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2017/05/24 (Wed.)

メッセージ @T・ジョイ PRINCE 品川

オデッセイ』以来(?)の本格 SF 大作を観に行ってきました。

メッセージ

個人的には、ばかうけコラボプロモーションはちょっとどうかと思うんですが...まあ、感動ドラマとして宣伝されてしまった戦隊アニメに比べれば、作品そのものに対するリスペクトがある分マシですかね。ただ邦題『メッセージ』は日本人の解りやすさ重視でストレートなタイトルをつけたんでしょうが、原題『Arrival(到来、到達)』のほうがダブルミーニング的で、観終わった後の納得感は高いように思います。

この映画はいわゆる宇宙人とのファースト・コンタクトものです。それも『インデペンデンス・デイ』ではなく『未知との遭遇』的な方向性で、アメリカにしては珍しく宇宙人と対話しようとします(ぉ。
こういうファースト・コンタクトもので重要なのは、宇宙人がどんな姿形でどのようなコミュニケーションをするのか、という点。人間に近いサイズ感で何かしらの音声コミュニケーションを行う...みたいなのは地球人の常識にとらわれすぎだと思うけど、そうじゃない表現を劇場版ガンダムでやってしまった事例(ぉ)もあったりするので難しいところです。私は言語学に疎いので本作の設定にどれほどのリアリティがあるのかはよく分かりませんが、テレパシーのようにぶっとんだ設定ではない形で提示されたことには納得感がありました。また、映画の尺の大半を未知の知的生命体とのコミュニケーション確立の過程描写に使っていて、SF とは関係のないところで「そうだよなあ、コミュニケーションって異文化間でなくても共通言語化と総合の要求を正しく理解することから始まるんだよなあ」としみじみ考えたりもしました。

ちなみに主人公ルイーズのよき理解者である米軍のウェバー大佐、どこかで見た顔だと思ったら『ローグ・ワン』でソウ・ゲレラを演じていたフォレスト・ウィテカーだったんですね。随分印象が違う役だけど、独特の存在感ある役者さんです。

個人的に素晴らしいと思ったのは音響。宇宙人ヘプタポッドの音声コミュニケーションの表現も興味深かったですが、ルイーズが初めて宇宙船に足を踏み入れるシーンの重圧感をはじめとして心理描写が音響で表されているのがすごい。この音のせいで、自分自身がその場にいるような感覚で、強いプレッシャーを受けたほど。ノーチェックだったんですが、これアカデミー賞の音響編集部門賞を受賞しているんですね。これは映画館の音響で体感すべきだと思います。

本作に登場する宇宙船は『2001 年宇宙の旅』の冒頭以来 400 万年ぶりに地球に再来したモノリスであるようにも思えるし、時空の概念については『インターステラー』に通じる部分もある。今までの様々な SF 映画を下敷きにした奥行きのある作品です。が、宇宙ものとしてのリアリティよりはもっと人生観寄りの部分に共感してしまう、深い作品でもあります。うまく言語化できないけど、観終わったときに「いい映画だった」と感じました。

この映画を監督したドゥニ・ヴィルヌーヴの次作が『ブレードランナー 2049』なんですよね。オリジナルの『ブレードランナー』は哲学的だった原作とは違ってエンタテインメントに振り切った映画でしたが、『2049』はこの監督の手でどんな作風になるのか。今から楽しみになってきました。

投稿者 B : 23:00 | Foreign Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2017/05/06 (Sat.)

美女と野獣 @T・ジョイ PRINCE 品川

私には漫画やアニメ作品を何でも実写化するのには懐疑的で、これも実写化の報を最初に聞いたときには「ルミエールやポット夫人をリアル化しても気持ち悪いだけでしょw」と思っていたのですが...観に行ってきました。

美女と野獣

美女と野獣

だってヒロインがエマ・ワトソンですよ!?聡明で勇敢であり、かつ美しい。これ以上ベル役に相応しい女優さんもいないんじゃないでしょうか。まあそれも単に『ハリー・ポッター』シリーズにおけるハーマイオニーのイメージでしかないわけですけど(笑
ともかくこの配役と、主題歌がジョン・レジェンド&アリアナ・グランデのデュエットによる "Beauty and the Beast" という点にとどめを刺されて、映画館まで足を運んできました。

結論からいうと「期待以上でした」。CG で作られたルミエールやコグスワースのデザインは控えめに言っても子ども向けという感じではなかったけど(笑)、とにかく映像が美しい!アニメ版と比べても画のダイナミックレンジが広いというか...とにかくキラキラしていて、まさにディズニー・プリンセスの世界。そこに聴き慣れた名曲たちと共に繰り広げられるミュージカル。スタッフやキャスト陣のオリジナルのアニメ版へのリスペクトが伝わってくるようで、実に大切に作られた映画であることがよく解ります。
個人的にはガストン&ル・フウの悪役二人組の、あの「すごくウザいんだけど何故か憎みきれない」キャラが見事に再現されていたのがツボでした。特にガストンは『ホビット』でバルド役を演じていたルーク・エヴァンズということをエンドロールを見るまで気づかなかったという...。

とにかく良い映画でした。全体を通しても良いけど、個別のシーン(特にミュージカルシーン)の完成度が素晴らしいので、これは BD が出たら買って部分リピートして観たいくらいだなあ。でもあのキラキラした映像美と音楽は、映画館でこそベストな状態で鑑賞できるとも思います。映画好きならば良いハコまで観に行くべき作品と言えます。

投稿者 B : 23:07 | Foreign Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2017/05/01 (Mon.)

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー [Blu-ray]

遅ればせながら、GW 前に出張に行っている間に届いてたやつ。

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー MovieNEX プラス 3D [Blu-ray]

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ようやく発売されました。この日をずっと待ってたんですよ!

Episode I 以降のスター・ウォーズは新作が公開されるたびに最低三回は劇場に足を運んでいる私ですが、『ローグ・ワン』は五回は観てセリフをある程度諳んじられるようになったほどです(笑。ナンバリングタイトルではない外伝扱いながら、どの続編よりもオリジナルの『スター・ウォーズ』に敬意を払い、旧三部作の世界観に浸らせてくれる作品。もうね、いつものタイトルバックとは違う流れで「ROGUE ONE」のタイトルが出てくるところで泣けるくらいには訓練されてきました(ぉ。

パッケージの種類はいろいろありますが、私が購入したのは「MovieNEX プラス 3D」。

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー

フォースの覚醒』では 3D BD は MovieNEX CLUB から購入する必要がありましたが、今回は最初から 3D BD がセットになったパッケージが用意されています。きっと MovieNEX CLUB の販売方式にはいろいろとクレームもあったんでしょうね。
ただパッケージングとしては通常の MovieNEX のケース(スリーブ付きトールケース)に 3D BD のトールケースがシュリンクラップでまとめられているというスタイルで、わざわざ全部入り用のパッケージを用意してこなかったのがちょっと手抜き感あります。そういえば先日の『シン・ゴジラ』の BD でも、UHD BD は普通の特別版 BD(←なんか表現が矛盾してる)のケースに UHD BD が外付けされているという形式でしたが、フォーマットが入り乱れがちな今は一番売れ筋のパッケージだけ凝ってニッチな付加価値ディスクを外付けにするのがトレンドなんでしょうか。

ともあれ、GW はこの BD を堪能しながら年末の Episode VIII『最後のジェダイ』に想いを馳せることにします。

投稿者 B : 23:51 | Foreign Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2017/04/19 (Wed.)

ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅 [Blu-ray]

ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅 4K ULTRA HD&3D&2D ブルーレイセット [Blu-ray]

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『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』の BD が発売されたので、フライングで入手しました。
パッケージはいくつかのバージョンがリリースされましたが、一応将来性を買う意味で UHD&3D&2D の BD 三枚組。3D は PSVR で観れるようになったし、UHD BD はいつ我が家に環境が構築できるか見当もつかないけど、魔法のエフェクトとか暗いシーンが多い映画なので、HDR の画質が実感しやすそうなタイトルなので、とりあえず確保。

基本的には『ハリー・ポッター』シリーズの登場人物は出てこない外伝的な話で、そういう意味では物足りないと感じる人もいるでしょうが、これはこれで魔法界のことを深く知ることができ、単体のエンタテインメントとしてもよくできた映画だと思います。以前劇場で観たときには、旧作をしばらく観ていなかったこともあって「あれ?このキーワードって何だったっけ?」と思う場面がいくつかありましたが、その後旧作の BD を一通り観直したので「ああ、これって本編のほうに出てきたこれのことだったのか!」というように細かく納得し、理解が深まった感じ。言ってみれば既存ファン向けであり、一見さんお断り的な側面は否定できませんが、ヒット作の続編なんて多かれ少なかれそういうものです(笑

まだあまりじっくり観れていませんが、せっかくなので PSVR を使って 3D 版も堪能するつもり。GW に向けた娯楽のひとつにしようかと。

投稿者 B : 00:50 | Foreign Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2017/03/16 (Thu.)

スター・ウォーズ/フォースの覚醒 3D [Blu-ray]

PS4 のアップデートにより PSVR が Blu-ray 3D の再生に対応したので、これは満を持して『フォースの覚醒』の 3D 版を観るしかない!と思ったのですが、

買 っ て な か っ た

のを忘れていました(;´Д`)ヾ。
3D 版は一般販売されておらず(その後 3D コレクターズ・エディションとして限定発売されたようですが)、ディズニーの MovieNEX CLUB に登録して購入する必要があったのですが、BD を買うまではすぐに 3D も注文する気マンマンだったにも関わらず、BD を買ったら 2D を観て満足してしまい、3D 版の存在を完全に忘れていたという(ぉ

というわけで、改めて MovieNEX に注文しました。この方式本当にめんどくさい。

スター・ウォーズ/フォースの覚醒 3D

中一日でサクッと届いたので、さっそく鑑賞しました。

やっぱり 3D 版は良いですね!特に序盤のミレニアム・ファルコンによるドッグファイトや終盤の X-ウイングによる宇宙戦あたりは最高に楽しい。3D はこういう奥行き感のあるアクション映像でこそ活きる、とさえ思えます。
細かいことを言えば解像度が足りていないからディテールはちょっと甘いし、冒頭の星空のシーンで液晶パネルの黒浮きが見えてしまうのは残念だけど、少なくともこの作品に関しては圧倒的な没入感がそれを帳消しにしてくれます。まるで IMAX の大画面を独り占めしているかのような贅沢さが感じられるのがいい。

欠点はむしろ二時間の映画を観るのには PSVR はやっぱり重いことと、音響がヘッドホンしか使えないことだと思います。ヘッドホンは頭の向きに応じて定位感が変わるわけですが、物理的に 2ch しかないせいか首を振ったときの定位感が薄っぺらいし、マルチチャンネルサラウンド的な感覚に乏しいのが残念。これは音声だけでも外部 AV アンプに繋いで流させてほしくなりますね。HMD の重さに関しては如何ともしがたいので、技術の進歩を待つしかありませんが...。

他に 3D 版で買っている BD はあまり多くありませんが、『ホビット』シリーズはひととおり 3D 版を持っているので今度観てみようと思います。

ちなみに SW では来月発売される『ローグ・ワン』が、最初から 3D 同梱版も一般発売されるようですね。やっぱり MovieNEX で別途注文しなくてはならない仕様は利用者が少なく、通常なら観ないかもしれなくても全部盛りで買ってくれたお客をみすみす逃してしまうことが分かった、ということでしょうか。私はこちらはもう 3D 同梱版を発注済みなので、届き次第 2D・3D 両方で観るつもり。

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー MovieNEX プラス 3D [Blu-ray]

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2017/03/02 (Thu.)

