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2016/11/09 (Wed.)

アマデウス [Blu-ray]

先日日本語吹替版の Blu-ray が発売されたというニュースを見かけて、そういえば字幕版の BD 持ってたけどまだ観てなかったなあ...というのを思い出して、改めて鑑賞しました。

アマデウス ディレクターズカット [Blu-ray]

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もともと DVD で持っていて、数年前に BD に買い換えたにもかかわらず観るのに気合いが要るため(本編だけで 180 分もあるんですよ...)未開封のままラックに刺さっていたディスクです(笑。確かに名作なんだけど、重めの展開とか音楽にちゃんと向き合わないと失礼だという意識とか、これを通しで観るのは『ロード・オブ・ザ・リング』のエクステンデッド・エディションを観る以上に気合いと体力が必要。

その名前と音楽を知らない者はいない音楽家、モーツァルトの生涯を描いた作品。「アマデウス」はモーツァルトの本名、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトのミドルネームから取ったものです。
モーツァルトの生涯と言いつつ、物語はそのライバルである作曲家アントニオ・サリエリの視点で語られます。「サリエリがモーツァルトを殺した」というフィクションに基づき、年老いたサリエリがモーツァルトとの出会いから死までを回想するつくり。オペラを中心に、モーツァルトの数々の名曲が生まれたエピソードから、楽曲のイメージとはかけ離れた奔放で自堕落なモーツァルトの人格に至るまでを生々しく描いています。サウンドトラックは当然モーツァルトが生みだした名曲たち。Dolby TrueHD の 5.1ch サラウンドで鳴らせば、まるで自分が当時のオペラハウスの観客の一人になったような感覚で音楽に包まれることができます。

サリエリがモーツァルトの才能に嫉妬し、謀殺に至るエピソード自体はフィクションではありますが、自分自身になまじ才能があったためにモーツァルトとの間にある越えられない壁に気づいて絶望する...というくだりが妙にリアル。昔この映画を観たときにはモーツァルトに肩入れする気分で観ていましたが、自分も歳を取ったのか、真の天才を目の当たりにして自身の限界を自覚するサリエリに共感すらおぼえました。そして最後には、凡人の代表として世の凡人たちを赦すサリエリ...。

3 時間の本編を観終わるとどっと疲れる映画ですが、鑑賞中はずっと極上のモーツァルト音楽に浸れる映画でもあります。日常から離れて自分の気持ちを何かに浸せる、ある種とても映画らしい映画と言えます。

投稿者 B : 23:30 | Foreign Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2016/09/27 (Tue.)

ハドソン川の奇跡 @T・ジョイ PRINCE 品川

クリント・イーストウッド監督、トム・ハンクス主演の最新作を観に行ってきました。

ハドソン川の奇跡

ハドソン川の奇跡

イーストウッドファンとしては観ないわけにはいかないでしょう。そして主演がトム・ハンクスなら名作にならないはずがない。
劇場は最近お気に入りの T・ジョイ PRINCE 品川、IMAX 2D での鑑賞。

近年のイーストウッド監督はノンフィクション作品を多数手がけていますが、本作も 2009 年に発生した「US エアウェイズ 1549 便不時着水事故」を映像化した作品です。私は当時ニュースで見た記憶がある程度の事故ですが、アメリカ本国では日本でいう日航機墜落事故くらい人々の記憶に残る事故だった(結果は真逆にしても)という理解でいいんですかね。確かに、9.11 後のニューヨークで航空機が市街地に落下しかねない事故を回避したという点で、機長が英雄視されるのは解る話ではあります。映画のキャッチコピーには「155 人の命を救い」とありますが、実際にはもっとたくさんの人の命を救ったことになるのでしょう。

