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2019/02/17 (Sun.)

ファースト・マン [IMAX] @109 シネマズ川崎

宇宙もの映画が好きな私としてはこれは観ておきたかった。

ファースト・マン

ファースト・マン

「ファースト・マン」...人類で初めて月まで行った男、つまりニール・アームストロングの物語です。『ラ・ラ・ランド』のデイミアン・チャゼル監督とライアン・ゴズリング主演で史実宇宙もの?というのにちょっと違和感を持ちましたが、それでもアームストロングの伝記の映画化となれば観たいじゃないですか。

物語はアポロ 11 号が月面に着陸する十年ほど前から始まります。冒頭はアームストロングのテストパイロット時代、超高高度へのテスト飛行の映像から始まります。この映像がまた美しく、ああここから始まる壮大な宇宙開発史とそのロマンが堪能できるのか...と思ったら、その後当分にわたってアームストロングの飛行シーンは出てきません(´д`)。その後はむしろ、難病で幼くして亡くなった愛娘に関するエピソードや打ち上げの失敗・テスト中の事故などで同僚が次々と亡くなっていく話が続き、何とも重い雰囲気に包まれます。そんなこともあってかずっとどこか孤独で、寡黙な空気を纏い続けた人。他の二人の息子に対しても、決して育児放棄しているわけではないけれどあまり多くを語らず、挙げ句の果てにアポロ 11 号の打ち上げ前夜に「これでもう会えなくなる可能性もあるっていうのに、子どもたちに何か言ったらどうなの!」とブチギレられる始末。

ニール・アームストロングというと英雄視されすぎていて、その功績からくるイメージに対してはライアン・ゴズリングってなんか違うような...という先入観を持っていましたが、こういう暗めであまり救われないエピソードをたたみ掛けられると「あー、だからライアン・ゴズリングなのか...」と妙に納得(´д`)。『ラ・ラ・ランド』でも『ブレードランナー 2049』でもライアン・ゴズリングは目的を果たすけどなんか報われない、そういう役どころでした。しかしまあ、「アームストロングの映画」に対して多くの人が抱く期待とはずいぶん違う内容で、劇場のシートに座りながらずっとモヤモヤしてしまったのも事実です。同じ宇宙開発ものなら、メインキャラが誰も自分では宇宙に行かない『ドリーム』のほうがよほどロマンがあったし、『アポロ 13』のほうが分かりやすいドラマがあった。

ただ、そういうモヤモヤがあったからこそクライマックスのアポロ 11 号の打ち上げ~月面到達シーンは感動しましたね。アームストロングがついに月面に降り立ち、あの有名な「これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である」の言葉を無線で伝えた瞬間には、思わず涙がこぼれました。

ファースト・マン

なお今回は川崎の 109 シネマズにて鑑賞。IMAX なら通常は T・ジョイ PRINCE 品川を利用しているわけですが、今回は初めて IMAX レーザーで鑑賞すべく、わざわざ川崎を選びました。IMAX レーザーは最近までは大阪にしか施設がなかったのが、昨年 11 月に川崎にも導入されました。4K レーザープロジェクタを使用して従来よりも高輝度・高コントラストの映像が楽しめるのが特長で、4K/HDR 時代のリファレンスになり得る設備だと思います。

レーザープロジェクタの威力は確かに絶大で、真っ暗な宇宙空間に浮かぶ地球の青の鮮やかさや大気を介さない太陽の眩しさがプロジェクタの映像とは思えない高コントラストで描かれていました。特に本作ではアームストロングが地球や月を目にする瞬間を「まずは宇宙服のバイザーへの反射で表現し、その後スクリーン全体にそのものを映す」というもったいぶったやり方で表現しているため、観る側の期待の高まり具合も含めて強烈な効果を発揮していたと言えます。
一方、撮影は IMAX 70mm フィルムを使用して(おそらく意図的に)ある程度のフィルムグレインが載り、かつ手持ち撮影されたシーンも多いことから、4K の鮮明さを感じられるシーンはあまり多くなかったのはちょっと残念。それでもあの地球の青さはわざわざ IMAX レーザーの劇場を選んだ価値はあったと思えます。

ただし、劇場そのものとしては品川の IMAX のほうがスクリーンが大きく座席の配置もいい。非レーザーでも品川のプロジェクタは十分に輝度もコントラストも高いので、全体の満足度としては依然として品川のほうが高いかな、というのが正直な感想。品川は座席の傾斜が大きいのでどの席でも視界が開けていますが、川崎は前席に背の高いお客さんがいたら頭がスクリーンに被りがちなんですよね...。シートも川崎の方が広くて快適です。
IMAX もレーザー導入劇場を限定するつもりはないでしょうし、T・ジョイも都内最大級の IMAX シアターである品川には力を入れているはずなので、品川にも早く IMAX レーザーが導入されることを期待しています。

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2019/02/09 (Sat.)

SUITS/スーツ [Prime Video]

今の仕事は海外出張を含め英語を使う機会が多いんですが、私は読み書きとリスニングはまあできるけどスピーキングが苦手。なので最近は英会話学校に通っていたりします。四十代になって習いごとを始めるとは思っていなかった(;´Д`)。
さておき、講師の中で映画やドラマが好きという先生が「ビジネス的な言い回しもよく出てくるから」と勧めてくれた海外ドラマを観始めてみました。

SUITS/スーツ

私は『24』も『ER』も『ゲーム・オブ・スローンズ』もちゃんと観たことがないくらい海外ドラマに縁がなかったんですが(でも昔のホームコメディは好き)、それでもこのタイトルくらいは聞いたことがありました。2011 年から 9 シーズンも続いているシリーズらしいですね。

型破りで傲慢な凄腕弁護士・ハーヴィーと、ひょんなことから彼の部下として働くことになった元フリーター(だけど記憶力は天才的)・マイクがバディを組んで様々な訴訟に取り組んでいく、というストーリー。まだシーズン 1 の三話目まで観ただけですが、最初はマイクがハーヴィーの事務所に採用されるくだりが荒唐無稽すぎてなんじゃこりゃ?と思ったものの、実際の訴訟を扱っていく二話目以降はなかなかに面白い。弁護士見習いのマイクがハーヴィーに放置され手探りでの証拠集めに苦労する中、いいところで登場したハーヴィーが一発逆転の策を授ける、という展開が基本のようです。基本的に一話完結で話のペースが速く、途中にコメディシーンもちょいちょい挟んでくるから飽きない。海外ドラマらしい濃い作りです。

弁護士ものというと殺人事件を扱った法廷劇のイメージが強いですが、この作品は企業系の訴訟案件がメインで、かつ法廷外の駆け引きが多い。ビジネスに関連する言い回しが多用されるし、出演者の英語も聴き取りやすい。これは確かにビジネス英語のトレーニングにうってつけのドラマかもしれません。謎解き的な要素はほぼありませんが、スピード感ある展開と最後で大逆転するケレン味に引き込まれるので、むしろ英語そっちのけで楽しんでしまっている自分がいます(笑。Prime Video ではシーズン 6 まで見放題対象になっているので、ちょっとずつ観ていこうと思います。

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2018/12/20 (Thu.)

2001 年宇宙の旅 [UHD BD]

発売延期されていた UHD BD がついに発売され、我が家にも届きました。

2001 年宇宙の旅 日本語吹替音声追加収録版 [UHD Blu-ray]

2001年宇宙の旅 日本語吹替音声追加収録版  4K ULTRA HD&HDデジタル・リマスター ブルーレイ (初回限定生産/3枚組/ブックレット&アートカード付) [Blu-ray]

IMAX 上映も観てきたけど、自宅で 4K HDR による『2001 年』が堪能できるとあればもう買うしかないじゃないですか。まあ我が家にはまだ 4K HDR の再生環境がないわけですが、機材の前の先行投資ということで。ガンダムとスター・ウォーズと 2001 年だけは何度メディアチェンジしても買い換えるつもりです。さすがに 4K HDR が物理メディアとしては最後の世代になるんだろうな...って Blu-ray 時代にも思ったけど、今回はいよいよ本当に最後じゃないでしょうか。

私が購入した UHD BD パッケージには 4K UHD だけでなく 2K BD も同梱されていたので、とりあえず 2K BD で新旧ディスクの画質差を比較してみました。2K 版も解像度が違って HDR 非対応なだけで 4K 版と同じ新マスターを使っているようで、画質的には旧版とは随分違います。

2001 年宇宙の旅

まずはタイトルバック。タイトル文字の輪郭からしてクッキリしているし、画面下の「(c)MCMLXVIII by...」の文字も HD デジタル・リマスター版では潰れていません。また一見して分かるのがホワイトバランスで、こうして見ると旧マスターはなんだか黄ばんで見えます。コントラストも向上しているようで、新マスターでは地球の向こうに見える太陽が眩しく感じます。

2001 年宇宙の旅

古代の地球における一場面。画面全体にフィルムグレインが出ているのは新旧変わらずですが、旧版では潰れがちだった階調がちゃんと出て、雲や岩肌の質感が見えてきているのが明らかに分かります。色調も新マスターのほうが自然。

2001 年宇宙の旅

新マスターの画質が最も感じられるのはやっぱり宇宙のシーンではないでしょうか。地球の青さ、透明感、階調が新マスターではしっかり表現されているだけでなく、宇宙ステーションのディテールも新マスターのほうが上。そして何より、漆黒の宇宙に浮かぶ星々が旧マスターではやや潰れ気味だったのが、新マスターでは一つ一つまでくっきりと描かれています。画質が上がることで特撮やプロップの粗が気になるかと思ったら、逆にこんなに古い映画でも画質が高い方が臨場感が高まるというのには驚きます。

2001 年宇宙の旅

月面のシーン。カラーバランスが見直され、ディテールや階調が見えてくることで、新版のほうが宇宙空間の寒々とした空気感(真空だけど)が強まっています。この後にモノリスが発信する神秘的だけど怖いシーンに繋がっていく雰囲気がよく出ています。

旧マスター版 BD も古いフィルムにしては健闘している画質だと思っていましたが、HD デジタル・リマスター版を一度見てしまうともう旧版には戻れませんね。しかも、画質以上に音質が新旧で大きく違う!テレビの内蔵スピーカで鳴らしても情報量や音場感の違いが分かるレベル。『ツァラトゥストラはかく語りき』『美しく青きドナウ』などの名曲の存在抜きには語れない作品だけに、この音質差は無視できません。

ほんの二ヶ月前に映画館で観てきたところだけど、ちょっと気合い入れてもう一度観るしかないですねこれは。そして 4K UHD 版はさらにこれを上回る画質になるわけで、一日も早く 4K 環境を整えたくなってきました。

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2018/12/09 (Sun.)

ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生 @109 シネマズ川崎

『ファンタスティック・ビースト』シリーズの最新作を観てきました。

ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生

ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生

本当は IMAX で観たかったんですが、109 シネマズではムビチケ(前売券)が利用できるのは通常上映のみで、IMAX は通常決済しかできないらしく、ムビチケ購入済みだった私は泣く泣く通常の 2D 上映を観てきました。他系列なら IMAX でもムビチケ使えるのに...こんなことならいつもの品川に行けば良かった。

さておき、本作は原題のロゴで "Fantastic Beasts" よりも "The Crimes of Grindelwald" の方が圧倒的に大きいことからも分かるように(笑)、前作とは打って変わって魔法動物はそこまでフィーチャーされません。それ以上に主人公であるはずのニュート・スキャマンダーの存在感さえも薄く、完全にグリンデルバルトが主役だったと言って良いでしょう。なんか『ハリー・ポッター』シリーズを観た、というよりジョニー・デップ映画を観た感覚の方が強い(ぉ。まあ、この先は『ハリー・ポッター』本編に繋がる前日譚としてダンブルドア(ジュード・ロウ)とグリンデルバルトの対決の話が描かれていくんでしょうから、ニュートは狂言回し的な役割が強くなりそうではあります。

映画は前作のラストで米魔法省に拘束されたグリンデルバルトが、イギリスへの移送中に脱走するところから始まります。ここからしてダークな作風になる雰囲気マンマン。そして前作の最後にバラバラになった四人のメインキャラが再集結し、前作で死んだと思われていたクリーデンス少年が実は生きていたことと、その出生の秘密を追う...という情報量的にはけっこう詰まった展開。前作では世界観やキャラクターの紹介、魔法動物の描写など導入部が少し冗長なくらいだったのに対して、今回は観客が一通りのことを知っている前提でどんどん話が進んでいきます。さらには物語の舞台としてホグワーツも登場。あの城の映像とテーマ曲がかかった瞬間には何とも言えない懐かしさがこみ上げてきました。前作では『ハリー・ポッター』本編との繋がりは単にキーワードとして示されるに過ぎませんでしたが、いよいよ本編に繋がっていくことが実感できると興奮するものです。映画としても展開早め、アクション多めの濃い内容だったこともあり、第一作目よりグッと面白さが増しています。

ラストには「今まで(『ハリー・ポッター』シリーズの中で)聞いてたんと違う新事実」も出てきて、気を持たせる終わり方。全五部作で続きは二年後とのことですが、三作目が今から楽しみになりました。

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2018/11/19 (Mon.)

ボヘミアン・ラプソディ [ATMOS] @TOHO シネマズ日本橋

私が普段聴く洋楽はブラックミュージック系ばかりだし、世代もちょっと違うから Queen については有名な楽曲くらいしか知らないのですが、音楽映画好きとしては観に行くべき作品だと予感したので劇場に足を運んできました。

ボヘミアン・ラプソディ

ボヘミアン・ラプソディ

最も偉大なロックミュージシャンの一人であるフレディ・マーキュリーの生涯とロックバンド「Queen」について描いた音楽ドキュメンタリー映画。
音楽映画というと被差別を含む底辺の生活からグループ結成、ブレイクからの生活の一変、成功したことで周りが見えなくなってのメンバーや友人との決裂、いったん落ちぶれてからの再起...というところまでがテンプレート。本作も、フレディ自身の生まれがそこそこ裕福な家庭だったというスタート地点を除いてはほぼその流れに沿っています。むしろフレディ自身の心情を描写する場面が少ないこともあり、他の音楽映画に比べるとドラマパートは凡庸と言っていい(私が Queen にあまり思い入れがなかったせいもあるかもしれません)。
しかしそれを補って余りあるのがレコーディングやコンサートなどの演奏シーンであり、音楽を通じてフレディが生きた時代を追体験できる点がこの映画の本質であると言えます。ラミ・マレックが演ずるフレディのパフォーマンスは本人そのものにしか見えないし、楽曲は Queen のマスター音源を使用しているというだけあって圧巻。"We Will Rock You" や "We Are The Champions" などのシーンでは、私もライヴ観客の一人となって歌い出したくなる感覚に襲われました。これ、音楽映画におけるライヴシーンとしては史上最高レベルなんじゃないでしょうか。個人的には『ブルース・ブラザース』に匹敵するパフォーマンスだと思います。

こういう映画だからこそ BD や配信を待たずに劇場で観るべきなのですが、単に劇場に行くだけでなく音の良い設備にはこだわりたい。そうなると IMAX かドルビーアトモスが導入されているシアター、あるいは関東ならチネチッタの LIVE ZOUND またはシネマシティの極上音響上映のいずれかが候補になります。私は最後まで LIVE ZOUND にするか迷った挙げ句、きっとスタジアムライヴの熱狂が味わえるに違いないと信じて久々にドルビーアトモスが導入されている日本橋 TOHO を選択。結果的に、期待したとおりに密度の高いサラウンド感が得られ、スクリーンの中にいるはずのスタジアムの観客たちとの一体感を味わえました。LIVE ZOUND や極音上映ではきっとまた違った感じで、ライヴ会場の PA を通したようなサウンドが楽しめるんじゃないかと思うので、機会があればそちらも聴きに行ってみたい(もはや映画を観るのではなくライヴを聴きに行く感覚)。

劇中に登場した楽曲はほとんどが聞き覚えのあるものばかりで、さすが大ヒット曲を多数もち日本でも馴染みの深い Queen の映画。これはファンでなくとも楽しめる、音楽好きならば観ておく価値があると言えます。私はまんまとサントラが欲しくなってしまいました。

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2018/10/24 (Wed.)

2001 年宇宙の旅 [IMAX] @T・ジョイ PRINCE 品川

この映画が劇場で、しかも IMAX で観られるとあれば行くしかないじゃないですか。

2001 年宇宙の旅

2001 年宇宙の旅

今年はこの映画が公開されてちょうど五十年という節目にあたります。今月前半にはオリジナルネガからのアンレストア・ニュープリント版が限定上映されましたが、残念ながらそちらには行けず。この IMAX 版も短期間限定での上映になるようですが、この機を逃すな!とばかりに行ってきました。劇場は当然都内の IMAX シアターではベストと言える T・ジョイ PRINCE 品川。
今回のために起こされたポスターの「五十年前、一つの映画が全ての映画を変えた」というコピーにジーンと来ます。

IMAX 版は 70mm ニュープリント版ではなく来月発売される UHD Blu-ray と共通のマスターを使用しているとのことで、残念ながら 70mm フィルム版の「五十年前と同じ状態での上映」ではありませんが、4K リマスターを経たフィルム版以上の高画質が IMAX グレードのシアターで堪能できます。

映画の内容は今さらなので割愛しますが、何よりも IMAX の巨大スクリーンで『2001 年』の世界に没入することができ、自宅では難しい大音量で音響を堪能できるというのはやはり他ではできない体験。現代の音質に慣れた耳には録音はダイナミックレンジが狭いし、映像も高画質・大画面になった結果合成のアラが見えてしまうところはありましたが、何よりもあの宇宙空間や宇宙ステーション、ディスカバリー号に自分がいると錯覚するかのような体験にはお金を払う価値があると言えます。哲学的で難解と言われがちな映画ですが、きっと当時の観客の多くは内容以上に「宇宙に行ける体験」としてこの作品を受け止めたんじゃないか、と思いました。

私はこれまで、テレビ・DVD・BD と幾度となく『2001 年』を観てきましたが、映画館で鑑賞するのはこれが初めて。IMAX での上映方式はフィルム時代のお作法に倣ったもので、上映前に客電が薄く点いた状態で音楽のイントロが流れ始め、三分ほどかけて徐々にシアター内が暗くなり、真っ暗になったところで『ツァラトゥストラはかく語りき』と共に上映が始まります。また DVD 等では「INTERMISSION」と表示されるだけだった休憩時間もちゃんと 15 分の休憩が設けられていました。デジタル上映になりフィルムの掛け替えが不要になった現在では休憩を挟む必要はありませんが、そこまで再現してくれると逆に気分が高まるというものです。特に本作は二時間半にわたる大作でもあり、途中で一度トイレに立てるという意味でもありがたい(笑)。近年の大作映画も三時間近くあるものが少なくないですが、途中休憩を挟んでほしいと思っていたりします。
また終映後もエンドロールの後に『美しく青きドナウ』が流れ続ける中で客電がつき、まだ音楽が鳴っている中を退出する...というのも現代の映画ではまずない体験。五十年前の人たちはこういうスタイルで映画を楽しんでいたのか、という新鮮な感動がありました。

古い映画ということもあって空席が目立ち、他のお客さんはいかにも SF 映画好きそうなおじさんばかり(←オマエだって完全にその一人だ)でしたが、本作のファンの一人としては感激する、幸せな時間を過ごせました。この体験は UHD BD 版を買ったとしてもそうそう再現できるものではありません。『2001 年』に思い入れのある人なら期間中に観に行っておくべきだと思います。

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2018/10/17 (Wed.)

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー [Blu-ray]

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー [4K UHD MovieNEX]

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー 4K UHD MovieNEX(4枚組) [4K ULTRA HD+3D+Blu-ray+デジタルコピー+MovieNEXワールド]

ジェダイもフォースもほぼ登場しない『スター・ウォーズ』スピンオフシリーズ第二弾。魂にフォースを宿す者としては、もちろん BD が出たからには確保するわけです。一応将来のテレビ等買い換えを見越して UHD BD 同梱版を購入。

『ローグ・ワン』の熱量が高すぎた反動であまり評価されていない感のある本作ですが、私はけっこう好き。オリジナル三部作で語られていたハン・ソロとミレニアム・ファルコンに関する過去のエピソードについてきっちり描かれています。主演のオールデン・エアエンライクはハリソン・フォードのハン・ソロをよく研究していると思うし、ファルコンのスピード感のある映像も素晴らしい。物足りない原因は主に脚本が小さくまとまっているせいで、旧三部作に物語が繋がった瞬間のカタルシスが感じられないところにあるのではないかと思います。

できれば本作で食い足りない部分や投げっぱなしの伏線を回収する続編を製作してほしいところではありますが、オビ=ワンやボバ・フェットを主人公としたスピンオフ映画は製作凍結されたという噂のまま進展はないし、一方でボバに関係がありそうなキャラクターが主人公で時系列の異なる『The Mandalorian』というスピンオフ作品がテレビシリーズとして公開されることが発表されていたりして、今後のスピンオフ作品がどういう位置づけになるかはイマイチよく分かりません。

個人的に今作で一番微妙だと思っているのがドロイド「L3-37」の存在。SW の新作に個性的な新型ドロイドが登場するというのはお約束ですが、どうしてこういうキャラクター設定である必要があったのか。ドロイドにも自由と権利を、という思想を持つキャラクターというのは現代的だけど、SW という時系列が存在する作品の中でこういう前後の脈絡がないことをやる必要はなかったのではないか。やはりディズニー傘下になってからの SW シリーズは脚本に現代の社会性を絡ませることが目的化している。『最後のジェダイ』でも鼻につく部分はいくつもあったけど、それは「新しい時代の新しい価値観(血筋に関係なく誰でもヒーローになり得る)における SW の表現」としてであればある程度は受け容れられる。しかし当時の SW の世界観を掘り下げるための作品では、そういうことはすべきではないと思うのです。
そういう意味では、私は『ローグ・ワン』での K2-SO の最期には泣けたけど、今回の L3 にはなんか感情移入できませんでした。これは何度繰り返して観ても変わらないでしょう。だいいち L3 視点で見てもドロイドが自由と権利を求めて立ち上がった結果、ミレニアム・ファルコンに組み込まれて最速ルートを提示するだけのデータベース兼 AI に成り果てるって何の皮肉だよ。

まあ 40 年の歴史を持つシリーズだけに、上記のようなめんどくさいファンからのクレームも少なくないでしょうし、そんな中で興行的に成功させるのも大変に違いありません。主要キャストの世代交代や時代の変化もふまえつつ、なお現役のコンテンツであり続けることの難しさはガンダムシリーズ等にも通じるものがあります。長年のファンとしては、細かいツッコミどころはありつつも「今あるもので最大限楽しむ」というスタンスで今後も受け止めたいと思っています。

投稿者 B : 22:12 | Foreign Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2018/07/09 (Mon.)

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー [MX4D] @TOHO シネマズ新宿

公開直後に一度観に行きましたが、改めて MX4D で鑑賞。

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー

IMAX3D での上映は映像も音響も良かったんですが、同時に「これは 4D 上映のほうが合いそうだな」という直感がありました。
というのも、ハン・ソロが愛機ミレニアム・ファルコンと出合う映画なわけですよ。つまり、ファルコンの見せ場がふんだんに用意されているというわけ。MX4D は『最後のジェダイ』でも体験して、これはこれでアリだけど IMAX のほうが良かったかな...という感想でしたが、ミレニアム・ファルコンがこれだけ活躍する『ハン・ソロ』ならもっと合うだろうと思いました。

実際に体験してみると、冒頭のカーチェイスシーンからスピードを感じることができ、これは楽しい。でも何よりミレニアム・ファルコンですよ。ハン・ソロが初めてミレニアム・ファルコンに乗り込んでライトスピードを体験するシーン、「ケッセル・ランを 12 パーセク」で駆け抜けたブーストの感覚、そしてラストシーンのハン・ソロとチューイが二人でライトスピードに突入するシーン...いずれもあの加速度を自分でも感じられるのが嬉しい。まさに長編の「スター・ツアーズ」とでもいうような感覚で(シートの動きはあそこまで大きくないけど)、自分もハンと一緒にミレニアム・ファルコンに乗っているような気がしました。これは楽しい!

この映画はハン・ソロが主役で、プロモーション上はチューバッカも大きくフィーチャーされているけれど、本当の主人公はミレニアム・ファルコンなんだろうと思います。サイドストーリーも含めこれまでの『スター・ウォーズ』に必ず登場してきた R2-D2 も C-3PO もライトセーバーも登場しないけど、『スター・ウォーズ』のもう一つのシンボルであるファルコンの魅力を余すところなく体感できる。本作を本当に楽しみたかったら 4D 上映以外にないのではないか...とさえ感じました。

これでストーリーのほうももっとスッキリハッキリしていたら最高だったんだけどなあ。こればかりは別のサイドストーリーがちゃんと製作されて、そこで今回の伏線が回収されることに期待するしかありません。

1/144 スター・ウォーズ ミレニアム・ファルコン (ランド・カルリジアン Ver.)

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投稿者 B : 23:00 | Foreign Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2018/07/01 (Sun.)

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー [IMAX3D] @T・ジョイ PRINCE 品川

楽しみにしていた映画を観に行ってきました。

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー

端的に感想を言うと...面白かった、んだけど期待値が高すぎてちょっと物足りなかった、というところでしょうか。

米国での興行が想定を下回ったせいか、日本での封切り前から酷評が多く、劇場に行く前からやや不安ではありました。実際のお客さんの入りも、公開初週末なのに品川の IMAX が埋まっていないというのは、前評判や「サイドストーリー含め濫発しすぎ」で注目度が下がっていることを裏付けているように感じました。

※まだ公開三日目につき、これから劇場に行くつもりの人は続きは鑑賞後に読むことをオススメします。










ストーリーは『スター・ウォーズ』シリーズの主要キャラであるハン・ソロの若き日を描いています。ナンバリングタイトルにも登場する、

  • 相棒チューバッカとの出会い
  • 愛用のブラスター入手の経緯
  • 悪友ランド・カルリジアンとの出会い
  • ミレニアム・ファルコン入手の経緯
  • 「ケッセル・ランを 12 パーセクで飛んだ」ファルコンの伝説
というくだりを初めて映像化したという意味では貴重な作品。今まではセリフで触れられるにすぎず、我々が脳内で補完するしかなかったエピソードが公式に語られます。 また天涯孤独の身だったただの「ハン青年」が「ハン・ソロ」を名乗るようになったくだりも描かれていますが、これがなんとも示唆的。邦題は『ハン・ソロ』とつけられていますが、原題『SOLO』のほうが本作のテーマには相応しいと言えます。劇中ではほとんどのキャラクターが「SOLO」であり、ラストシーンで生涯の相棒と居場所を得たハンがついに「SOLO」ではなくなって終幕、というのが実に深い。

本作の前評判を下げている要因の一つが「ハン・ソロがハリソン・フォードではない、少なくとも似てもいない」という点でしょう。これは確かにそうで、キービジュアルだけを見ていたときには私も違和感があったのですが、映画が始まったらほとんど気にならなくなりました。確かに顔は似ているとは言い難いけど、表情の作り方とかブラスターの構え方とか、かなりハリソン版ハン・ソロに寄せた役作りがされていて、確かにこれはハン・ソロの若い頃だね、と思えます。しかし、本作のハン・ソロは映画全編を通じてピュアな熱血漢であり、Episode IV 以降の「捉えどころのないニヒリスト」的な人物像への変遷が描き切れていないのがもったいないなあ、と。そうなったきっかけは描かれているんですけどね。

ハン・ソロの過去として必要なエピソードは網羅されているし、アクションシーンやミレニアム・ファルコンのチェイスシーンも個々にはとてもよくできていてカッコイイ。でも、なんか個々のエピソードを淡々と描いただけで、Episode IV に繋がっていく強いうねりのようなものが欠けていて、そこが物足りなかった要因なのかもしれません。『ローグ・ワン』のラストで Episode IV へのリンクが描かれたことで強烈なカタルシスを味わった身としては、他のサイドストーリーにも同じくらいの強さを期待してしまった。ジェダイやライトセーバーが登場しないのは時系列上しょうがないにせよ、単にキャラクターの過去を描くだけでなく「自分が知っているあのシーン」への繋がりを感じたかったのだと思います。

そういう意味では、本作は既存作品の何かに繋げて終わったわけではなく、いくつかの伏線を残したまま終幕しています。終盤で「意外なあの人」が登場したのはサプライズでしたが、あれは単なるサプライズだったのか、あるいはそこは別のサイドストーリーで語るつもりだったのか。本作の失敗で『スター・ウォーズ・ストーリー』シリーズの続編制作が打ち切られたという噂も出ていますが、続編ありきの脚本だったのだとしたらちょっと残念。どうやら「意外なあの人」はアニメ版『クローン・ウォーズ』には登場していて本作に至る経緯を知ることもできるようなのですが、あのバタ臭い絵で百話以上もあるアニメを観る気にはちょっとなれないんだよなあ...。

そんなわけで、面白かったんだけどやや消化不良感のある映画でした。ルーカスフィルムは毎年新作を出すことにこだわらなくていいから、一本一本をもっと大事に作ってほしいところ。

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2018/05/23 (Wed.)

グレイテスト・ショーマン [Blu-ray]

えっとなんかもう BD が発売されたんですが、これ劇場公開からまだ三ヶ月しか経ってないし、なんならまだ上映中ですよ(;´Д`)ヾ。

グレイテスト・ショーマン [4K ULTRA HD + Blu-ray]

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まあ楽しみにしていたから買いましたが。将来 4K 環境に移行したときのために UHD BD+BD パッケージ版です。

この映画、あまり冴えないけど夢だけはあった男が社会的弱者や曲者を集めて興行を始め、大成功する...というストーリーラインは『SING/シング』とほぼ同じ。差別や自己肯定といったテーマやショービジネスを扱った映画はそれだけ普遍的なものということなのかもしれません。が、脚本としてメインテーマの掘り下げがちゃんとできているのは『SING』のほうだと思います。本作はせっかく個性豊かなキャラクターが登場しているのに、彼らの扱いがほぼ「その他大勢」だし、差別も黒人差別くらいしか描けていないし、実にもったいない。最後にバーナムとサーカスのメンバーが和解するシーンもバーナムは特に何もしていないのに何となく和解してしまうし...。

それでもこの映画はその音楽と映像によって「傑作」と言って良いレベルに仕上がっているとも思います。サントラだけでも素晴らしいし、もうけっこう聴き込んだつもりだったのに、改めて映像付きで観るともう一度感動してしまう。『The Greatest Show』『This Is Me』の群衆によるダンスは観ているこちらまで高揚するし、『The Other Side』のバーナムとカーライル(+バーテンダー)による掛け合いは繰り返し観たくなるほど楽しい。『Never Enough』の心に響く歌声と『Rewrite The Stars』の映像の美しさはミュージカル映画史に残るシーンだろうと思います。
この Blu-ray には特典映像として楽曲のシーンだけを再生する機能がついているんですが、通しで観るのは週末にしてとりあえずいくつか気に入っている楽曲のシーンだけ観よう...と手をつけたところ、気づいたら全曲聴いてしまっていて小一時間が過ぎていました(;´Д`)。それくらい本作のミュージカルシーンは素晴らしい。

今週末にでも改めてじっくり鑑賞しようと思います。でも BD で観たらもう一度映画館の音響で観たくなってきてしまいました。さすがに BD の発売に伴って今週いっぱいで終映する劇場が多いようで、その前に行ってこようかな...。

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