ラ・ラ・ランド @109 シネマズ川崎

今最も話題の映画を観てきました。

ラ・ラ・ランド

ラ・ラ・ランド

アカデミー賞以前に、ミュージカル映画でなおかつ私が大好きなジョン・レジェンドが出演している時点でなんという俺特映画!公開を楽しみにしていました。そしてチケットだけ予約していたら、観に行く前にアカデミー賞が発表されてしまい、しかも「間違えて作品賞受賞と発表されてしまう」という前代未聞のアクシデントによってさらに話題になってしまったという(笑。
劇場はどこにするか迷いましたが、これは音の良いハコで観るしかないと思って川崎の IMAX まで行ってきました。平日夜にも関わらずほぼ満席、注目度の高さがうかがえます。

ヒロインのミアを演じるのは『アメイジング・スパイダーマン』シリーズでグウェン役だったエマ・ストーン。出演作を観たのは久しぶりですが、こんなに歌える女優さんだったとは。中盤くらいまでの曲はウマすぎない程度に上手いという感じだったのが、クライマックスの "Audition (Fools Who Dream)" を歌い上げたときのスケールの大きさといったら!これには圧倒されました。
そして主人公セバスチャンがピアニストとして働くレストランの主人ビル役がサム・ライミ版『スパイダーマン』で新聞社の編集長を演じていた J・K・シモンズ、という組み合わせに妙な縁を感じます。しかもこの役どころが J・K・シモンズらしすぎて、つい声を出して笑ってしまいました(笑
個人的にはやっぱりセバスチャンの音楽仲間・キース役のジョン・レジェンドのライヴを大スクリーンで堪能できたのが何よりの感激。欲を言えばもうちょっとアコースティックな曲が聴きたかったですが、そうするとストーリーが成立しなくなってしまうから仕方ない。

映画のテーマは一言で言えば「ショービジネス界で夢を追う男と女のラブストーリー/サクセスストーリー」。ハリウッドのミュージカル映画では王道中の王道という話で、大筋で言えば他のミュージカル映画と大差ない展開ではあるんですが、こういうショービジネス愛に溢れた作品をアカデミー賞に全力でノミネートしてしまうのがアメリカ映画界らしいところでもあります。ミュージカル的にはオープニングの群像ダンスシーンが最大の見せ場の一つで、最初からいきなりこの映画の世界観にグイッと引っ張り込まれるエネルギーを持っています。
しかし物語そのものはショービジネス界の話ではあるんですが、「夢を実現するとはどういうことか」という、人生における普遍的な問いをテーマにした作品でもあります。「本当にやりたいことをやりたかったら、まずは稼げるようになってから」というのはショービジネスに限らず言える話。古くさい価値観かもしれないことを恐れずに言えば、若い頃は青臭いことを言っていたけど夢を叶えるために自分を抑え、それでも最後には自分の夢を叶えて愛する人を待ち続けた男の純粋さと、段階的な成功よりも夢を叶えるという自分の気持ちに正直であり続けた女の純粋さを対比した話でもあると思います。自分自身も大人になり始めていた頃にこんな思いをしたよなあ...と少しほろ苦く感じたりもして、だからこそあのラストシーンは切ない。

音楽も素晴らしかったし、マジックアワーを印象的な場面で使ってくる映像もずるい。そして何より、ミュージカル「映画」であることにこだわり、映画ならではの構図やカット割りを駆使した音楽シーンが、自分自身が映画の一員になったかのようで引き込まれます。
良い映画でした。映画というよりもむしろミュージカルを一本観に行ったような気分でした。これは上映期間中にもう一度観に行きたいなあ。

投稿者 B : 22:22 | Foreign Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2017/01/24 (Tue.)

STAR WARS: The Last Jedi

【やじうまPC Watch】スター・ウォーズ エピソード8の副題は「最後のジェダイ」 - PC Watch

『スター・ウォーズ』Episode VIII のサブタイトルが正式発表されました。それも「The Last Jedi」。

最後のジェダイ、つまり『フォースの覚醒』のラストシーンに登場したルーク・スカイウォーカーにまつわる話がストーリーの軸になることを予想させる副題。つまり、Ep6~7 の間に自分の甥、つまりハン・ソロとレイアとの間に生まれた子ベン・ソロをジェダイとして育成しようとした結果彼がダークサイドに魅入られてカイロ・レンと名乗る結果となり、ルークが絶望して隠遁するまでの経緯が語られることは間違いないでしょう。そして先日演者であるキャリー・フィッシャーが鬼籍に入ってしまった(が、Ep8 の撮影までは完了していたとのこと)レイアの出番も数多くあるに違いありません。ジェダイが暗黒面に堕ちる話ということで重い話になることが予想されます。

また「The Last Jedi」という語感には『ラスト・サムライ』を想起させるものもあります。『ラスト・サムライ』は最後は悲しい結末でしたが、SW でもラスト・ジェダイが滅びてしまう話となるのか。まあジェダイ不在でライトセーバー戦のない SW はクリープを入れないコーヒーのようなものなのでそれはないでしょうが(笑、ルークはレイにフォースを伝授するのでしょうか。そして、レイの生い立ちやジェダイとの関連性についても何らかの進展があるに違いなく、そこも楽しみです。

最近ようやく『ローグ・ワン』熱が落ち着いてきたところだったのに、また Ep8 が楽しみでたまらなくなってきました。早く年末にならないかな(まだ 1 月)。

タカラトミー / スター・ウォーズ/フォースの覚醒 ベーシックライトセーバー ルーク・スカイウォーカー

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投稿者 B : 21:08 | Foreign Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2016/12/16 (Fri.)

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー @T・ジョイ PRINCE 品川

「遠い昔、遥か彼方の銀河系で...」

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー

待ちに待った『スター・ウォーズ』シリーズ最新作。あまりにも待ちきれなかったので、封切り初日の朝から観に行ってしまいました(笑。劇場は都内でもベストの一つと言える T・ジョイ品川の IMAX シアター、この大画面こそ SW の宇宙を体感するのに相応しい。

まだ公開初日なのでネタバレはできるだけしないように書きますが、未見の人はここから先はまだ読まない方がいいと思います。










本作は『フォースの覚醒』の続編ではなく、外伝的な位置づけで今回から展開される「アンソロジー・シリーズ」の一つ。とはいえ、舞台は epIV の直前、デス・スターの設計図はいかにして反乱同盟軍の手に渡ったか、が描かれます。
epIV の公開から 22 年、epI に始まるプリクエル・トリロジーを観たときは、確かに SW なんだけどちょっと世界観が違うなあ...という印象でした(その後 epII~III にかけてその後の世界観とのやや強引な整合性がとられていくわけですが)。それに対して昨年の『フォースの覚醒』は確かに epVI から地続きの世界で、まさにハン・ソロの "Chewie, We're home." という台詞を自分の心境に重ねてしまうものがありました。しかし今回の『ローグ・ワン』はオリジナル・トリロジーとほぼ同一の時間軸の物語なだけあって、本当に「あのスター・ウォーズの世界にまた帰ってきた!」という感覚で、オールドファンとしてはそれだけで興奮させられてしまいます。X-ウィングや TIE ファイターも、ストームトルーパーもオリジナルデザインのものがそのまんま出てくる。そうそう、こういう『スター・ウォーズ』が観たかったんですよ!帝国軍の AT-ST の歩行動作なんて、昔のストップモーション撮影によるぎこちない動作を独自解釈で CGI に再現していたり、そういうこだわりが随所に見られてとても面白い。

物語は、設定上はヨーダもオビ=ワンも隠遁生活を送っている時期で、銀河系の他のジェダイは滅びてしまっていることから、残念ながら本作にはジェダイは登場しません。が、戦闘シーンが単なるビーム・ブラスターの撃ち合いだけになってしまっては面白くない。そこに、ライトセーバーこそ使わないものの接近戦を得意とする盲目の僧兵チアルート・イムウェが加わることで、アクションがグッと引き締まりますね。また強いフォースを持つジェダイが登場しない分、個々のキャラクターが他のシリーズ以上に印象深く描かれていて、それぞれのキャラの生き様・死に様がいちいちカッコイイ。ドロイドである K-2SO まであんなにカッコ良く描かれるとは、正直思っていませんでした。

epIV に直接繋がるストーリーゆえに、本編に関連するキャラクターも複数登場しています。反乱軍のリーダーであるモン・モスマ、ベイル・オーガナ(レイアの義父)、そしてデス・スターといえばこの人は外せない、ターキン総督!オリジナルのターキンを演じていたピーター・カッシングは既に故人となっていますが、今回はなんと CGI での出演。CGI くささを感じさせない存在感で、『ローグ・ワン』この人がいたからこそ epIV へのリンクを強く感じられた、と言っても過言ではありません。他にも意外なところで重要なキャラクターが登場していたり...この先は映画館で、自分の目で確認すべし(ぉ

クライマックスの戦闘シーンは期待に違わず「SW らしい」展開で盛り上がります。とはいえこの作品の後の時間軸、epIV で反乱軍がどういう状況だったかを考えればハッピーエンドはあり得ないわけですが...あのラストシーンはずるい。不意を突かれて涙腺決壊してしまいました。

ディズニー傘下になってからの SW は「俺たちの観たかった SW」すぎてそれもどうなの、もっと意外性や新しい表現に挑戦しないと、という批判もあるようですが、少なくとも私は『フォースの覚醒』に続いて「こういうのが観たかった」。冬休みの間にあと 1~2 回は観に行こうと思います。

投稿者 B : 22:00 | Foreign Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2016/11/25 (Fri.)

ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅 @T・ジョイ PRINCE 品川

今週封切りの最新作、さっそく観に行ってきました。劇場は当然品川プリンスの IMAX 3D。

ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅

ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅

『ハリー・ポッター』シリーズ最新作、といっても先日最新刊が発売されたばかりの続編ではなく、こちらは外伝的な作品。作中でホグワーツの教科書にもなっていた『幻の動物とその生息地』という書物を映像化した作品になります。そのためハリーもハーマイオニーも登場しないわけですが、世界観はしっかりハリポタ。当時よりもさらに進化した映像が、最後まで飽きずに楽しませてくれます。

舞台は『ハリポタ』よりもさらに 70 年前のアメリカ・ニューヨーク。イギリスの魔法動物学者であるニュート・スキャマンダーが、ある目的のために渡米するところから始まります。そこである事件に巻き込まれ、現地でノー・マジ(=マグル)たちに正体を知られないようひっそりと暮らしている魔法使いたちと協力し、事件の解決を目指す...というお話。
正直言ってストーリーは浅く、もうちょっとそれぞれの背景を描いてくれないと主要キャラの行動動機が解らず単なる勧善懲悪にしか見えないよなあ...とは思いましたが、どちらかというと全年齢向けにストーリーを解りやすくしつつ、映像的なギミックを楽しむエンタテインメント映画なんだろうな、というのがよく伝わってきました。ハリーと違ってニュートは最初から完成された魔法使いだから魔法アクションシーンは派手だし、CG で描かれた魔法生物もどれも個性的で面白かった。そして、物語の節々に『ハリー・ポッター』本編に出てきた名前がチラチラ出てきて、早く続きが見たい、と思わされた時点で負けなんだろうなあ(笑。ただ『ハリポタ』は終盤の展開が早くて因果関係も入り組んでいたので、この名前ってどこで出てきたんだっけ?誰とどういう関係だったんだっけ?という記憶がおぼろ。これは BD を見直すなり小説を読むなりしたほうが良いのかもしれません。

主人公ニュート・スキャマンダー役は『レ・ミゼラブル』でエポニーヌの恋人マリウスを演じていたエディ・レッドメイン。マリウスは「意識高いけど世間知らずなおぼっちゃん」という感じでしたが、今回のニュート役はそれよりもずっと大人。ピンチに陥っても自信を失わないヒーローぶりで、こういう役もできる俳優さんだったのか、と見直しました。というか『レミゼ』でもマリウスのキャラを本人のキャラに重ねて見てしまっていた時点で、そもそもうまい役者さんだったんだろうなあ。

『ファンタスティック・ビースト』は全五作でシリーズ化されるということで、続編も楽しみです。それが一段落したら、本編の最新話にして最終話『ハリー・ポッターと呪いの子』の映画化へと続くんですかね。

ニュート・スキャマンダー(J.K. ローリング) / 幻の動物とその生息地

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投稿者 B : 23:30 | Foreign Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2016/11/09 (Wed.)

アマデウス [Blu-ray]

先日日本語吹替版の Blu-ray が発売されたというニュースを見かけて、そういえば字幕版の BD 持ってたけどまだ観てなかったなあ...というのを思い出して、改めて鑑賞しました。

アマデウス ディレクターズカット [Blu-ray]

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もともと DVD で持っていて、数年前に BD に買い換えたにもかかわらず観るのに気合いが要るため(本編だけで 180 分もあるんですよ...)未開封のままラックに刺さっていたディスクです(笑。確かに名作なんだけど、重めの展開とか音楽にちゃんと向き合わないと失礼だという意識とか、これを通しで観るのは『ロード・オブ・ザ・リング』のエクステンデッド・エディションを観る以上に気合いと体力が必要。

その名前と音楽を知らない者はいない音楽家、モーツァルトの生涯を描いた作品。「アマデウス」はモーツァルトの本名、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトのミドルネームから取ったものです。
モーツァルトの生涯と言いつつ、物語はそのライバルである作曲家アントニオ・サリエリの視点で語られます。「サリエリがモーツァルトを殺した」というフィクションに基づき、年老いたサリエリがモーツァルトとの出会いから死までを回想するつくり。オペラを中心に、モーツァルトの数々の名曲が生まれたエピソードから、楽曲のイメージとはかけ離れた奔放で自堕落なモーツァルトの人格に至るまでを生々しく描いています。サウンドトラックは当然モーツァルトが生みだした名曲たち。Dolby TrueHD の 5.1ch サラウンドで鳴らせば、まるで自分が当時のオペラハウスの観客の一人になったような感覚で音楽に包まれることができます。

サリエリがモーツァルトの才能に嫉妬し、謀殺に至るエピソード自体はフィクションではありますが、自分自身になまじ才能があったためにモーツァルトとの間にある越えられない壁に気づいて絶望する...というくだりが妙にリアル。昔この映画を観たときにはモーツァルトに肩入れする気分で観ていましたが、自分も歳を取ったのか、真の天才を目の当たりにして自身の限界を自覚するサリエリに共感すらおぼえました。そして最後には、凡人の代表として世の凡人たちを赦すサリエリ...。

3 時間の本編を観終わるとどっと疲れる映画ですが、鑑賞中はずっと極上のモーツァルト音楽に浸れる映画でもあります。日常から離れて自分の気持ちを何かに浸せる、ある種とても映画らしい映画と言えます。

投稿者 B : 23:30 | Foreign Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック