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2018/02/11 (Sun.)

劇場版マクロス Δ 激情のワルキューレ @TOHO シネマズ川崎

『マクロス Δ』の劇場版を観に行ってきました。

劇場版マクロス Δ 激情のワルキューレ

劇場版マクロス Δ 激情のワルキューレ

サブタイトルは『激情のワルキューレ』。劇場版だから激情、って駄洒落もいいところですが(笑)、このサブタイトルのとおり主役はハヤテ・インメルマンではなくワルキューレだったと言って良いでしょう。まあ、テレビ版の頃から BD/DVD の売上はさほど振るわなかったけどワルキューレの楽曲やライヴチケットは売れていたと聞くので、こういう展開になった理由は肯けます。

ストーリーはマクロスシリーズにおける劇場版の例に漏れず、テレビ版を再構成したもの。しかし前作である劇場版マクロス F が内容を大きく改変したリメイクだったのに比べると、今回はストーリー自体は変えずに物語の構成を大胆にいじることで、同じ物語でも見え方が変わっていました。テレビ版は、前半こそいい感じに盛り上がったものの、後半、特に最終話でガックリ来てしまい、なんだか残念なアニメだったな...という印象を受けたものですが、劇場版では最後に向けてちゃんと盛り上げてしっかり締められていました。テレビ版で一番良かったくだりをそこに持ってくるかー、という驚きはありましたが、これはあくまで尺の短い劇場版向けに圧縮したからこそ成り立った手法であって、逆に放送期間の長いテレビ版ではこの構成は取れなかったでしょう。
そんな感じで 2 クール分のアニメ作品を 2 時間に収めてあるので、時系列は組み変わっているし、いろいろ省略もされています。特にテレビ版の放送時にキーワードとされていた三角関係要素はほとんどないし、ミラージュは戦闘シーンでの見せ場こそあったもののジーナス家出身という設定はほとんど活かせていないし、かなり割り切られています。ボリューム的には F 同様に前後編二部作になってもおかしくないのをここまで圧縮したのは、相当限られた予算の中で映画化する必要があったからではないか、とパンフレットを読んで感じました。

どれくらい割り切っているかというと本作の戦争の原因(ウィンダミアが新統合政府に対して宣戦布告した理由)が曖昧なままだし、本来の主人公だったハヤテも存在感が薄い。映画というよりもストーリーつきのライヴ映像という感覚で、この映画自体がワルキューレのステージパフォーマンスを軸に、それ以外の要素は PV として破綻しない程度に取捨選択して組み立てられたのでは?と思えるくらい大胆な作り。映像と音の濃さだけで言えば濃縮果汁を還元せずそのまま飲んでいるような感覚(笑。それでも終幕後の後味がテレビ版よりも全然スッキリしているんだから、あのテレビ版の脚本は何だったんだと言いたくもなります(ぉ

そんなワルキューレのステージの中でも圧巻は、制作費の大半を賭けたのではないかと思える序盤のライヴシーン。新曲『チェンジ!!!!!』を全編フル CG で映像化していて、テレビ版では絶対にできなかった劇場版ならではの映像表現に圧倒されました。これが観れただけでも映画館まで足を運んだ甲斐があったというものです。三曲あった劇場版向けの新曲はどれも効果的に使われていて、良いところで盛り上げてくれました。
メカ的にもサプライズが三つほどあったし、2 時間という尺の中ではかなりお腹いっぱい感のある映像と音で満足感高し。特に音響面では映画館のサラウンドでもライヴハウスのような音が出るように調整してあって驚きました。これは音の良い映画館で観るべき映画だと思います。不満があるとすれば、やっぱりクライマックスは『F』のラストのようにメドレーでたたみ掛けてきてほしかったということくらいでしょうか。
本当はこういう映画こそシネマシティの極爆上映やチネチッタの LIVE ZOUND で観たいところだけど、上映館がほぼ東宝系に限られてしまっているのが残念。まあ、前述の通り普通の劇場音響でも十分雰囲気は出ていますが...。

そういえばパンフレットでいろんな人が「今後の展開は今回の反響次第」と言っているのが気になりました。現場としては続編をやりたいけど、やれるかどうかは映画の興収と BD/DVD(あとスマホゲーム)の売上次第というところなのでしょう。最近ではガンダム THE ORIGIN でも関係者がよくそんなことを言っていますし、世知辛い世の中ではあります。好きなコンテンツが継続して作られるためにはファンは積極的に課金するしかないということですが、この濃密な音と映像の体験は繰り返し味わう価値がある。上映期間中にもう一度くらい観に行ってもいいかも、と思っています。

投稿者 B : 23:00 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2018/02/02 (Fri.)

祈りの幕が下りる時 @TOHO シネマズ新宿

まさか続編が作られるとは思っていなかった作品の最新作にして最終作を観に行ってきました。

祈りの幕が下りる時

祈りの幕が下りる時

聖地的には TOHO シネマズ日本橋で観たかったんですが、スケジュールの都合で新宿にて鑑賞。

前作は 6 年前の『麒麟の翼』ですよ。その後も東野圭吾作品のドラマ化や映画化は続いていましたが、まさかこのシリーズの続編が作られるとは。テレビドラマ版からすればもう 8 年も経っているわけで、もはや「新参者」とは言えないですよね(笑

物語の構造的には、

  • 一見無関係と思われる複数の事件が実は複雑に絡み合っている
  • 親子の絆(特に、親から子への無償の愛)がテーマ
  • 日本橋~人形町界隈の名所や名物が物語の鍵を握っている
というこのシリーズの作りを踏襲しています。繋がりの薄そうな複数の事件が、いくつかの物証や状況証拠をキーに少しずつ繋がっていくストーリーは本当に引き込まれます。特に今回は日本橋エリアに閉じず、宮城・滋賀・石川にまでおよぶロケが行われていることがさらにスケールを大きくしています。特に宮城ロケは仙台・女川など震災をふまえた内容になっていて、現地をこの目で見てきた身としては、心にくるものがありました。

それだけならばまあいつもの加賀恭一郎シリーズなわけですが、本作がいつもと違うのは、事件に加賀恭一郎自身の過去(というか、加賀の蒸発した母親の過去)が密接に絡んでくるところ。旧作でも事件の被害者や容疑者と対比させる形で加賀恭一郎と父親の関係性を表現するくだりはありましたが、本作では加賀の母親の過去そのものが事件に関連しています。だからいつも冷静沈着な加賀も、今回ばかりは複雑な心境で捜査するわけですが、それが映像にいつも以上の緊張感を生んでいます。

ラストは何とも救われないけど、カタルシスのある終わり方。事件の中心人物たる二人の関係性や過去は『白夜行』のような壮絶さを持っており、東野圭吾作品らしいな...と感じました。終盤はあまりにも重くて、スクリーンを正視するのが辛かった。

本作を以て「新参者」シリーズ(および原作の加賀恭一郎シリーズ)は完結となるそうですが、本作自体がまさかの新作だったとはいえ、もう続編が作られないとなるとそれはそれで寂しい(笑。私は東野圭吾作品はいくつか読んでいますが、加賀恭一郎シリーズは未読なので、この際原作に手を出してみようかなあ。ただ東野圭吾は電子書籍否定派で電子化されていないから、手を出しづらいんですよね...。

東野圭吾 / 祈りの幕が下りる時

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投稿者 B : 22:22 | Japanese Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2018/01/20 (Sat.)

スター・ウォーズ/最後のジェダイ [4DX] @シネマサンシャイン平和島

MX4D を観たら 4DX と比較したくなるのが人情ってやつで、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』の 4 回目の鑑賞を 4DX でしてきました。

4DX®とは | シネマサンシャイン cinema sunshine×4DX

4DX

私が行きやすい範囲で 4DX が導入されている劇場は、ユナイテッド・シネマお台場、イオンシネマみなとみらい、シネマサンシャイン平和島、あとちょっと足を伸ばしてユナイテッド・シネマ豊洲あたり。今回は上映時間の関係で平和島を選びました。シネマサンシャイン平和島は競艇場に隣接する娯楽施設に入っていて、温泉には昔来たことがあったけど映画館は初めて入りました。大手系列のシネコンと比べると、23 区内にあるのに地方の映画館っぽい素朴さがあります。

4DX

シートは座面や前後感覚がゆったりしていて、4 席一組で駆動するところまで含め MX4D とよく似ています。しかし布張りだったのがちょっと以外でした。水しぶきで濡れそうなものですけどね。
上映開始直前に、シート駆動用のモーターらしき音が「ヴーン...」と低く鳴り始めたのでうるさくならないか心配でしたが、上映が始まったら音響の方が大きかったので特に気になりませんでした。

4DX

水しぶき・風・匂いの吹出口は前席の背もたれの後ろについていました。MX4D だと肘掛けの前方についているため水しぶきや風に指向性を強く感じて、映像によっては違和感がありましたが、4DX は前方やや遠くから来るから自然。ただ匂いは MX4D よりも弱く、意識して嗅がないと気づかない感じでした。
水しぶきは『最後のジェダイ』ではあまり適したシーンがないのか、特に印象に残る使い方はされていませんでした。が、左右の壁(サラウンドスピーカの上方)にも風と水を出す装置がついていて、雨のシーンではシアター内にも土砂降りにならない程度に雨が降り、これはなかなか臨場感がありました。ルークが惑星オクトーで魚を獲りに行くシーンなんかは本当に現場で見ている感覚があった。

ちなみに前方から出てくる水しぶきに関しては、肘掛けにあるスイッチでオン・オフを切り替えることが可能。鬱陶しかったら切ろうと思っていましたが、そもそもあまり水が出てくるシーンがなかったので大丈夫でした。

4DX

4DX の体験全体に関して言えば、ギミック自体は MX4D のほうが多機能なようですが、4DX のほうが総じて演出が派手。シートの動きも X-ウイングやファルコンの戦闘シーンでは肘掛けに掴まっていたくなるほどの揺れで、MX4D 以上に「これは映画というよりアトラクションだ」という感覚を強く受けます。しかし MX4D が「ここぞ」というシーンでシートを動かすのに対して 4DX はほぼずっと動いているような感じで、落ち着きがない印象もあるので一長一短。このほか MX4D 比での 4DX の長所短所をまとめるとこんな感じ。

■4DX のほうが良いところ

  • 雨天シーンでの雨風の出し方が秀逸
  • 水しぶきや風の効果に指向性が少なく、MX4D に比べて自然
  • ストロボ(光)の演出が、MX4D ではスクリーン脇の光源が直接見えて興ざめなのに対して、4DX は光源が後方にあるため自然に「強い光」を感じられる

■4DX のイマイチなところ

  • シートの動きに落ち着きがなく、映像に集中しづらい
  • 音響に合わせて積極的にシートを震動させてくるから臨場感が高いけど、ウーファが鳴ってないようなシーンでも座面が震えることも多く、やり過ぎ感が強い
  • 3D が XpanD(アクティブシャッターメガネ)方式のため映像が暗い。特にクライマックスの惑星クレイトのシーンでは「真っ白な大地に真っ赤な軌跡を上げて進むスピーダー」がカッコイイのに、白も赤もくすんでしまって台無しな感じ。もしかしたら映画館によっては偏光メガネ方式の 4DX もあるのかもしれませんが
MX4D と 4DX のどちらが良いかと言われると、難しいところではあるけど個人的には MX4D のほうが良いかなあ。演出過剰ではないのでちゃんと映像に集中できることと、偏光メガネ式で映像が美しいことが大きいです。
ただ両方式ともにイマイチという点もあって、背中をつつく演出は不要だと思うし、フォグもあまり効果的とは思えません。あと風や水の演出はどうしてもコンプレッサーの「プシューッ!」という音がつきもので、ちょっと耳障りなんですよね。それに「宇宙空間なのに風が吹いてくる」という演出も、劇中の「無重力空間なのに爆撃機が爆弾を『落下』させる」シーン並みに矛盾しています。まあそれを言ったら宇宙空間での戦闘で音がする、という一作目以来の演出も否定することになりますが(笑。

そんなわけで、4D 上映は期待作の場合は最初から観に行くよりも、一度 IMAX 等で映像そのものを堪能した後、二回目に「別腹」のつもりで行くのがいいんじゃないかと思います。あるいはガルパンのように戦闘シーンの比重が高い作品であればいきなり 4D 上映でも楽しめるかもしれません。どんな映画でも 4D 上映されるわけではなく、内容的に相性が良いものだけが 4D 化される傾向にあるので、最初から 4D を観に行っても大きく外れることはないのでしょうが。

投稿者 B : 23:08 | Foreign Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2018/01/08 (Mon.)

スター・ウォーズ/最後のジェダイ [MX4D] @TOHO シネマズ川崎

三回目の『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』を観に行ってきました。

MX4D™ || TOHOシネマズ

MX4D

劇場は川崎の TOHO。IMAX→極爆ときたらあとは 4D 系も観ておきたいと思って。4D 上映が一般的な映画館で展開されるようになって三年近く経ちますが、私は今回が初体験でした。いい映画は画音質重視で IMAX に行きがちだったので。でも SW シリーズのようなアトラクション的作品であれば、4D 系で観る価値があると言えます。

4D の上映方式には米国 MediaMation 社の MX4D(国内の劇場導入はソニーが担当)と韓国 CJ 4DPLEX 社の 4DX があります。MX4D は主に東宝系で、4DX はイオンシネマとユナイテッドシネマ系で採用されています。Web 上に書かれている比較レビューだと、MX4D のほうが機能は多いけど演出はおとなしめ、4DX は機能は少ないけど派手、という違いがあるようです。
今回はよく映画を観に行く川崎で MX4D を体験してみました。

MX4D

MX4D のシートは革張りで豪華。水しぶきが出たりするのでベルベット調のシートだとメンテナンスが大変というのもあるんでしょうが、通常のシアターよりも座面や前後間隔がゆったりしていることもあって、いつもよりいい席に座っている感覚があります(まあ通常のシアターのプレミアシートよりも高いチケット代を払っているわけだから当然ですが)。通常の上映もこのシートで観たいくらい。

4D 演出のほうは、椅子が動くということでディズニーランドの「スター・ツアーズ」みたいな感じ。でも「スター・ツアーズ」が一貫して主観視点なのに対して、映画はほとんどが客観視点なのに椅子が動いても違和感があるんじゃないか?という危惧はありました。空撮のシーンなどではもちろん自分が撮影のヘリに乗っているような浮遊感がありましたが、客観視点でも宇宙船や X-ウイングのシーンで画面の動きに合わせてシートが揺れたり震えたりするのは映画との一体感を生み、想像以上に没入感が得られますね。
あとは風。爆発シーン等で音と一緒に風が吹いてくるのも臨場感の向上に一役買っています。できれば爆風ならばせめて温風を出してほしいところではありますが...。

一方で、背中やお尻を突くギミックや、水しぶきや匂いの演出は中途半端に感じました。客観視点なのに自分の背中やお尻を突かれるのは違和感があるし、匂いは一種類しか出ないようで(しかも『最後のジェダイ』では爆発シーン等に火薬っぽい匂いが出てくる)、もう少し種類があればまだしも、ワンパターンだと却って没入感が削がれるようにも感じました。

というわけで、MX4D がアリかナシかと問われると確かに「アリ」ではあるけど、通常上映の 1.5 倍以上のチケット代を払うかと言われれば、観る前から MX4D の効果が十分に期待できる作品に限るかなあ...というのが正直な感想です。『最後のジェダイ』の MX4D は面白かったですけどね。
機会があれば 4DX 版も比較のために観てみたいところ。

スター・ウォーズ/最後のジェダイ

映画そのものは三度目ともなると少し引いた視点で観ることができました。いろいろとツッコミどころはあるものの、ラストを知った上で逆算しながら観ると、また違った深みがあります。でもホルド提督はもうちょっと使いようがあったんじゃないかと(´д`)。

前回書いたとおり、本作は「過去を否定しながら、そうやって昔からのファンが見たいと思っていたものを見せてくれるハイブリッドな作風」でありながらも、おそらく旧作のヒーロー達が活躍するのは今回が最後で、次作では新世代のヒーロー達が中心となって活躍する物語に変わっていくのだと思います。今回以上に賛否両論を呼ぶことになるのでしょうが、それもまた『スター・ウォーズ』的だなあとも思うわけです。旧作の世界観のまま新作が観たければ『ローグ・ワン』や今年公開予定の『ハン・ソロ』のようなサイドストーリーがあるという構造。ガンダムに例えるならば『フォースの覚醒』以降の正史は『UC』のようなアムロ/シャア以後の(かつ非富野)シリーズなんだろうし、サイドストーリーは『0083』や『サンダーボルト』などの一年戦争関連作品と思えばいい。ディズニー体制下の SW は公式な二次創作と揶揄する向きもあるようですが、こういう構造だと理解すれば個人的には納得だし、あらゆる形で『スター・ウォーズ』の新作が毎年観れるというのは何と幸福なことではないでしょうか。

投稿者 B : 22:40 | Foreign Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2018/01/03 (Wed.)

ガールズ&パンツァー 最終章 第 1 話 [極爆] @シネマシティ

スター・ウォーズの極上爆音上映を観にわざわざ立川シネマシティまで行ったなら映画一本で帰ってくるのはちょっともったいない。というわけでもう一本観てきました。

ガールズ&パンツァー 最終章

ガールズ&パンツァー 最終章

シネマシティで観るならやっぱりこれでしょう。極爆上映のおかげでシネマシティは大洗に次ぐガルパンの「聖地」となった感があります。
私はいろいろと噂は聞きながらも今までガルパンはスルーしてきていました。でもせっかく観るならちゃんと予習してから、と思って VOD でテレビシリーズから劇場版まで一週間ほどで一気に鑑賞。テレビシリーズの時点から、毎週のテレビアニメとは思えない映像のクオリティとダイナミックな音響、そしてケレン味のある...いやむしろケレン味しかない戦闘シーンの連続で、めちゃくちゃ面白いじゃないですか。これは劇場版にリピーターが多かったのも肯けます。
今年と言わず去年シネマシティに行ったときに劇場版を観ておくべきだったと後悔したし、予習が終わった時点でこのガルパン最終章のほうが一度観た『最後のジェダイ』よりも楽しみに思えてしまったほどでした。

これまでのテレビ版、劇場版ともに「少女達が通う高校の廃校の危機を救うために部活(正確には授業の一環だけど)で名を挙げる」という、どこかで聞いたようなストーリーでしたが(ありがちな分だけ、ストーリーよりも戦闘シーンに注力したのであろうことがよく解る)、これまでの試合で十分以上に有名になった大洗女子学園が今度は何のために戦うのか?と思ったら、割と他愛のない、だけど「仲間のために戦う」大洗女子らしい理由で戦いに臨みます。
試合は序盤相手に翻弄されて苦戦、しかし中盤に西住みほの機転と大胆な作戦で体制を立て直す...という展開はある意味予定調和ではありますが、新登場メンバーも含め分かりやすくキャラの立った登場人物と、グリグリ動く戦車の作画と音響に浸っているだけで愉しい。ほんの 50 分ほどの作品ですが、劇場版に負けず劣らず濃密な時間を過ごせます。

ガールズ&パンツァー 最終章

私はミリタリー方面に明るくないのでこの作品中での戦車戦の描写がどれくらいリアルかは分かりませんが、登場する戦車の描写が細かく、またそれぞれの戦車の特性を活かした戦いをしている(ように見える)ところに制作サイドの戦車とキャラクターに対する強い愛が感じられますね。その熱量が伝わってくることで、戦車に詳しくなくてもリアリティを感じる部分もあるように思います。こどグル巡礼者としては、その熱が昇華することで大洗にまで聖地巡礼に行きたくなってしまうファンの気持ちも理解できる気がします。

シネマシティ

音響のほうは「極上爆音上映」だけあって、戦車の発砲・着弾や走行シーンの一つ一つにシートが揺れるほどの震動が伝わってきます。それでいて低音の「収まり」が良いので、いつまでもその響きを引きずることなく、次の効果音や BGM がちゃんと生きている。ただ音がデカいだけでない、低音が響くだけでない音響は、シネマシティ自体の設備が良いのはもちろんのこと、ガルパンの音響監督自身が監修しているからでもあるんでしょう。映像の迫力も相まって、アニメ映画を観ているというよりは何かのアトラクションを体験しているかのような 50 分でした。終映後には「もう一度観たいな」と思えました。
ちなみに座席は『最後のジェダイ』も本作も E 列を取りました。奥行きのある a studio の中ではかなり前方の席ですが、音響も楽しみつつ映像もできるだけ大画面で堪能したいと思ったら、E~G 列くらいがベストではないかと個人的には思います。

遅ればせながら、「ガルパンはいいぞ」。第 2 話以降もできるだけ音響のいい映画館で観ようと思います。

投稿者 B : 22:08 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック

2018/01/02 (Tue.)

スター・ウォーズ/最後のジェダイ [極爆] @シネマシティ

せっかく冬休みなんだから休みにしかできないことをしようと思い、立川まで映画を観に行ってきました。

立川の映画館 シネマ・ワン&シネマ・ツー|シネマシティ

シネマシティ

去年の冬休みにも『ローグ・ワン』の極上爆音上映を体験しに来た立川シネマシティ。『最後のジェダイ』のこけら落としは IMAX 2D のある意味映像も音響も理想的な環境で鑑賞したけど、これがシネマシティの極爆だったらどんな音響になるんだろう?というのは興味があったところでした。

というわけで、ちょうど一年ぶりにシネマシティにやって来ました。自宅からだと軽く一時間半はかかる道のりですが、大手系列のシネコンでは感じられない「映画愛」に溢れた映画館で、ここに来るだけでワクワクしてしまう自分がいます。

シネマシティ

鑑賞したのは昨年同様にシネマ・ツー内の a studio。
Meyer のラインアレイスピーカを使ったサラウンドシステムは今年も変わらず。一方で映像の方は 11 月にスクリーンを Stewart 製に貼り替えたとのことで、とにかく低コストで回す一般シネコンとは違い、クオリティを追求していくことで映画好きの心を掴もうという進取的な姿勢に好感が持てます。

『最後のジェダイ』の音に関しては、IMAX やドルビーアトモスが「どの劇場でも制作者の意図をできるだけ正確に再現すること」を目指しているモニター的な音作りとするならば、シネマシティの極上爆音上映は「制作者の意図を誇張してでも、迫力がある美しい音で感動させたい」リスニング的な音作り。劇中に幾度となく登場する艦隊戦ではウーファの重低音が客席を揺らして臨場感を伝えてくるし(でも低音はブーミーではなくちゃんと締まりがあって、消えるべきタイミングで消えてくれるから聴き疲れしない)、レイとカイロ・レンが共闘するライトセーバー戦の包囲感も素晴らしい。でも特に印象に残ったのが、惑星オクトーでレイがフォースの修行の際にダークサイドの「穴」に落ち、そこで鏡面に映る無数の自分自身に向かって指を鳴らすシーン。このサラウンド感はもしかすると IMAX の音響以上ではないでしょうか。

シネマシティの爆音上映は『マッドマックス 怒りのデス・ロード』で有名になったせいか「爆音」のイメージが強いですが、他館の音を聴いた後に改めてシネマシティの音を聴くと、そもそも映画館の音響としてちゃんとした上での「爆音」であることがよく解ります。川崎チネチッタの「LIVE ZOUND」も悪くはないんですが、あくまでライブハウス音響がベースになっていて映画音響としてはちょっとブーミーすぎる。シネマシティの極爆上映は音響のバランスやサラウンドの調整がしっかりしていて、ウーファの迫力抜きでも一般的な映画館よりもレベルの高い音響を実現していると思います。これでもう少し生活圏に近ければメインシアターにしたいくらいなんだけどなあ...。

スター・ウォーズ/最後のジェダイ

で、『最後のジェダイ』。話の流れを知った上で二度目を観ると、相変わらずツッコミどころは多いし、シナリオにも粗が目立つ。でもクライマックスの盛り上がりっぷりを見るにつけ、ああこのシーンに全ての感情を集約させるために細かい無理にはいろいろ目を瞑ったんだろうなあ...ということを感じました。過去や伝統、血筋といった古いものを否定して世代交代するためのエピソードというのは前回書いたとおりですが、大筋では古いものを否定しながらも、R2-D2 やミレニアム・ファルコン、そしてルーク・スカイウォーカーといった旧作のヒーローにちゃんと見せ場を用意してある。ルークなんて Ep6 の時点でもまだ粗削りで最後に皇帝を倒したのもルークではなくベイダーだったくらいだし、「続編があるならジェダイとして完成されたルークの活躍をちゃんと見てみたい」とは思っていました。過去を否定しながら、そうやって昔からのファンが見たいと思っていたものを見せてくれるハイブリッドな作風が『最後のジェダイ』の真骨頂なのではないかと思うのです。だからこそ、これだけ賛否両論に溢れているのではないかと。

この濃さを持った『最後のジェダイ』を完成させたからこそ、次の Episode IX ではスカイウォーカー家の伝説から徐々に離れていく物語が紡がれるのではないでしょうか。ラストシーンでフォースの片鱗を見せた名もなき少年が、二年後の新作でどのような活躍を見せるのか、今から想像が止まりません。

投稿者 B : 23:08 | Foreign Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2017/12/29 (Fri.)

機動戦士ガンダム 0080 ポケットの中の戦争 Blu-ray メモリアルボックス

夏の終わりに発売されていたことを今ごろになって思い出して、慌てて購入しました。

機動戦士ガンダム 0080 ポケットの中の戦争 Blu-ray メモリアルボックス

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主にクリスマスシーズンを舞台とした物語なので、せめてあと一週間早く買ってクリスマスに観れば良かった...。

一年戦争時代をモチーフとしたガンダムのスピンオフ作品は多数発表されていますが、その中では私はこれが一番好きかな。0083 もモビルスーツ戦の描写はすごく好きだけどストーリーがちょっと...。
ガンダム世界における戦争を、モビルスーツに乗らない一般人の少年(というか児童)の視点から描いた、ガンダムの中でも異色作と言って良い作品です。しかし、だからこそガンダムシリーズに奥行きとリアリティを与えた作品だと思います。

いち早く Blu-ray 化された 0083 に比べると、そろそろ Blu-ray の時代も終わりそうな今ごろになっての発売ですが、その分 4K スキャン&HD リマスタリングによる高画質で収録されています。軽く流し見てみたところ、30 年近く前のセルアニメだから近年のデジタル作画ほどパキッとした画質ではないものの、作画や塗りのタッチまで見える高精細さ。当然ながら本作品としては歴代最高画質に仕上がっています。

機動戦士ガンダム 0080

スリーブケースも描き下ろしイラストですが、インナージャケットもキャラクターデザインの美樹本晴彦による描き下ろし。クリスが「誰?」というレベルで絵柄が変わっていますが(笑、美樹本絵と判るテイストを保ちながら時代に合わせて絵柄を進化させ、今でもイラストレーター/キャラクターデザイナー/漫画家として現役を張っているのは流石としか。
そういえば主人公アルを演じた浪川大輔が、その 20 年後に『UC』でリディ・マーセナスを演じているという事実にもまた刻の涙を見ざるを得ません...。

機動戦士ガンダム 0080

付録は 100 ページからなるブックレットと、当時アニメージュの付録として制作されたスピンオフ小説の復刻版。絵柄といいフォントの使い方といい、1980 年代後半ってこうだったよなあ...。
小説の表紙に本作とは全く関係のない『逆シャア』時代のシャアとアムロが描かれているのは、いろいろと商業的な理由を感じます(笑

機動戦士ガンダム 0080

ブックレットには当然設定資料集も収録されています。本作はガンダムよりもケンプファー、ハイゴッグ、ズゴックエクスペリメントの三機ですよ。オリジナルの一年戦争世代 MS に大胆な独自解釈を加えたデザインは今見ても古さを感じません。むしろこれらが活躍するシーンを観たいがために BD-BOX を買ったと言っても過言ではない(断言)。私が MS では汎用機や全部入り機よりも局地用や特化型が好きなのは、ここにルーツがあると思っています。

ガンダムシリーズの中では地味な作品ですが、私は好きです。
お正月はだらだらテレビ観ててもしょうがないし、これを観て過ごそうと思います。

投稿者 B : 23:58 | GUNDAM | Movie | コメント (0) | トラックバック

2017/12/15 (Fri.)

スター・ウォーズ/最後のジェダイ @T・ジョイ PRINCE 品川

本日ついに公開のスター・ウォーズ最新作!もう朝イチで観に行ってきましたよ(笑。

スター・ウォーズ/最後のジェダイ

スター・ウォーズ/最後のジェダイ

当然 IMAX シアターで鑑賞したわけです。前作と違って国内では今回は IMAX 2D のみの上映。3D 上映は MX4D・4DX 限定なようですね。

スター・ウォーズで「三部作のうちの二作目」だと必然的に名作を期待してしまうわけですが、期待に違わぬ大作でした。二時間半を超える上映時間が全く苦にならなかった。

ネタバレを避けながら感想を書くことが難しいので、続きは映画館に行った後で読むことを推奨します。










いろんな意味でスター・ウォーズのフォーマットを忠実に守った『フォースの覚醒』から一転、『最後のジェダイ』では先の読めない展開にハラハラドキドキさせられました。まあレジスタンスがファースト・オーダーに追い詰められていく流れとか、レイがルーク・スカイウォーカーの元を訪れるくだりなんかは『帝国の逆襲』を意識したものだとは思いますが、『帝国の逆襲』を下敷きにしたらこういう物語になるはずだ、という予想はことごとく裏切られました。

想像の斜め上をいく部分はいくつもありましたが、フォースの使い方に関してこれまでにない大胆な描写も複数あり、「えーそれはちょっとナシでしょ」と思ってしまったのも事実。フォースでそんなことができるなら旧作の前提だって変わってくるわけで(;´Д`)ヾ。まあ、それもこれも「スカイウォーカー家の強大なフォースの力」ということにすれば強引に説明がついてしまうわけですが...。
もう一つ意外だったことは「スノークの正体が今回も明かされなかったこと」と逆に「レイの出自が意外な形で明かされたこと」。レイに関しては今後のエピソードで「アレは実は嘘でした」となる可能性もなきにしもあらずですが、アナキン・スカイウォーカーの父親は誰かというシリーズ最大の謎を有耶無耶にしているスター・ウォーズだけに、キャラクターの正体についてはさほど頓着していないのかもしれません。

また今作の根底に流れるテーマとして「過去や伝統の否定」と「血筋の否定」というのがあるように感じます。前者に関しては明確にそういう描写があるわけですが、これは「『フォースの覚醒』までは旧来のファン向けに今までの文脈を踏襲したけど、今後は過去の拡大再生産ではなくて新しい物語を作っていく」というメタなメッセージでしょう。後者に関しては、少なくとも Ep I~VI までは「スカイウォーカーの血の物語」だったのが、今作では「誰でもヒーローになれる可能性の物語」に明確に切り替わったのだと感じました。時代が変わり、シリーズの版権もディズニーに移ったことでダイバーシティに配慮した表現をしなくてはならないという背景もあるのでしょう。そもそも Ep I~VI まではメインキャラが全員白人だったのに対して、Ep VII 以降は女性が主人公で男性メインキャラ(カイロ・レン、フィン、ポー・ダメロン)のうち一人が黒人になっていました。そこに今回はさらに「出自は関係なく誰でもヒーローになり得る」というメッセージが付加されたことで、スカイウォーカーの血を巡る物語は終わらざるを得なかったのだろうなあと思います。
まあダイバーシティに配慮するなら活躍するキャラクターがことごとく地球人タイプというのは偏っているし、別にグンガン人のジェダイが大活躍する物語があったっていいとは思うんですが、それじゃ絶対売れないだろうなあ(笑

それから本作はレイア役のキャリー・フィッシャーの遺作でもあります。劇中で最初にレイア・オーガナの姿が映し出された瞬間にはグッと来ましたが、スクリーン上で活き活きと動く彼女を見るうちに、既に故人となっている意識が次第に薄れていきました。で、エンドロールに「我々の愛すべき姫君 キャリー・フィッシャーに捧ぐ(意訳)」という文字列を見つけた瞬間、涙腺決壊(T_T)。Ep IX でもレイアは重要な役割を演じるとのことですが、『ローグ・ワン』のラストシーンに登場したレイア姫のように、他の役者さんの演技に CG を重ねたものになるんでしょうね...。

面白かったです。冬休みの間にあと 1~2 回は観に行くつもり。

投稿者 B : 23:20 | Foreign Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2017/12/01 (Fri.)

探偵は BAR にいる 3 @109 シネマズ川崎

楽しみにしていたシリーズ最新作の封切り日、かつ映画の日で割安料金が重なったので、初日から早速観に行ってきました。

探偵は BAR にいる 3

探偵は BAR にいる 3

前作を観た後に原作小説や関連作品をひととおり読み、世界観への理解が深まった状態での三作目。今回は原作小説とは異なるオリジナルストーリーが展開するとのことで期待半分、不安半分でした。
が、蓋を開けてみると序盤のプロットは小説第一作『探偵はバーにいる』の流れをなぞります。主人公「俺」は相棒である高田の大学の後輩から「行方不明になった恋人を捜してほしい」と泣きつかれ、気分で安請け合いしてしまいます。しかしそれが面倒な事件に巻き込まれるきっかけとなり...という部分までは小説とほぼ同じ。でも、そこからは小説とは全く違った展開に突入していきます。

映画版の「俺」も一作目から 6 年の月日が経過し、四十代半ばになった大泉洋と同様に、旧作と比べてそれなりに歳を取った雰囲気が出ています。それもあってか、作風はアクションやコメディが多く派手さを狙った感じだった前作とは打って変わって、全体的に落ち着いたものに。アクションシーンも数が減り、演出も速さより「打撃の重さ」を感じさせるものに変わっています。それもそのはず、今回は前二作とは監督が替わっているんですね。前作は脚本が発散系でまとまりがなかったし、反原発とか時事ネタを半端に入れ込むなど鼻につく部分もありましたが、今作は脚本も演出も安定感があって良かったです。

今回のヒロインは北川景子。このシリーズのヒロインは基本的に物語を引っかき回す役どころですが、今回はシリーズ最大級に引っかき回してきます。その悪女感と、でもどこか嫌いになれない影のある感じがとても良かった。ただ、最後に明らかになる彼女の行動の動機が取って付けたような感じで肩透かしを食らいましたが、そこは「俺」自身が言っていた「人間は、他人から見れば馬鹿らしいようなことにでも命を燃やせることがある」というところに繋がるんだろうなあ...。

原作小説の読者目線では、小説版に登場したコールガールの「モンロー」が初めて映画版に登場しているのもポイントでしょう。小説版では第十作『旧友は春に帰る』で哀しいことになってしまうモンローですが、映画版では小さいながらも自分なりの幸せを手に入れた、そういう世界線の物語として描かれていることにジーンと来てしまいました。
キャラクターといえば「俺」の情報交換相手であるヤクザの相田(松重豊)。松重さんといえば以前なら「ああ、あのよくヤクザ役やってる人」というイメージだったのが、この五年ですっかりブレイクしてしまい、久しぶりのヤクザ役は却ってコメディに見えてしまいますね(笑。しかも今回は今までに比べて相田の見せ場が増えていたような...(笑

今作では「俺」と高田がコンビ解消か?という展開になるわけですが、エンドロール後にはちゃんと「オチ」も用意されていて笑いました。ここに限らず、小さい笑いを仕込んだシーンではシアター内が一つになったような笑い声が上がり、やっぱりこういう人気シリーズの最新作は初日に劇場で観るに限りますね。一週間も経ってお客さんがまばらになってしまうと、なかなかこうはいきません。

面白かったです。久しぶりに小説版を読み返したくなったし、ススキノに飲みに行きたくなりました。出張するような仕事が入らないかなあ...。

東直己 / 探偵はバーにいる

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投稿者 B : 23:53 | Japanese Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2017/11/30 (Thu.)

タテアニメ『孤独のグルメ』

『孤独のグルメ』史上初めてのアニメ化が、スマホアプリ「タテアニメ」で配信開始されたということで、さっそく見てみました。

タテアニメ~タテアニメを見るスマホアプリ~

タテアニメ『孤独のグルメ』

「タテアニメ」って Production I.G が展開しているアプリだったんですね。攻殻機動隊のイメージが強すぎて結びつかなかった...。
でも、アニメに限らず動画はまだまだテレビベースの 16:9 が主流なのに対して、スマホでの視聴を主軸とした縦長アニメというのは挑戦的だし、これからの時代に合っているような気もします。

『孤独のグルメ』の記念すべき配信第一話は、原作どおり「東京都台東区山谷のぶた肉いためライス」。この舞台となった「きぬ川」はちょうど一ヶ月前に閉店したところで、聖地巡礼してきた私としてはその店が今改めてアニメとして立ち上がってくることには感激すらおぼえます。

映像は、故・谷口ジロー先生の漫画を忠実に再現しつつ動画化しており、シナリオやゴローのセリフも漫画そのまんま。世界観を大切に守りつつアニメ化したんだろうなあ、というのが伝わってきます。ただ、ほぼトレスに近いような構図で、動きもあまり大きくないせいもあって、一昔前に流行った Flash アニメのような安っぽさが出てしまっているのは残念なところ。実際低予算ではあるのでしょうが...。
井之頭五郎の声は堀内賢雄氏。私は『機動戦士ガンダム ΖΖ』のマシュマー・セロと『ふしぎの海のナディア』のサンソンくらいしか知らず、近年の出演作品を観ていないのですが、少なくとも井之頭五郎役に関しては、松重ゴローとは似ても似つかないけど、漫画版ゴローの素のイメージとしては悪くない方向性だと思います。ただ、このゴローちゃんが二十年後にあの松重ゴローになるか?と言われると...まあ、漫画版のゴローも近年の作品はキャラがだいぶ変わってますが(笑。

と、ここまではいいとして、最も違和感があったのは BGM の使い方ですよ。楽曲はスクリーントーンズが演奏するドラマ版のサントラをそのまま使っているんですが、選曲が全然ダメ。ドラマだったらこのシーンでこういうテイストの曲は使わないだろう、とか、なんでこのシーンでこの曲を使うのかとか(例えば料理の登場シーンで「五郎's セレクション」の曲ではなく「腹が、減った」の三段引きの曲が使われる)、ほぼ違和感しかない。ドラマの楽曲を使うならドラマを意識した使い方をしてほしかったし、無視して使うなら無関係な楽曲を用意してほしかった。これのせいで、私は最後まで入り込めませんでした...。

一話完結のショートストーリーという点でスマートフォン向けアニメ配信というフォーマットと相性が良いと期待していただけに、ちょっと残念。Season6 まで続いてきたドラマ版のイメージが定着しすぎた、というのもあるのでしょうが...。しかも、第二話以降は不定期配信になることが早速決まっているなど、先行きに不安も感じます。できるだけ早いうちに挽回して、ドラマ版に負けない定番の地位を築いてほしいところではありますが、大丈夫かなあ。

久住昌之、谷口ジロー / 孤独のグルメ 【新装版】

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投稿者 B : 23:56 | Anime | Movie | コメント (0) | トラックバック