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2015/04/27 (Mon.)

ホビット 決戦のゆくえ [Blu-ray]

ここのところ欲しい BD のリリースが続いていてお財布的には苦しい。でもこれは買っとかないといかんでしょう。

ホビット 決戦のゆくえ 3D&2D [Blu-ray]

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『ホビット』三部作の主要な登場人物はホビット&ドワーフ、悪役もメインはオーク、と LOTR 本編に比べて地味め。原作にないレゴラスの登場シーンを追加したくなる製作サイドの気持ちも解りますが(笑、戦闘シーンの迫力に関してはこちらのほうが上じゃないでしょうか。まあ CG の技術も『LOTR』からは 10 年以上進歩しているわけですからね。ちなみにジャケット画像にはビルボが「つらぬき丸」を構えている絵が使われていますが、本編ではビルボが戦うシーンはありません(ぉ

戦闘シーンに圧倒されがちな作品ですが、ちょっと勿体ないと感じたのはドワーフの王・トーリンの心理描写について。まあエレボール奪還とアーケン石に執着するところまでは分からなくもないのですが、そこからの改心が唐突すぎる印象。原作には出てこないはずのレゴラスとかサウロンを登場させる暇があったら、もうちょっとここを丁寧に描いてほしかったかなあ。映画としての派手さは嬉しいけど、構成と脚本にがそれを消化し切れていないのが残念です。このへんは、BD エクステンデッド・エディションで補完されるのかもしれませんが...。
逆に、主人公のキャラクターという点では『LOTR』のフロドよりも『ホビット』のビルボのほうが感情移入しやすいかな。フロドは指輪に翻弄される役回りでその人となりについてはあまり描かれていませんでしたが(代わりに相棒サムの好感の持てるキャラクターはとても良かった)、コミカルながらも誠実で前向きなビルボ・バギンズという人物像は、こういうファンタジー作品の主人公に相応しいものだと思います。このあたりはマーティン・フリーマンの演技によるところも大きいのでしょうね。

音響については、戦闘シーンを中心に音がグルグル回り込むように作られているので、5.1ch のサラウンド環境の本領発揮といったところ。音声トラックとしては英語版が 7.1ch DTS-HD Master Audio で収録されているので多チャンネル環境であるほど恩恵を受けられますが(日本語吹き替えはドルビーデジタル 5.1ch)、劇場公開時に観た TCX&ドルビーアトモスの臨場感を思い出すと、やっぱりこの映画はできるだけ設備の良い映画館で観てこそなんだと思います。

この作品も LOTR と同じく「エクステンデッド・エディション トリロジー BOX」とか、LOTR 三部作と合わせて「エクステンデッド・エディション ダブル・トリロジー BOX」とかが後日発売されるんでしょうが、そろそろ LOTR 関連のディスクだけでいくらかけたんだよ!という状態になりつつあるので、これで打ち止めにするつもり(´д`)。

投稿者 B : 22:30 | Foreign Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2015/04/14 (Tue.)

インターステラー [Blu-ray]

これはもう劇場で観たときから BD を買うことに決めてました。

インターステラー ブルーレイ スチールブック仕様 [Blu-ray]

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宇宙モノでこの映像美とリアリティを超える作品は当分出てこないんじゃないか、とさえ思える名作だと思います。宇宙空間をゆったりと航行する宇宙船・エンデュランスの映像は、今後の SF 作品の一つのマイルストーンになり得るでしょう。

今回は、初めて Amazon 限定のスチールブック仕様を買ってみました。

インターステラー ブルーレイ スチールブック仕様

DVD 時代に比べると BD は限定版であってもパッケージが簡素なことが多く、所有欲という点では残念な思いをしたことが少なくありません。豪華ならば良いというわけではありませんが、コレクション性はあってほしいもの。その点、このスチールブック仕様は質感が高く、所有欲をくすぐりますね。私のライブラリの中でも『2001 年~』とか『ブレードランナー』といった特に思い入れの強い作品は、スチールブック仕様で揃えたくなります。

ただ、今回のスチールブックは、付録のブックレットがパッケージ内に収まらないから収納性に難があるのと、ジャケット画像が「水の惑星」のシーンである、という二点が残念。特に後者は他にも宇宙空間を征くエンデュランスとかブラックホールとか、宇宙船内のクーパーなりアメリアなりといった象徴的なシーンが数多くあるにも関わらず、このシーンというのが残念でなりません。もうちょっとなんとかならなかったものかなー。

インターステラー ブルーレイ スチールブック仕様

あとディスクは本編ディスクをまずは取り出しやすいように入れておいていただけませんかね...。
パッケージ以外は通常版と変わらずに価格プレミアムを乗せているだけにいろいろと注文をつけたくなるし、何でもかんでもスチールブック仕様で買おうとは思いませんが、DVD/BD 併せて数百枚買ってきたコレクター魂を刺激されるブツであることは確かです。

ちなみにこの映画、長いし内容は重めなので観るのに気合いが必要です。一度観始めてしまえばあとは最後まで一気に行けてしまうパワーを持っているものの、気合いがないときはなかなかディスクをトレイに置くところまで辿り着けません。でも先週末にさっそく一度、再生してみました。
やっぱりこの映画は、SF として極上の映像表現という皮を被せた、本質的には人間ドラマなんですよね。親、子、恋人、科学者、視点を変えるとまた随分違った見え方になってくる映画だと思います。そして私はこの映画を観て、谷川俊太郎の詩を思い出しました。

万有引力とは、ひき合う孤独の力である。

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2015/03/28 (Sat.)

アメリカン・スナイパー @TOHO シネマズ日本橋

ようやく観に行くことができました。

アメリカン・スナイパー

アメリカン・スナイパー

ジャージー・ボーイズ』から間髪を置かずの新作公開にはちょっと驚きましたが、クリント・イーストウッド作品のファンとしては観ないわけにはいきません。が、どう見ても重そうなテーマの映画だけに、ちゃんと時間が取れて自分の体調やメンタルが良いときに観ようと思っていたら、そろそろ上映規模も縮小される時期になってしまいました。

先のイラク戦争で米軍ネイビー・シールズに狙撃手として参加し、「英雄」と謳われるほどの戦果を挙げた軍人クリス・カイルの伝記を映画化した作品です。つまり、ごく最近の史実を元にした映画ですね。
イーストウッドは過去にも戦争やそれによって生き方を歪められてしまった人物の映画を作っていますが、本作もその一つと言えます。

米軍の英雄を題材にした映画ではありますが、これは立派な反戦映画のひとつと言えます。個人的にはアメリカの戦争映画はプロパガンダ風味が強くてあまり好きではありませんが、これは観て良かったかな。『ジャージー・ボーイズ』は大好きな映画でしたが、やっぱりこういう手触りの映画のほうがイーストウッドらしい、と思います。

この映画、戦闘シーンの描写のリアリティもさることながら、クリス・カイルという一人の人物にフォーカスを当てて描かれていて、戦争映画が苦手な私でも深く感情移入することができました。「伝説」と呼ばれるスナイパーであっても相手によっては躊躇うことだってあるし、逆に仲間をやられた場合には冷静さを失って行動することもある。そういう人間味の表現はイーストウッドらしいところだと思います。
そして、クリス・カイルが次第に戦争に精神を蝕まれ、心を病んでいく様子が見ていてとても痛ましい。本作は、戦闘シーンの音響の作り込みがとても臨場感溢れていて、映画を観ているだけなのに、自分自身が戦地の銃撃戦のまっただ中にいるかのような緊張感があり、PTSD を病んでいくカイルの気分が自分のことのように感じられました。これ、上映初期に一部劇場でやっていたドルビーアトモスで観ていたら、もっと辛かったでしょうね...。

投稿者 B : 23:59 | Foreign Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2015/03/14 (Sat.)

グラン・プリ [AIV]

グラン・プリ

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F1 の 2015 年シーズンもいよいよ開幕、オーストラリア GP の予選が終わったところですが、こちらは約 50 年前の F1 をモチーフにした映画です。1960 年代、まだ F1 マシンが葉巻型だった頃、ホンダが第 1 期 F1 参戦中だった頃のお話。

最近いろんな VOD サービスを試してみていますが、今回は何かの BD を買ったときのクーポンがあったので、Amazon Instant Video にて鑑賞。

昔の F1 を扱った映画としては昨年のドキュメンタリー作品『ラッシュ』もありますが、『グラン・プリ』はフィクション。とはいえフェラーリや BRM、ブラバム、ロータスといった名門チームは実名で登場し、撮影も本物のサーキットで行われているので、かなりリアリティ高い作品に仕上がっています。近代化される前のスパやモナコ、そして現在は使われていないモンツァのオーバルコースなどの映像は必見と言っていいでしょう。また、現代では滅多に見られないフェラーリのファクトリー内での撮影まで行われているという豪華さ。当時の F1 の映像(特に動画)はかなり古びたものしか残っていないので、映画用のフィルムで撮影された高画質な 1960 年代 F1 の様子が見られるという意味でも、貴重な作品と言えます。

舞台はおそらく 1965 年前後、4 人のドライバーが最終戦までチャンピオン争いを繰り広げる、熱戦のシーズン。主人公の一人であるピート・アロンは BRM を解雇され、日本から参戦している「ヤムラ」チームに移籍します。この「ヤムラ」はもちろん第 1 期 F1 参戦当時のホンダをモチーフとしたもので、本田宗一郎をモデルとしたチームオーナー「矢村」を演じるのはなんと三船敏郎(ちなみにこれが三船敏郎のハリウッドデビュー作)。和服が似合うダンディな日本人実業家のイメージで、本田宗一郎としてはちょっと美化しすぎな気もしますが(笑)我らがホンダ・チームをここまで大きく扱ってくれると嬉しい。名前が似ていることもあって「ヤムラのアロンが優勝」というのを、つい「ホンダのアロンソが優勝」とダブらせてしまいます。

映画はなんと 3 時間近い長さで、インターミッションまで設けられている大作。とはいえ演出は古いヨーロッパ映画的なゆったりした感覚で、ドラマシーンはちょっと眠くなります。
しかしそれとは対照的に、レースシーンの映像は圧巻。当時はなかったはずのオンボード映像を先取りしていて、現代 F1 の国際映像に勝るとも劣らない迫力があります。まるで本当のレース映像を観ているようで、つい力が入ってしまいました。現代とは違って空力をほとんど考慮しない葉巻型のマシンの走る姿はシンプルで、むしろ力強ささえ感じます。が、安全性も現代とは比べものにならず、常に死と隣り合わせという恐怖も伝わってきます。

古い映画なので正直あまり期待していませんでしたが、映像の良さもあって深く堪能できました。『ラッシュ』と並び、F1 ファンなら一度観ておくべき映画と言えるでしょう。

投稿者 B : 23:59 | Foreign Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2015/02/10 (Tue.)

ジャージー・ボーイズ [Blu-ray]

ジャージー・ボーイズ Blu-ray&DVD セット

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劇場で鑑賞してとても良かったので BD を購入。数年ぶりに 5.1ch 環境を復活させた我が家のホームシアターで鑑賞しました。

映画の感想としては劇場観たときに一度書いていますが、音楽もののサクセス・ストーリーとして王道を行く展開。クリント・イーストウッド監督作品らしいじんわりくる感傷が良いのはもちろんですが、ブロードウェイ・ミュージカルからの映画化ということで、映画よりも舞台寄りの演出がなされており、それが映画の雰囲気にとても良く合っています。

今回は珍しく(?)特典映像までじっくり堪能しました。これを観て初めて知ったんですが、この映画に出てくる俳優陣はほとんどがブロードウェイほかあちこちの舞台でこのミュージカルを実際に演じてきた舞台俳優が採用されているとのこと。確かにほとんどが今までどんな映画でも見たことがない顔だし、そのくせに演技もできながら歌もむちゃくちゃ上手い、その理由がようやく解りました。そしてイーストウッドが舞台をできるだけ忠実に映画化しようとしたことと、その過程が非常に面白かった。オフショットでは、今までの映画ではほとんど見られなかったイーストウッドの屈託のない笑顔がたくさん見られ、得したような気分になりました。

イーストウッド作品だけあって人間関係に焦点が当てられた映画ではあるけれど、やっぱり音楽のシーンが最高に楽しい。これは全体を通してでもいいし、部分的にでも BD で繰り返し鑑賞する価値のある作品だと思いました。ステージもいいけど、特にストリートの街灯の下でのハモりからなだれ込むエンディングのダンスシーンが堪らない。音楽好きならば、一度ならず観る価値がある映画だと思います。

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2014/12/28 (Sun.)

インターステラー @109 シネマズ川崎

かなり乗り遅れ気味ですが、ようやく観に行ってきました。

インターステラー

インターステラー

観た人の評判がすこぶる良かったのでずっと気になっていた映画。ただ、上映時間が 3 時間に及ぶとなるとなかなか時間も取れず、この時期になってしまいました。劇場は、こういう作品は絶対に大画面で観た方がいいと思ったので、IMAX(2D)を選択。

異常気象により人類滅亡の危機にある近未来の地球。主人公である元宇宙飛行士クーパーは、科学好きで勘の良い娘マーフとともに何者かからのメッセージを受け取り、そのメッセージが示す地点に赴く。そこはかつて解体されたはずの NASA の秘密基地で、クーパーは NASA の研究者たちとともに土星付近に出現したワームホールを通り、外宇宙に人類が移住可能な惑星を探す旅に出る...という壮大なストーリー。SF 好きにとっては定番中の定番、ど真ん中ストレートの SF 映画です。

この映画を観て感じたのは、映像表現が『2001 年宇宙の旅』を下敷きに、現代科学と映像技術を使って現代版の『2001 年~』を作ろうとしたんだろうな、ということです。それくらい、宇宙に関する表現が他の SF 作品とは次元の違う美しさと確からしさ(自分で宇宙に出たことがないので「理論的に正しいだろう」という想像しかできないわけですが)を備えています。ただ『2001 年~』と大きく違うのは、『2001 年~』は(冷戦時代という背景はありながらも)明日は今日よりもきっと良い日、という期待に溢れたポジティブな時代であったのに対して、現代は様々なことに閉塞感がある、抑圧された時代であるということ。映画の世界観が現代の延長線上にあると思えることで、この映画そのものが閉塞された現代から未来への希望を繋ぐ方舟のように感じられます。

『2001 年~』の終盤は説明を省いた抽象的かつ哲学的な映像表現で人間がスターチャイルドに進化する過程が描かれましたが、本作は(似たような要素はあるものの)ラストはクーパーたちの所期の目的がどうなったか、をちゃんと描いているので、納得感のあるラストになっています。『2001 年~』のほうは自分なりの解釈ができるようになるまで 5 回は観る羽目になりましたから!(ぉ
ただ、この映画は最新鋭の SF 作品でありながら、その本質は親子愛を描いています。外宇宙探索はそれに説得力を与えるための周辺設定、と言っても過言ではないくらい。この映画は、子を持つ親か否かで大きく異なる感想を持つのではないでしょうか。我が子を含む人類を救うために、我が子と二度と会えなくなる可能性が高い旅に出ることができるか?仮に私がその状況に置かれたら、どういう答えを出すだろうなあ。

結局、3 時間という長丁場にもかかわらず、最後まで気が抜けることなく没入してしまいました。この映画はやっぱり IMAX で観て正解でした。視野がほぼ全て宇宙になるスクリーンと臨場感のあるサラウンドが最適。Blu-ray も買うでしょうが、自宅ではこの感覚は得られないでしょう。

今年いろいろ観た映画の中でも、この作品がベストだったと言って良いでしょう。そろそろ上映期間も終わりに近づきつつありますが、まだの方はこのお正月休みにでも観てみることをお勧めします。

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2014/12/13 (Sat.)

ホビット 決戦のゆくえ @TOHO シネマズ日本橋

ホビット 決戦のゆくえ

ホビット 決戦のゆくえ

本日封切りのところ、さっそく観に行ってきました。劇場は最近お気に入りの日本橋、当然 TCX&ドルビーアトモスによる 3D 字幕版にて。

二作目のラストがものすごくいいところで終わってしまったので、今作は前置き的なものも何もなく、いきなりその続きから始まります。
火竜スマウグとの戦いがかなり盛り上がるんだろうなと思っていましたが、確かに盛り上がったものの、思ったよりもあっさり。二作目であれだけ引っ張ったのならスマウグをもう少し見せてくれても良かったのに、と思います。ただ、むしろその後の展開のほうが密度が濃く、全体を通した「お腹いっぱい感」は十分。三部作の完結編だけのことはありますね。

結局最後まで主要キャラがほとんど死ななかった LOTR とは違い、今作では辛いシーンがかなり多い。しかも重要なキャラが死んでいったりするので、最後までハラハラドキドキ、観ていて肩が凝ったほどです。まあ、この後に LOTR が続くわけで、少なくとも LOTR に出てくるキャラは死なないと思える分には安心感がありますが...。

『決戦のゆくえ』のサブタイトルどおり、もう序盤からラストまでバトル続き。前二作にあったようなコメディシーンもほとんどなく、緊迫したシーンが続きます。
戦闘シーンは二作目とは違って『LOTR』シリーズらしい多対多の乱戦が中心。例によってトーリン無双、レゴラス無双、そして魔法使いなのに物理で殴りまくるガンダルフ無双(笑)です。そんなわけで映像も見慣れた雰囲気ですが、戦闘シーンに仕込まれたギミックが従来のシリーズのものより凝っていて、「えーそこからそうやって攻撃するの!」的な驚き...を超えて逆に笑ってしまうような場面も多々ありました。どういうことかというと、

あ...ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
「おれは 『戦国無双』をプレイしていたと思ったら いつのまにか『ワンダと巨像』をプレイしていた」
な...何を言っているのか わからねーと思うが おれも 何をされたのか わからなかった...
という感じ(ぉ。説明しても解らないと思うので、答えはぜひ劇場で(笑

画音質の話をすると、こういう広さのある舞台に多数のキャラクターが動き回る映像は TCX 向きだし、ドルビーアトモスも必要以上にサラウンドを意識させることなく、戦闘のその場に自分がいるかのような臨場感を自然に演出してくれていました。この映画こそ、TCX+ドルビーアトモスで観るべき、と言えるのではないでしょうか。これはそんじょそこらのホームシアターでは再現しきれないはずです。

2 時間半という長丁場でしたが、途中でだれることなく、疲れを感じることもなく走りきったような上映でした。観終わった後にどっと疲れを実感したのは、鑑賞中ずっと緊張していたからでしょう。
三部作の完結に相応しい仕上がりだと思います。ストーリーに詰め込みすぎ感がない分、LOTR よりもとっつきやすくはあるのかも。ただ、これを観たことでまた LOTR を最初から観返したくなりましたが、BD-BOX を最初から観ると 12 時間コースなんだよなあ(´д`)。

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2014/12/07 (Sun.)

EAMES FILMS: CHARLES & RAY EAMES

EAMES FILMS: チャールズ&レイ・イームズの映像世界 [DVD]

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「イームズ」といえば、インテリアデザイナー、特に椅子のデザイナーとしてあまりにも有名で、ちょっとお洒落なオフィスやショールームであればかなりの確率でイームズのチェアが置かれています。でも彼ら(夫婦で活動していたそうです)の活動は単なるインテリアデザインにとどまらず、グラフィックデザインや映画製作など、かなり多岐にわたっていた、ということを最近初めて知りました。この映像作品集の存在も最近まで知らなかったのですが、デザイン界隈の人にはかなり有名だそう。

中でも特にインパクトが強いのが「POWERS OF TEN」という、科学的な映像作品。

ピクニック場で昼寝をしている男性の俯瞰視点から、10 秒ごとに 10n メートルずつカメラが引いていき、次第に地球の大気圏を抜けて宇宙へ、そして銀河の外へ...と出ていきます。宇宙の果てまで到達したところで、今度は逆に 10 秒ごとに男性の肉体を 10-n メートルずつ拡大していき、人間の組織から細胞、そして原子サイズへと突入していきます。この宇宙は相似形の連鎖でできていることを、一目瞭然に見せてくれます。
ほんの 10 分にも満たない短編ではありますが、科学を映像化したという意味でも、映像の美しさという意味でも、どこか『2001 年宇宙の旅』序盤の無重力空間の表現を彷彿とさせます。SF 好きならばグッと来るのではないでしょうか。

個人的に印象深いのが、引きのシーンである時点までは星が止まって見えるのに、ある瞬間からはその星々が銀河という単位で認識できるようになり、宇宙は銀河の集まりでできている、と解ること。無限後退的な見方ではありますが、示唆に富んでいる見方でもあります。例えば物事を引いて見たときや中に入り込んで見たときに、ある深さまでは見え方があまり変わらないけど、ある閾値を越えると急にその物事を覆っている違う構造が見えてくる、というように。

この映像のオリジナル版が作られたのが、アポロ 11 号が月面に到達する前年の 1968 年。カラー版の製作は私が生まれたのと同じ 1977 年、という時間を考えると、映像表現としては確かに画期的。今でも多くの人に語り継がれる理由が分かる気がします。

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2014/10/11 (Sat.)

グッドモーニング,ベトナム

グッドモーニング,ベトナム

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2 ヶ月前に急逝したアメリカの名優、ロビン・ウィリアムズの代表作のひとつを観てみました。

同氏出演の映画では『グッド・ウィル・ハンティング』が大好きなんですが、むしろこの『グッドモーニング,ベトナム』のほうが、ロビン・ウィリアムズ本来の持ち味が出ています。独特の節回しが印象的なマシンガントークが活きるコメディ、でありながら、観る者に深い感動を与えるヒューマンドラマ。そんな作品です。

ベトナム戦争当時、戦地に送り込まれた空軍兵の DJ、クロンナウア(ロビン・ウィリアムズ)。彼のやや下品ながらも風刺の効いたトークが兵士たちの心をとらえ、人気を博すものの、軍の規律を重視する上官たちとの折り合いは悪化。いっぽうで、現地民の少女に一目惚れしたことをきっかけに、ベトナム人たちとも分け隔てなく付き合い、少女の兄・ツアンを親友と認めるようになっていきます。そんなある日、クロンナウアがビールを飲んでいたバーで爆弾テロが発生、その事件の情報を隠蔽しようとした軍部に反抗して、自身のラジオ番組内で事件のことを伝え...。
クロンナウアのラジオでの喋りは、下ネタが苦手な私にとってはちょっとうんざりするほど下品な内容でしたが(笑、故に軍やアメリカ・ソ連に対する皮肉が効いていて、たたみかけるようで妙にリズミカルな喋りも相まって、次第にクセになっていく感覚があります。それに合わせた映像も、力任せに感動させてやろうというものではなく、一見何気なく見えるけどじわりと来るものが多く、強く印象に残りました。特に、戦線が拡大していく映像の背景に流れる音楽がルイ・アームストロングの "What a Wonderful World" だったときには、何とも言えない気持ちになりましたね。

ベトナム戦争を題材にした映画というと『地獄の黙示録』を筆頭に重苦しい作品が多く、今までは敬遠していましたが、これはそれらの映画とは違い、反戦とは少し違った切り口から平和...というより、人と人とがわかり合うことの大切さを描いた名作だと思います。戦闘を直接描かなくても、戦争をテーマにしたこんなにいい映画が作れるものなんですね。
今さらではあるけれど、ロビン・ウィリアムズの出演作、他にもいくつか観てみようかなあ。

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2014/09/30 (Tue.)

ジャージー・ボーイズ @丸の内ピカデリー

ジャージー・ボーイズ

ジャージー・ボーイズ

クリント・イーストウッドが監督を手がける、男性ヴォーカル・グループを題材とした音楽映画。という全てにおいて俺得な映画が公開されるとあっては、観に行かないわけにはいかないでしょう!というわけで、早速劇場に足を運んできました。

取り上げられているのは、1960 年代に一世を風靡した、ドゥーワップ系ヴォーカル・グループ「フォー・シーズンズ」。'60 年代に青春時代を過ごした人でなくても、"Sherry" をはじめとした代表曲は必ずどこかで聴き覚えがあるはずです。特に、"Can't Take My Eyes Off You"(邦題『君の瞳に恋してる』)は聴いたことがない人はいないほどに有名。まあ、日本ではオリジナルよりもむしろボーイズ・タウン・ギャングがカヴァーした '80 年代ディスコサウンドのほうで定着していますが。
事実上初めて白人ヴォーカル・グループとして成功した 4 人のサクセス・ストーリーなわけですが、2005 年にブロードウェイ・ミュージカルとして同題で舞台化されていたんですね。この映画は、その舞台の脚本に基づいているようです。

ストーリーは、同じく事実に基づいたミュージカル映画である『ドリームガールズ』の男声グループ版、といった趣で、メンバーの出会いから下積み時代、デビューからスターダムに上り詰め、メンバー間の確執とグループ分裂、家族と仕事の間での悩み...という、この手のサクセス・ストーリーの王道そのものを行く展開。それ自体は特に目新しいわけではありませんが、それぞれのシーンを繋ぐ楽曲と歌唱が素晴らしい。曲が終わるたびに、映画館であることを忘れて拍手をしてしまいそうになったほど、没入感のあるステージでした。また、リードのフランキー・ヴァリと家族、特に娘との関係については、同じ娘の父親としてグッと来るものがありました。
途中、劇中にもかかわらず登場人物がスクリーンのこちら側に向かってナレーション的に心境を吐露するシーンが至るところにあり、実写映画でこういうメタ視点的な描写が挟み込まれるのも珍しいなと思いましたが、舞台的な演出をそのまま映画に持ち込んだらこうなるのだろう、と納得。

イーストウッド作品としてみると、ほかの作品に共通する「重さ」がなく、上映後に良かった、楽しかったとじんわり感じられる珍しい映画だと思います。自身も作曲家であるイーストウッドの音楽への思い入れがそうさせたのかもしれませんが、『ドリームガールズ』あたりの「面白かったんだけどあまり残るものはなかったな」というのとは違う、イーストウッドらしい手触りはやっぱり何かある。

見終わった後に、「映画って、本当にいいもんですね」という水野晴郎氏の名言が、ふと頭に浮かんできました。
大ヒットする作品じゃないんだろうけど、いい映画。これは BD が出たら買おうと思います。

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