映画は時系列で事故のいきさつをなぞるのかと思ったら、事故後の国家運輸安全委員会(NTSB)による事情聴取のシーンから始まります。市民からは英雄として称えられながらも NTSB からは「空港に引き返さずハドソン川に着水した判断が本当に適切だったのか」について厳しい追及を受け、また家族ともども日々マスコミの取材攻勢に遭うという、どちらかというと逃げ出したくなるシチュエーション。主人公であるサレンバーガー機長(サリー)も何度も事故の記憶がフラッシュバックします。ここに差し込まれる 9.11 を思わせる映像は、当事者でなかった立場として見てもショッキング。

事故後のサリーに対する人々の反応と、事故前後の機内の様子を行き来しながら物語が淡々と進んでいくあたりは、近年のイーストウッド流ノンフィクション作品らしい手法で描かれています。客観的でありながら、どうしてもそのときの主人公の心境に自分を重ねずにはいられない。トム・ハンクスらしいユーモアがほとんど登場しないあたりも、けっこう重みを増しています。
クライマックスは NTSB による公聴会が法廷劇的な見せ方で描かれます。機長の判断は本当に正しかったのか。ラストは機長のこの事故に関する見解と、重い空気を解き放ってくれる副機長の一言に救われた気がしました。

そしてエンドロールで気がついたのですが、この映画、事故当時に救助活動等に関わった人々の多くが本人役として出演しているんですね。さらにはサレンバーガー機長本人もある場面で登場。これにはちょっと不意打ちを食らってしまいました。
感動して号泣する類の映画ではありませんが、エンドロールが終わった後に深い感銘が残る作品。これは間違いなく名画だと思います。

それにしても公開直後にも関わらず、この都内屈指のスクリーンにお客さんが 20 人程度しか入っていない、というのはいくらなんでも寂しいですね。『シン・ゴジラ』や『君の名は。』が平日夜でも満席だった同じ映画館とは思えません。こういう作品にももう少し注目が集まってほしいところ。おかげで IMAX をど真ん中で堪能できましたが...。
映像的には、物語の大半がドラマパートに割かれているので、あまり IMAX 向きの映画ではないとは思います。が、クライマックスでようやく事故の一部始終が描かれるシーンでの描写や音響は圧巻。旅客機の大きさや事故の衝撃、救助シーンの臨場感は IMAX でなければここまで感じることはできなかっただろうなあ。

良い映画だったと思います。配信が始まったら自宅でもう一度観たい。

投稿者 B : 00:27 | Foreign Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2016/06/22 (Wed.)

オデッセイ [Blu-ray]

台湾出張中に届いていた BD をようやく観ました。

オデッセイ 3D&2D Blu-ray セット

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劇場公開から半年足らずでの BD 化。早くもう一度観たいと思ってはいたけど、年々パッケージ化が早くなりますね...。
私は最近 BD を予約注文したのを忘れて二重発注しそうになる未遂事件を何度かやらかしていますが、今回は本当にやらかしてしまいました。通常の BD&DVD セットをヨドバシで注文したしばらく後に、この 3D&2D BD セットを Amazon で発注してしまい、出張から帰ったら両方とも届いていたという(;´Д`)ヾ。幸いにして頒布先がすぐに見つかったから良かったようなものの、今後 BD の発注はヨドバシか Amazon か、どちらかに一本化した方がいいですね...。

ちなみに 3D&2D セットを購入したのは、劇場で火星の世界観に 3D で浸れたのがすごく良かったから。いずれプロジェクタを買い換えたら 3D で観るんだ...。
この 3D&2D セットはスチールブック仕様になっていて、パッケージはこんな感じ。

THE MARTIAN

スチールブックの外観には、邦題の『オデッセイ』の記載がなく、原題『THE MARTIAN』だけ、というのがいい。

というのも、原題が『THE MARTIAN(火星の人)』で、キャッチコピーが「BRING HIM HOME(彼を連れ帰れ)」というのは、「ワトニーが火星で自活したこと」と「地球側でもワトニーの帰還に尽力した人々がいたこと」をちゃんとふまえたものであるのに対して、邦題の『オデッセイ(長い旅路)』とキャッチコピーの「70 億人が、彼の還りを待っている。」では「単なる宇宙旅行の話」だし「地球人は待っていただけ」となり、全く逆のメッセージになってしまいます。もちろん広告としての文字数制限とか分かりやすさとかいろいろあるんだろうけど、本作に限らず洋画のこういう深みのない広告手法がどうしても好きになれないわけで。

その点、このスチールブックの原題を尊重するやり方はいい。
まあ、スチールブックは海外仕様をそのまま流用しただけなのでしょうが、

THE MARTIAN

ディスク上の記載で原題のほうを大きくした、というのは明らかに「わかってる担当者の仕業」だと思います。
宇宙兄弟とのコラボカードをおまけにつけてしまうあたりが残念だけど、ここは商業的な理由としてまあ許そう(笑

映画の感想としては劇場鑑賞時に書いたとおりですが、改めて劇中に流れるディスコ・ミュージックがちゃんとそのシーンの状況に合わせて選ばれていたり(ワトニーがプルトニウムの崩壊熱で暖を取るシーンの BGM が "Hot Stuff(熱いのが欲しい)"だったり、というのがサイコー)、その音楽の力と各所に散りばめられたユーモアで、絶望的な物語でありながら最後まで悲壮にならない作風が、やはり素晴らしい。ワトニーだけでなく登場人物の誰もが、絶望的な状況であっても決して諦めない様子が、自分にも勇気を分けてくれます。

この映画では、ワトニー自身が「記録用の自撮り」という位置づけでカメラに向かって状況や対応について自ら解説するという体裁で物語が組み立てられています。これはナレーションなしで視聴者に内容の理解を促すことを狙った演出なのでしょうが、これって実はポジティブな精神状態を維持する上で重要な行為だったのではないかと思います。というのも、誰ともない受け手を想定して発信することで孤独な状況でも自分自身をポジティブな心情に置いたりテンションを高めていくことができる、というのはこうやって長年 blog 等を書いてきた自分でも身に覚えがあることだったりします。自己暗示的な意味で、これはとても意味のあることではないでしょうか。

改めて、いい映画でした。いつか気持ちが負けそうになったときに、また観たい作品です。

投稿者 B : 23:00 | Foreign Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2016/05/26 (Thu.)

ウルフ・オブ・ウォールストリート [PS Video]

ウルフ・オブ・ウォールストリート

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アカデミー賞主演男優賞受賞のニュースを聞いて、最近敬遠がちだったディカプリオの主演映画を何か観てみたいと思っていました。でも『レヴェナント』は重たそうだし、劇場公開時に少し気になっていたこの作品を、と思って PSV で視聴。

タイトルからして『ウォール街』『ウォール・ストリート』の流れを汲む作品だと思うじゃないですか。そしたら、マイケル・ダグラスが出てこないだけでなく、舞台がウォール街だというだけで全く違う作品でした。
詐欺まがいの営業テクニックでジャンク債を売りまくり、ウォール街をのし上がったジョーダン・ベルフォート(レオナルド・ディカプリオ)のキャラクターは確かにゴードン・ゲッコーを彷彿させるものがあります。そして、この作品自体が実話に基づいてもいます。が、作風は『ウォール街』シリーズのように金融と経済について深く考えさせるようなものではなく。作中に数百回の "f*ck" という単語が飛び交った映画は、私は観たことがありませんでした。これはちょっとつらい...。
これは金融の映画として観るべきではなく、まず自分と交わることはない人生をスクリーン越しに眺める映画なんだろうな、と思います。

でもだからこそディカプリオの演技は際立っていました。流れるような話術でジャンク債を売り込むテクニックや、自社の社員に対するアジテーション演説、FBI の捜査官とのやりとりなど、映画そのものよりもディカプリオの演技に見入る 3 時間、とでも言うべき映画。そこは確かに圧倒されたなあ。

だけど今は口直しに「いい話」の映画を観たい気分です(笑。

投稿者 B : 23:49 | Foreign Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2016/05/16 (Mon.)

ブリッジ・オブ・スパイ [PS Video]

ブリッジ・オブ・スパイ

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劇場公開時に評判の高かった映画の配信が始まっていたので、PlayStation Video にて鑑賞しました。

近年はもはやエンタテインメントというより社会派という印象が強まりつつある、スティーブン・スピルバーグの最新監督作です。作品としては『リンカーン』以来かな。

第二次世界大戦中に実際にあった、アメリカと旧ソ連のスパイ交換取引にまつわる映画。弁護士が主人公という設定のため、法廷劇かと思ったら必ずしもそういうわけではなく。主演がトム・ハンクスのサスペンスというと『ダ・ヴィンチ・コード』的な展開を期待しがちですが、それともちょっと違う。スパイ交換に伴う各国の政治的な駆け引きと、トム・ハンクス演じるドノヴァン弁護士と旧ソのスパイ、アベル大佐の静かな信頼関係、あたりが物語の軸となっています。
劇中には映画らしい派手なシーンはほとんどなく(米軍偵察機の撃墜シーンくらい?)全体的に暗く、地味な映像が続きますが、全編を通じて緊張の糸が張り詰めているような作品。所々、トム・ハンクスっぽい皮肉やコミカルなシーンが挟まれていなければ、疲れていたかもしれません。

人質交換の舞台はまさに「壁」で東西が分かたれた頃のベルリン。私はベルリンの壁崩壊の当時まだ小学生だったので、東西ドイツ分断時代の話は文献等からの知識しかありませんが、映画とはいえ映像でその現実を見るのはなかなか重いものがあります。特に、壁を乗り越えようとした市民が衛兵に射殺されるシーンは衝撃的。
でも、そういう映像はこの映画にとってはあくまで背景で、本題は政治、もしくは政治と人道のどちらを優先するか、という部分。旧ソ支配下の東独の立場とか、多民族国家たるアメリカの価値観とか、そういったものは現代の日本人からはなかなか想像ができないところですが、しかしそういうことを共感はしないまでも理解することが、国々が...というより人々が平和裡に共存していくには不可欠なことなんだろうなあ、と映画の本質とは関係ないことを思いながら見ていました。

台詞で全てを説明せずに映像的演出で伝えてくるシーンも多く、複雑なテーマをよく映像化したなあ...としみじみ感じた映画でした。淡々とした作風が逆にいい。
そういえば『シンドラーのリスト』も未見だけど、この機会に観てみようかなあ。

投稿者 B : 23:25 | Foreign Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2016/04/29 (Fri.)

スター・ウォーズ/フォースの覚醒 [MovieNEX]

待望の BD が、ついに発売されました。

スター・ウォーズ/フォースの覚醒 [MovieNEX]

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年末に何度か(ぉ)映画館に足を運んで以来、自宅でまたじっくりと観られる日をずっと待ち望んでいました。

今日も仕事だったのでまだ本編も特典映像もさわり程度しか観ていませんが、ハン・ソロとチューバッカの登場シーンは何度観ても泣ける(古参ファン的に)。ストーリーはルーカスが本来描いていたものとは全く違うシナリオになり、「コレジャナイ」「媚びてる」などの批判もあるようですが、私はこういうスター・ウォーズこそ観たかった。
三部作の一作目なので、新たな主人公による新たなる旅の始まりの物語なわけです。これからの旅を共にする仲間との出会い、敵との遭遇、そして当面の脅威の打破と導き手の死。『新たなる希望』と『ファントム・メナス』がそれぞれたどってきた物語を新しい設定とキャラクターでなぞることで、さらに次作への期待を煽ってきます。

特典映像はいつものメイキング系と「削除されたシーン」。削除されたシーンはまあオマケ程度という印象ですが、メイキングでは BB-8 関連が面白かった。現実的には再現が難しい機構のメカなのでほぼ CG で描かれてるんだろうと思ったら、ちゃんと実物を撮影しているんですね。しかもシーンや BB-8 の動きによって複数バージョンの BB-8 を使い分けているというこだわり。
他のシーンでも、大がかりな実寸大のセットをちゃんと作って撮影されているのがほとんど。EPI~III あたりは CG の使いすぎで今見ると安っぽい質感のシーンも少なくないけど、本作の重厚感というかリアリティある映像は、実写へのこだわりから生まれていたんですね。

スター・ウォーズ/フォースの覚醒

当然初回限定版を入手したので、BB-8 がデザインされたスリーブケースにブラック・パッケージが封入されて届きました(増産分からはスリーブなしで白いトールケースになる模様)。トールケースに「STAR WARS」のロゴが箔押しされてるのが嬉しい!と思ったら、その下の「MovieNEX」ロゴにちょっとガッカリ(´д`)。
パッケージメディアを買えばスマホやタブレットでもデジタル配信が観られるというのは便利だけど、MovieNEX 商法にはちょっとどうかと思う部分もあり...。

と思ったら、今回は 3D Blu-ray は秋頃に別途発売されるみたいですね。『アナ雪』のときは 3D 版は MovieNEX CLUB での販売のみだったので、てっきりそれと同じだと思っていました。
でもなんで 2D 版と同時発売じゃないの...とは思います。どうせ同梱の DVD は観ないんだから、3D&2D BD として同時発売してほしかった。ディズニーのこういう販売方式はどうにも好きになれません。

スター・ウォーズ/フォースの覚醒

ともかく、この GW の大きな楽しみの一つはこの BD でした。たぶんこの休み中に三回は観ると思います(ぉ
このために劇場で買った BB-8 のドリンクカップをまだ取ってあったので(笑)、これでコーラでも飲みながら鑑賞しよう。

投稿者 B : 22:07 | Foreign Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2016/04/20 (Wed.)

ニュー・シネマ・パラダイス デジタル・レストア・バージョン Blu-ray BOX

ニュー・シネマ・パラダイス デジタル・レストア・バージョン Blu-ray BOX

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映画史に残る名作の再 Blu-ray 化バージョン。旧版の Bu-ray も持っている作品ですが、BD 向けに作り直された新規マスターで再パッケージ化、しかもイタリア国内で最初に上映された「完全オリジナル版」まで収録されているとあっては買い直さないわけにはいかないじゃないですか。

旧版の BD も、古いフィルムから起こした割には画質いいなあ、と当時は思っていたんですが、もともとが DVD 用に製作されたマスターからの収録だったので、本来のフィルムのポテンシャルを引き出し切れてはいなかったようです。あれから 8 年が経過し、Blu-ray のスペックを使い切れるまでマスタリング&エンコード技術も進歩して、満を持しての再パッケージ化。

旧版を観た当時は「こんなもんか、まあ十分キレイか」と思っていたけど、比較すると当時のフィルムにこんなに情報量があったのか!と驚くレベル。もちろん相応にデジタルで修復したりシャープネスをかけたり発色をいじったりもしているんでしょうが、フィルムにそれだけの余地があったことをこの目で見ると驚きます。自分で新旧の BD の画質比較をやろうかとも考えていたんですが、最初のシーンが表示された時点で比較するまでもない美しさに思わず息をのみました。これ HD 世代の映像機器の画質リファレンスにしてもいいんじゃないですかね。
映像に比べて音声の方はナローレンジだしところどころ割れて聞こえるようなところもあるし、一応 5.1ch 化(インターナショナル版のイタリア語音声のみ)されているとはいえ、こちらは時代なりのクオリティ。でもこの映像美は、旧版から買い直す価値があると言えます。

また今回は今まで BD 化されていなかった「完全オリジナル版」まで同梱された BD-BOX。インターナショナル版は主人公のトト少年と映写技師アルフレードの交流と「映画というもの」がメインなのに対して、完全オリジナル版では主人公トトが成人してかつての恋人と再会するエピソードが追加されているとのこと。まだ観ていませんが、最初に公開されたバージョンだからこそトルナトーレ監督が本当に表現したかったものが描かれているのだろうとも思う反面、それって壮大な蛇足なのではとも思えて、まだちょっと観る気合いが湧いてきません(長いし)。でも、インターナショナル版でも初めて観たときと今では自分の年齢も違うせいか、トトの青年期~初老期のシーンから感じるものが変わってきたことも感じます。だから完全オリジナル版も自分の年齢や経験とともに感じ方が変わってくるんでしょう。ちょっとめんどくさい気もしつつ(笑)時間のある GW にでも、完全オリジナル版をゆっくり観てみますかね。

投稿者 B : 00:30 | Foreign Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2016/03/29 (Tue.)

『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』Blu-ray 発売日決定

スター・ウォーズ/フォースの覚醒 [MovieNEX]

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おおお、『フォースの覚醒』が早くも BD 化。年末からロングラン上映されていて、劇場公開が先週ようやく終了したところだったので、BD は出ても夏休み合わせかなーと思っていたので、これは嬉しい驚きです。
ただあんまり嬉しくないポイントもあって、今回からディズニー配給になったことで、パッケージが MovieNEX になりました。まあディスクを買えばスマートデバイスでも視聴可能になるのはいいんですが、問題は 3D 版。パッケージには 2D の BD/DVD しか収録されておらず、3D BD は 2D 版のディスクを買った上でオンラインの MovieNEX CLUB から有償購入するという手間を踏まなくてはなりません。3D の需要がそれだけ少なく、一般流通に回すコストがかけられないということかもしれませんが、これはあまりに残念。私は自宅に 3D 視聴環境を持っていませんが、3D 対応プロジェクタを導入したら真っ先に観たいコンテンツがこれだったので、この二度手間をやらなくてはならないのか...と思うとウンザリします。まあ買いますけどね...。

発売日は 5/4(水)とのことですが、連休中の物流を考えると GW 初めには入手できる可能性も高いと言えます。まだほとんど予定も立てていなかった GW の楽しみが、一つできました。

投稿者 B : 23:30 | Foreign Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2016/02/14 (Sun.)

オデッセイ @TOHO シネマズ日本橋

しばらく忙しかったのが少し落ち着いたので、遅ればせながら観に行ってきました。TCX&ドルビーアトモスにて鑑賞。

オデッセイ

オデッセイ

予告編が出たときからずっと楽しみにしていた映画。リドリー・スコット監督、マット・デイモン主演の宇宙ものとくればそれだけで観る価値があると言えます。

しかしマット・デイモンは『インターステラー』に続いて「宇宙に一人取り残される宇宙飛行士」の役。不世出の天才だった彼が、孤独の宇宙飛行士がハマり役になるなんて、当時だれが予想したでしょうか(ぉ

宇宙もの、といいながらも、映画の大半は主人公マーク・ワトニーが火星でいかに生き延びるかの試行錯誤を繰り返すシーンなので、あまり宇宙っぽくはありません。そもそも原題も『THE MARTIAN(火星の人)』で、壮大な宇宙旅行を思わせる邦題『オデッセイ』のほうが違和感があるくらい。それでも、ところどころに挿入される宇宙空間や宇宙船のシーンは、『2001 年宇宙の旅』や『インターステラー』にも引けを取らないリアリティがあります。

楽しみにしていた...とはいえ、映画公開が近づくにつれて「宇宙ものというよりはむしろ火星版某農業アイドルグループもの」というクチコミが伝わってきたり、公式 Twitter アカウントが自ら DASH 村ネタに言及したり、そういうネタ方面の匂いが強くなってきて、若干不安を感じていたのは事実です。まあ実際にそれを連想するシーンがあったのも事実ですが(笑)、個人的にはそれ以上にずっとちゃんとしていて、面白い映画だと感じました。

任務遂行中の事故により、一人火星に取り残されたマーク・ワトニーが、本来の植物学者としての知恵を活かして火星で植物を栽培し、救助が来るまで自給自足の生活を始めるという物語。そのうち NASA も彼の生存を発見し、何とかして相互に連絡を取る手段を確立、NASA 側も様々な困難に遭いながらも救助の手立てを模索します。
まあ火星に一人取り残された時点で既に無理ゲーと思えるわけですが、ワトニーが一つ問題を解決するごとに新たな困難が行く手をふさぎ、最後まで没入させられる脚本と演出でした。しかしこの上なく困難な状況にもかかわらず、最初から最後までほとんど悲壮な場面はなく、ワトニーと一緒に「どうやってこの局面を乗り越えるか」という気持ちで映画を見続けられたというのはかなり意外でした。ハッキリ言って、『インターステラー』のように絶望的な状況で緊張感が続く映画だろうと思っていました。

そういう意味では、同じマット・デイモンが演じた宇宙飛行士でも、『インターステラー』のマン博士と本作のマーク・ワトニーでは、真逆のキャラクターであると言えます。絶望的な状況でも、手持ちのリソース(知識や技術、物資など)を活かしてどう問題を解決し、状況を打破するか。それはもしかすると科学者のあるべき姿なのでしょうし、人間が前に進むために必要な姿勢であると言えます。取り乱したり自棄になったりせず、冷静に状況を分析してそれに取り組めるか。「火星で独り」でなくとも、あらゆる困難な状況に置き換えて考えられることだと思います。
マット・デイモンの芝居も良かったですが、要所要所で流れるディスコサウンドも、この映画を明るくポジティブなものにしてくれていました。

これはとてもいい映画でした。もう一度観に行きたいなあ。

投稿者 B : 21:00 | Foreign Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2016/01/13 (Wed.)

キングスマン [Blu-ray]

昨秋の劇場公開時に話題になっていた映画を、Blu-ray にて鑑賞しました。

キングスマン [Blu-ray]

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ある意味王道のスパイ映画。国家や企業に所属せず、世界の秩序と平和を守るために存在する極秘組織「キングスマン」を描いた物語です。

サミュエル・L・ジャクソン演じる、超大手 IT 企業のカリスマ経営者、リッチモンド・ヴァレンタインが「地球を存続させるために人類を粛清する」ことを目的に、世界中にある時限装置を仕掛けます。その企みを阻止するために「キングスマン」が動く、というお話。
アーサー王物語の「円卓の騎士」になぞらえられた「キングスマン」は、各人が究極の紳士でなければならず、行動の一つ一つがスタイリッシュ。でありながら、ジェームズ・ボンドやイーサン・ハントも顔負けのアクションを見せてくれ、スパイ・アクションとして非常に見応えのある映像にしあがっています。スパイ映画になくてはならないスパイ道具類も凝っていて、現代の映画らしいところでいえば AR を駆使した映像的演出もあって、非常にカッコイイ。ただ、途中で「名探偵コナンかよ!」とツッコミを入れたくなるベタベタのスパイ道具もあったりして、これが単なるシリアス一辺倒のスパイ映画とは一線を画す作品であることが示されています。

モブキャラまで含めかなり多くの登場人物が死ぬ映画なので、目を背けたくなる死亡シーンも随所にありますが、できるだけ残虐一辺倒にならないよう、映像や音楽を含めた演出で緩和されているのが印象的でした。クライマックスに出てくる、ヴァレンタインの賛同者や部下たちが一斉に死んでいくシーンでは、(不謹慎な話に聞こえるかもしれませんが)むしろ爆笑せざるを得なかったほど(笑。表現手法としては B 級スレスレの演出ですが、製作サイドの「これはエンタテインメントである」という意図の表れと感じました。
シナリオとしても「え、ここでこの人が退場しちゃうのか!」とか「こいつが裏切るとは思わなかった!」とか、裏をかかれる展開が多く、最後まで手に汗を握りっぱなし。最後までジェットコースターにでも乗っているような感覚で楽しめました。

ちょっと方向性は違うけど、どこか『マッドマックス 怒りのデス・ロード』に通じる馬鹿っぽさ溢れるアクション映画でした。こういう映画も、たまにはいいですね。

投稿者 B : 23:00 | Foreign Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック