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2014/11/22 (Sat.)

『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 青い瞳のキャスバル』公開日決定

「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」第1話が'15年2月にイベント上映。BDの先行販売も - AV Watch
機動戦士ガンダム THE ORIGIN

アニメ版『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 青い瞳のキャスバル』の公開日が来年 2/28 に決定しました。公開方法は UC のときと同様、イベント上映+VOD 配信→後日 BD 発売、という形になります。

ずっと気になっていたキャストもようやく発表。

  • シャア・アズナブル(青年期):池田秀一
  • キャスバル・レム・ダイクン(少年期):田中真弓(『天空の城ラピュタ』パズー)
  • アルテイシア・ソム・ダイクン:潘めぐみ(『ハピネスチャージプリキュア!』キュアプリンセス)
  • ジオン・ズム・ダイクン:津田英三(洋画吹き替え多数)
  • アストライア・トア・ダイクン:恒松あゆみ(『機動戦士ガンダム 00』マリナ・イスマイール)
キャスバル少年の配役は本当に意外なところになりました。ラピュタのパズー、ドラゴンボールのクリリン、ワンピースのルフィなど主役級を張る大御所ではありますが、パズーが声変わりしてシャアになる、というのはちょっと想像できない(;´Д`)。公式サイトで公開されている最新版 PV に少しだけ声が出ていますが、明らかにキャスバルというよりルフィですね...。映像として完成された際には、もう少し違和感がなくなるのでしょうか。やや不安ではあります。 アルテイシア役の潘めぐみさんは、かつてララァを演じていた潘恵子さんの娘さん。親子でファーストガンダムに携わるというのが、35 年の歴史を感じさせます。

その他のキャストは、ギレン役は安定の銀河万丈氏。ドズル役が玄田哲章氏でないのはちょっと意外でしたが若々しさを出したかったのでしょうか。初登場となるジンバ・ラル役は二代目波平で知られる茶風林氏。ハモン役の沢城みゆき氏(『ヱヴァンゲリヲン:Q』の鈴原サクラ、『化物語』の神原駿河など)というのも意外でしたが、最近では峰不二子役もこなしていたりするし、確かに若い頃のハモンというのは納得です。

新 PV を見ると、作画は思っていたほどは重々しくなく、安彦良和氏が描く表情豊かなキャラクターをうまくアニメ化している印象。安彦氏自身が総監督を務めるわけだから、当然ですが。音楽担当として発表された服部隆之氏は、三谷映画の劇伴のイメージが強いですが、荘厳さとコミカルさが共存する安彦画の抑揚とうまくマッチしそうです。

商業的な展開手法は UC と同様ながら、作風としては UC とはずいぶん違った映像作品に仕上がりそう。公開まであと 3 ヶ月余り、今から楽しみでなりません。

安彦 良和 / 愛蔵版 機動戦士ガンダム THE ORIGIN V -シャア・セイラ編-

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投稿者 B : 12:00 | GUNDAM | Movie | コメント (0) | トラックバック

2014/10/11 (Sat.)

グッドモーニング,ベトナム

グッドモーニング,ベトナム

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2 ヶ月前に急逝したアメリカの名優、ロビン・ウィリアムズの代表作のひとつを観てみました。

同氏出演の映画では『グッド・ウィル・ハンティング』が大好きなんですが、むしろこの『グッドモーニング,ベトナム』のほうが、ロビン・ウィリアムズ本来の持ち味が出ています。独特の節回しが印象的なマシンガントークが活きるコメディ、でありながら、観る者に深い感動を与えるヒューマンドラマ。そんな作品です。

ベトナム戦争当時、戦地に送り込まれた空軍兵の DJ、クロンナウア(ロビン・ウィリアムズ)。彼のやや下品ながらも風刺の効いたトークが兵士たちの心をとらえ、人気を博すものの、軍の規律を重視する上官たちとの折り合いは悪化。いっぽうで、現地民の少女に一目惚れしたことをきっかけに、ベトナム人たちとも分け隔てなく付き合い、少女の兄・ツアンを親友と認めるようになっていきます。そんなある日、クロンナウアがビールを飲んでいたバーで爆弾テロが発生、その事件の情報を隠蔽しようとした軍部に反抗して、自身のラジオ番組内で事件のことを伝え...。
クロンナウアのラジオでの喋りは、下ネタが苦手な私にとってはちょっとうんざりするほど下品な内容でしたが(笑、故に軍やアメリカ・ソ連に対する皮肉が効いていて、たたみかけるようで妙にリズミカルな喋りも相まって、次第にクセになっていく感覚があります。それに合わせた映像も、力任せに感動させてやろうというものではなく、一見何気なく見えるけどじわりと来るものが多く、強く印象に残りました。特に、戦線が拡大していく映像の背景に流れる音楽がルイ・アームストロングの "What a Wonderful World" だったときには、何とも言えない気持ちになりましたね。

ベトナム戦争を題材にした映画というと『地獄の黙示録』を筆頭に重苦しい作品が多く、今までは敬遠していましたが、これはそれらの映画とは違い、反戦とは少し違った切り口から平和...というより、人と人とがわかり合うことの大切さを描いた名作だと思います。戦闘を直接描かなくても、戦争をテーマにしたこんなにいい映画が作れるものなんですね。
今さらではあるけれど、ロビン・ウィリアムズの出演作、他にもいくつか観てみようかなあ。

投稿者 B : 23:13 | Foreign Movie | Movie | コメント (4) | トラックバック

2014/10/06 (Mon.)

柘榴坂の仇討 @品川プリンスシネマ

柘榴坂の仇討

柘榴坂の仇討

最近は洋画よりも邦画のほうが個人的に面白いと感じる作品が多いのですが、これもキャストを見て「面白くないわけがない」と思い、観に行ってみました。

桜田門外の変の際に井伊直弼を守れなかった彦根藩の近習、中井貴一演じる志村金吾が、仇である水戸浪士一味を追い続ける話。ラストで対峙する水戸浪士の一人・佐橋十兵衛を阿部寛が、そして井伊直弼を中村吉右衛門が演じるとなれば、これは期待できます。まあ、中井貴一×阿部寛というと『ステキな金縛り』の検事×弁護士コンビなので、イメージビジュアルで二人の並びを見た瞬間には軽く吹いてしまいましたが(笑)、そこは日本を代表する俳優二人、映画が始まった瞬間にはシリアスな気分になっていました。

一言で言うと「いい映画でした」。明治維新を経て消滅してしまった藩にそこまで義理立てする心境はちょっと理解できないかもなあ、と序盤は思っていましたが、途中に数多く出てくる元士族たちの誇り高いふるまいを通じて、志村金吾のこだわりが最後にやっと解った気がしました。彼が守ったものは、藩や主君への忠義というよりも、むしろ武士としての誇りだったのだろうなあ。だからといって刀を置いた元士族たちが誇りを棄てたのかというとそうではなくて、その誇りの発露の向きが「家族や身の回りの人を守るための生き方」だったにすぎないのでしょう。

映画を観た後に調べてみたら、この作品は浅田次郎の短編、それもほんの 38 ページしかない小説が原作になっていたんですね。話そのものは短いにもかかわらず、内容がみっちりと詰まっていて、ストーリーの短さを感じませんでした。脚本や演出・編集の良さもあるんでしょうが、それ以上に俳優陣の芝居の重みが、この映画の濃厚さを作り上げているように思いました。主役の二人の演技ももちろん素晴らしかったですが、特に井伊直弼役の中村吉右衛門、そして金吾に十兵衛の居場所を伝えた元奉行・秋元和衛を演じた藤竜也の存在が、スクリーンに見事な緊張感をもたらしています。

柘榴坂

劇場はいつもならば東宝系の設備の整ったハコを選ぶところですが、今回はあえて品川プリンスシネマを選びました。というのも、この映画のクライマックスの舞台となった「柘榴(ざくろ)坂」は、品川プリンスシネマのすぐ近くにあります。品川駅の高輪口を出て真正面、マクドナルドの脇を抜けてグランドプリンスホテル新高輪へと上っていく坂が「柘榴坂」。プリンスシネマ自体はちょっと古くさい映画館なので、最新の映像作品を積極的に観たい場所でもありませんが、この映画だけは観終わった後にそのまま柘榴坂を歩きながら、登場人物たちに想いを馳せてみたいなあ...と思って。

今はちょうど他にもお金をかけてプロモーションしている映画がいろいろと重なっている時期で、この作品は他のものの影に隠れがちですが、映画好きであれば観る価値がある作品だと思います。私は繰り返し観ても良いくらいだなあ。

投稿者 B : 22:01 | Japanese Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2014/09/30 (Tue.)

ジャージー・ボーイズ @丸の内ピカデリー

ジャージー・ボーイズ

ジャージー・ボーイズ

クリント・イーストウッドが監督を手がける、男性ヴォーカル・グループを題材とした音楽映画。という全てにおいて俺得な映画が公開されるとあっては、観に行かないわけにはいかないでしょう!というわけで、早速劇場に足を運んできました。

取り上げられているのは、1960 年代に一世を風靡した、ドゥーワップ系ヴォーカル・グループ「フォー・シーズンズ」。'60 年代に青春時代を過ごした人でなくても、"Sherry" をはじめとした代表曲は必ずどこかで聴き覚えがあるはずです。特に、"Can't Take My Eyes Off You"(邦題『君の瞳に恋してる』)は聴いたことがない人はいないほどに有名。まあ、日本ではオリジナルよりもむしろボーイズ・タウン・ギャングがカヴァーした '80 年代ディスコサウンドのほうで定着していますが。
事実上初めて白人ヴォーカル・グループとして成功した 4 人のサクセス・ストーリーなわけですが、2005 年にブロードウェイ・ミュージカルとして同題で舞台化されていたんですね。この映画は、その舞台の脚本に基づいているようです。

ストーリーは、同じく事実に基づいたミュージカル映画である『ドリームガールズ』の男声グループ版、といった趣で、メンバーの出会いから下積み時代、デビューからスターダムに上り詰め、メンバー間の確執とグループ分裂、家族と仕事の間での悩み...という、この手のサクセス・ストーリーの王道そのものを行く展開。それ自体は特に目新しいわけではありませんが、それぞれのシーンを繋ぐ楽曲と歌唱が素晴らしい。曲が終わるたびに、映画館であることを忘れて拍手をしてしまいそうになったほど、没入感のあるステージでした。また、リードのフランキー・ヴァリと家族、特に娘との関係については、同じ娘の父親としてグッと来るものがありました。
途中、劇中にもかかわらず登場人物がスクリーンのこちら側に向かってナレーション的に心境を吐露するシーンが至るところにあり、実写映画でこういうメタ視点的な描写が挟み込まれるのも珍しいなと思いましたが、舞台的な演出をそのまま映画に持ち込んだらこうなるのだろう、と納得。

イーストウッド作品としてみると、ほかの作品に共通する「重さ」がなく、上映後に良かった、楽しかったとじんわり感じられる珍しい映画だと思います。自身も作曲家であるイーストウッドの音楽への思い入れがそうさせたのかもしれませんが、『ドリームガールズ』あたりの「面白かったんだけどあまり残るものはなかったな」というのとは違う、イーストウッドらしい手触りはやっぱり何かある。

見終わった後に、「映画って、本当にいいもんですね」という水野晴郎氏の名言が、ふと頭に浮かんできました。
大ヒットする作品じゃないんだろうけど、いい映画。これは BD が出たら買おうと思います。

投稿者 B : 00:59 | Foreign Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2014/09/24 (Wed.)

るろうに剣心 伝説の最期編 @TOHO シネマズ日本橋

京都大火編』に引き続き。

るろうに剣心 伝説の最期編

るろうに剣心 伝説の最期編

今回はせっかくだから江戸っぽいエリアで観よう、と思って最近お気に入りの TOHO シネマズ日本橋のシートを予約しました。設備はいいし、最近は接客の質もずいぶん向上して気持ちの良い映画館になったなあ...と思っていたら、今回私が観たスクリーン(TCX ではなく通常のスクリーン)はレンズにゴミがついていたのか?画面の一部にうっすらシミがある状態で、明るいシーンだとそれがちょっと気になってしまいました。ここは機材は良いので、あとは運用面ですね...。

さておき、るろ剣。前回がすごく良いところで終わってしまったので、続きがずっと気になっていました。まあストーリー的には昔原作を読んでいるので分かっている話ではありますが、演出の巧さですね。でも話の流れは映画化にあたっていろいろといじられているようで。演出上の改変はある程度アリだと思っていますが、志々雄の部下である十本刀の扱いが軽いのがとても残念でした。まあ映画の尺からいって全員を掘り下げることができないのは仕方ないにしても、十本刀がどういう奴らかさえ分からないうちに終わってしまいましたからね...。安慈とか、もうちょっと周辺を描いてほしかった。まだ京都大火編での刀狩りの張の扱いのほうが、いきがかり上大きかったくらいですからね。あと、四乃森蒼紫の絡ませ方はやっぱり雑な感じで、せっかくの原作のキャラが台無し(´д`)。

見どころはやっぱりアクション。特に神木隆之介演じる瀬田宗次郎の「縮地」と、藤原竜也演じる志々雄真実の炎の秘剣。CG なし(炎以外は)でスピード感含めよくここまで再現したな、という出来で、マンガがそのまま実写になって動いてる...というより、むしろ「実写版サムスピだろこれwww」的なインパクトがあります。志々雄の焔霊(ほむらだま)や紅蓮腕(ぐれんかいな)といった必殺技が実写で観られるとは、なんという胸熱。でも実写コントに見えないのは、やっぱり藤原竜也のキレた演技が画面を引き締めているからでしょうね。研究し尽くされた演技で、志々雄と瀬田の二人が、まるで週刊少年ジャンプの誌面からそのまま飛び出してきたような存在感に見えました。

重箱の隅を突いていくといろいろと突っ込みどころも多い映画だと思いますが、結果的に面白いと感じたのは、やはり悪役の二人が良かったから、に尽きると思います。個人的な法則として、悪役が主役を食ってしまうほどノリノリの映画にハズレなし。それを地で行くような映画でした。
あ、あと途中にちょっとだけ出てきた高荷恵(蒼井優)の演技も圧巻。ほぼワンシーンしか登場していないにもかかわらず、しっかり掴んでいきますね...。

原作で最も盛り上がったエピソードを映像化してしまったので、映画はこれにて完結でしょうか?いや、左頬の十字傷の由来、片方分しかまだ話に出てきていないんですよね。映画は邦画としてはかなりのヒットになっているようだし、これは『人誅編』の映画化に向けた伏線ということでしょうか。

投稿者 B : 00:14 | Japanese Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2014/08/27 (Wed.)

雪の女王 [DVD]

夏休み向けにと買った『アナ雪』の BD ですが、子どもたちはその後も繰り返し観ているようで、買った甲斐がありました。気がついたら自宅にピアノ用の楽譜まで買ってあったという(笑。

そういえば、『アナ雪』ってアンデルセンの童話が元ネタなんだよなあ、でもアンデルセンの童話って子ども時代にいろいろ読んだけど、『雪の女王』だけ読んだことないよな...と思って、DVD を借りてきてみました。

雪の女王 [DVD]

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もう 50 年以上も前に旧ソ連で製作されたアニメが、ジブリから DVD 化されていたんですね。
そして、ジブリ美術館のサイトに公式ページまであるという扱い。

映画『雪の女王』新訳版公式サイト

ディズニーの『アナ雪』とは、同じようなモチーフだけ使った全く別の話でした。まあ、確かにアナ雪は現代っぽい話ではあります。

「雪の女王」の怒りに触れてさらわれた兄を救うために旅に出た幼い女の子の物語です。兄弟愛、という部分に関しては、アナ雪と共通するテーマではあるかな?
物語は比較的淡々と進んでいくわけですが、表現が何かと観念的であったり、説明が足りていない感じが、逆に想像力を掻き立てます。『G-レコ』でも感じましたが、現代は何かと手取り足取り説明しすぎなのでしょう。セリフはロシア語なので字幕がないと言っていることは解りませんが、画面を見ているだけでも話はだいたい理解できる。そして、映像のテンポが今の作品に比べてすごくゆっくり。表現することにおいて、想像させるための「のりしろ」ってすごく大事なんだなあ。もしかすると、現代の音楽でコンプレッサーをかけまくった音に耳が慣れてしまったような状況が、映像の世界でも自覚しない間に起きていたのかもしれません。

『アナ雪』は映像も音も素晴らしく、エンタテインメント作品としては非常によくできていると思います。こちらの『雪の女王』は、映像作品のありかたとしてはその対極にあり、今の子どもたちが観るとおもしろさが解らないかもしれませんが、これはこれで深い。キャラクターの動きがとても半世紀以上前の作品とは思えないような滑らかさで、そういう部分にも引き込まれました。

また、特典映像として収録されていた宮崎駿氏へのインタビュー映像が、本編以上に興味深かったです(笑。若き日の宮崎氏に強い影響を与えた作品で(それでジブリから DVD 化されることになった)、そういう視点で観てみるとまた面白い。
音楽はともかく、映像で古典作品に触れる機会はあまり多くありませんが、なかなか貴重なものを観ることができました。

投稿者 B : 23:00 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2014/08/26 (Tue.)

ガンダム G のレコンギスタ イベント上映 @TOHO シネマズ 六本木ヒルズ

富野由悠季監督が自ら手がける最新のガンダム作品、ということで、テレビ放映前のイベント上映に足を運んできました。

ガンダム G のレコンギスタ

ガンダム G のレコンギスタ

とはいえ、事前のインタビュー等で「ガンダム世代ではなく、その子ども世代に向けて作った」という話が出ていたので、期待半分、不安半分、という感じでした。でも、非宇宙世紀な富野ガンダムとしては『∀』が好きだったので、楽しみにはしていました。

のっけから「モビルスーツ」「ミノフスキー粒子」という耳慣れた単語が飛び交い、軌道エレベーターやフォトンエネルギー、ガンダムの換装式バックパックといった「どこかで見覚えのある」設定も相まって、確かにこれはガンダム作品なんだな、という取っつきやすさを感じるいっぽうで、「教皇」「キャピタル・ガード」「クンタラ」という新設定が特に説明もなく次々と現れて、なんだか「パルスのファルシのルシがパージでコクーン」とか、「私たちはヴィレ。ネルフ殲滅を目的とする組織です」と言われているようなついて行けなさを同時に感じたりもします(ぉ。

でも、台詞の至る所に顕れる「トミノ節」が耳に入ってくるたびに、「ああ、富野ガンダムなんだなあ。俺は今、ガンダムを観ているんだ」という感慨に襲われるのも事実です。この、意図的なのか無意識なのか分からないけど言葉足らずな台詞回しを聞いていると、『ガンダム UC』がいかに福井晴敏的な説明過多さだったか(それが悪いとは言わないけど)を改めて感じます。

子ども向け、と言うだけあって、宇宙世紀もののガンダムと比べると、テイストは全体的に軽め。芝居もそうだし、モビルスーツの描写なんかもそうだけど、毎週放送のテレビシリーズで UC みたいな話をされても、作る方も観る方も重すぎるので(笑)、これくらいでいいのかも。
まだ全体像が見えていないので評価しづらい部分はありますが、ありかなしかで言えば、個人的にはこれは「あり」。民間人の少年が偶然出会ったモビルスーツに乗り込んで戦う話ではないし、たくさんの人が死ぬ展開にはならないように感じるので、たぶん従来のガンダム作品とは違うゴールを目指した作品なんだろうな、と思います。メッセージ性よりは純粋なエンタテインメント作品を志向した、富野版ラピュタ、とでも言えば良いのか。MS のデザインも、私はけっこう好き。

ガンダム世代のスタッフが『UC』を製作し、安彦良和氏が『THE ORIGIN』アニメ版の総監督を務める傍らで、富野監督本人が作るのがこの『G-レコ』というのが、なんというかそれぞれの人にとってのガンダムの位置づけを象徴しているように思います。私にど真ん中ストライクなのは前者二つだけど、この『G-レコ』がどんな結末に向かっていくのか、それはそれで見守っていきたいですね。

ガンダム G のレコンギスタ (1) [Blu-ray]

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投稿者 B : 23:45 | GUNDAM | Movie | コメント (0) | トラックバック

2014/08/11 (Mon.)

レミーのおいしいレストラン [Blu-ray]

アナ雪』からの流れで、未視聴だったディズニーの近年の作品を観ています。ディズニー映画は 2D 時代は新作が出るたびに観ていたんですが、3D になってから食わず嫌いであまり観ていませんでした。

レミーのおいしいレストラン [Blu-ray]

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だいぶ前の作品なので、今さらあまり語ることもありませんが。
シェフに憧れているネズミのレミーが、料理もしたことがないレストランの新人見習い・リングイニをコック帽の中から操って料理をし、没落の危機にあるかつての名レストランを復活させるために奮闘する...というお話。『王様のレストラン』以来、レストランもののドラマが好きな私としては、いかにも好きそうなストーリーです。
潰れかけのレストランに型破りな料理人がやってきて店の常識を覆し、当初は他のスタッフからの反発がありながらも一人ひとり和解して、という流れは、こういったレストランものドラマの王道的な展開。ありがちなお話ながらも、人間とは言葉が通じないネズミを主人公に仕立てたことと、ピクサーらしいユーモアで、心温まるヒューマン(ラット?)コメディに仕上がっていると思います。

活き活きとしたキャラクターの動きも良いけど、何より料理や食材がいちいち美味しそうなんですよね。こういう作品はある意味料理が主役でもあるわけで、アニメだからといって手を抜けるわけじゃありません。いろいろと凝ったフレンチも良かったけど、途中に出てきた「穴あきチーズ」のうまそうさといったら!
かつての名門レストランでありながら、最後に店の未来を決める一皿として選んだ料理は...というレストランものの教科書のようなクライマックスに、3D アニメーションでありながらホロリと来てしまったのは、ピクサーのリアリティある映像の賜物と言えるでしょう。

子どもたちと一緒に観ましたが、娘は二人とも最後まで食い入るように見ていました。大人からみるとストーリー自体はありきたりだけど、子ども向けの映画としては王道のストーリーこそ正解、なのでしょうね。ピクサー映画らしく、親子で観るに相応しい良作だと思います。

投稿者 B : 23:00 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2014/08/06 (Wed.)

ラッシュ/プライドと友情 [Blu-ray]

ラッシュ/プライドと友情 [Blu-ray]

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今年 2 月に日本公開された映画が早くもパッケージ化。劇場に観に行ってとても気に入ったので、BD の発売を楽しみにしていました。

ニキ・ラウダとジェームズ・ハントがチャンピオンを争っていた時代の F1 の物語。テーマとしては「実力を認め合えるライバルがいることで、互いにさらに成長することができる」というところでしょうか。スポーツに限らず、「アイツにだけは負けたくない」と思える相手がいることってすごく重要だし、そういう存在に恵まれることは幸せなことだと思います。

監督は『ダ・ヴィンチ・コード』『アポロ 13』などで有名なロン・ハワード。クライマックスでも盛り上げすぎず、どこか淡々とした生真面目な作風、というのが私が今まで観てきた作品の印象でしたが、この映画もその流れの中にあります。本作は実話に基づいていて、ある意味「誰もが結末を知っている話」なわけで、必要以上に盛り上げるよりはこのようにドキュメンタリー的に描くのが合っていたように思います。その映像を盛り上げ、緊張感とスピード感をもたらした音楽が改めて聴いてみるとすごく良いなあ...とクレジットを見てみたら、『グラディエーター』『ダークナイト』『ライオン・キング』『パイレーツ・オブ・カリビアン』など数多の対策を手がけてきたハンス・ジマーじゃないですか。近年の日本における F1 の扱いから、勝手にマイナー映画のイメージを持っていましたが、改めて見るとすごい製作陣ですね...。

この映画のすごいところは、基本的にはヒューマンドラマを軸としていながらも、F1 のディテールに一切手を抜いていないところです。登場する F1 マシンは映画のためにレプリカを作ったりショーカーを引っ張り出してきたりしたようですが(当然 CG 映像も混ざっているはず)、画作りも含めて私にとっては「文献に載っている写真でしか見たことのない当時の F1 が、そのまま動いてる」と言って良いほどのクオリティ。こだわりの細かさを言うなら、6 輪車として有名なティレル P34 が、富士スピードウェイで開催された F1 世界選手権イン・ジャパンのシーンだけ平仮名で「たいれる」と書かれているのまでわざわざ再現してあるくらいなんですから!BD で改めてそのディテールへのこだわりを発見して、驚かされました。
ストーリーは分かりやすく簡略化されているので F1 好きでない人にもオススメですが、F1 ファンなら一度は見ておくべき名作だと思います。私も繰り返し観よう。

投稿者 B : 22:33 | Foreign Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2014/08/02 (Sat.)

るろうに剣心 京都大火編 @TOHO シネマズ川崎

それほど期待をしすぎずに観た一作目が思ったより良かったので、続編は期待して観に行ってみました。なんか最近、日本映画は時代ものばかり観ていますが...。

るろうに剣心 京都大火編

るろうに剣心 京都大火編

物語は原作コミックで最も盛り上がった京都・志々雄真実編。これを二部作に分けて二ヶ月連続公開するというのだから、制作側の意気込みが伝わってきます。でも、他のエピソードを全部すっ飛ばしていきなりクライマックスなんだから、前作と合わせた三部作で以上完結、にするつもりなんだろうなあ。

メインキャラは前作から引き続き。敵役としては、志々雄に『デスノート』『藁の盾』など今や悪役をやらせたら右に出る者はいないんじゃないかと思える藤原竜也、宗次郎には今や若手実力派俳優に成長した神木隆之介、という間違いないキャスティング。これが 10 年前だったら、宗次郎役はむしろ藤原竜也だったんでしょうけど(宗次郎は新撰組の沖田総司がモデルであり、10 年前の大河ドラマ『新選組!』では藤原竜也が沖田総司を演じていた)、もうひと世代進んじゃったんだなあ、と実感します。

映画的には前後編の前半なので、まあいいところで終わってしまうわけですが、期待通りの出来と言って良いでしょう。一作目と同様に、かつての原作のファン(とはいえコミックスを持っていたのはせいぜい学生時代までの話で、もうディテールまでは憶えてないけど)のイメージを崩さず、世界観も演技も忠実に作り上げられています。
惜しいところがあるとすれば、いろいろとすっ飛ばしすぎたせいで、前作からの続きとして見たときに剣心とメインキャラたちとの信頼関係が薄く見えたり、逆刃刀のエピソードに重みが感じられなかったり、四乃森蒼紫の登場の仕方が唐突でかつ打倒剣心への執心の動機が薄かったり、京都での日常が描かれないので「大火から守る」ことに対する思い入れが持てなかったり、そういう深み方向が足りていないように思いました。原作を読んでいればある程度脳内補完できますが、映画から入った人に対して深みを足す表現がもう少し欲しかったかな。あと、キャスティングは蒼紫役の伊勢谷友介だけはちょっと違和感。伊勢谷友介自体は個性的で好きな俳優さんではありますが...。

本作の最大の見どころは、前作同様にやはり殺陣。スピード感あふれる殺陣は、時代劇の常識を覆すものだと思います(まあ、これはコミック原作だけど)。まあ、「一対多の斬り合いに特化した神速の抜刀術」という飛天御剣流の性質からか、乱戦系の殺陣は見応えがあったのに対して、一対一の斬り合いはちょっとワイヤーアクションとか見栄え優先の無駄な動きも多く、ちょっと中国のアクション映画っぽさが鼻についたところもありましたが。

今回は後編のための下地作りという感じで、十本刀も一部を除きまともに出てこなかったし、本気のアクションシーンが見られるのは後編のほうでしょうね。来月の公開を今から楽しみにしています。

投稿者 B : 23:13 | Japanese Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック