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2006/03/11 (Sat.)

ナルニア国物語 第 1 章: ライオンと魔女 @シネマメディアージュ

ナルニア国物語 第 1 章: ライオンと魔女

LOTR のヒットにディズニーが乗っかったファンタジー大作(ぉ。

ほとんど予備知識もなく LOTR のノリを期待して劇場に足を運んだんですが、いろんな意味で期待を裏切ってくれた作品でした。

クリーチャーや動物たちの動きにはかなり凝っているのは良い。残酷なシーンをあえて隠しているのも、ディズニーなので仕方のないところ。全体的に暗くなりがちなストーリーの中で、ところどころホッとするシーンが散りばめられているのも、ディズニーらしくて良いんだけど、半分演出意図だろうけど、主人公の 4 人の兄弟姉妹が(末っ子を除いて)やたらかわいげがないのが、序盤なかなか作品に入り込めなかった原因かもしれません。
意識してる割には LOTR を超えられてないというか、この尺の中でナルニア国年代記の 1 章をも収めるのはちょっと厳しかったかも。特に少年少女の心の機微があっさりしすぎていたり、時間の経過がやけに簡単に省略されていたり、という点でやけにスピーディに物語が進むな、という印象でした。特に兄妹を裏切る次男はもうちょっとちゃんと描いて良いんじゃないかなあ。
逆に悪役(この物語は LOTR と同様に、というより LOTR 以上にかなり単純な勧善懲悪)の描き方がある意味ストレートで、なまじ生身で演技をする分、「白の魔女」のほうが LOTR の冥王サウロンより全然怖いんですけど(;´Д`)ヾ。

しかし、ライオンの王・アスランの声を演じたリーアム・ニーソンは、SW のクワイ=ガンといい、KOH のゴッドフリーといい、なんか悟りの境地に達した指導者の役がすっかりハマッているようで・・・。

全体を通して、いろいろと描写のしがらみの多いディズニーなりには良く出来たエンタテインメントではあると思います。とはいえ単品でナルニア国の世界観を描ききるにはちょっと尺が足りなすぎる感があるので、7 章まであるエピソードを通じて全体的な世界観をどこまで創り上げられるか、が決め手になるんじゃないかな、と思いました。

投稿者 B : 22:58 | Foreign Movie | Movie | コメント (1) | トラックバック

2006/03/05 (Sun.)

コラテラル スペシャル・コレクターズ・エディション

コラテラル スペシャル・コレクターズ・エディション

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『Ray』を観て以来ずっと観たかった作品が、キャンペーンで安くなってたので、出張のお供に新幹線内で鑑賞。

生きていく上での「一歩」が踏み出せない、うだつの上がらないタクシードライバーと、そんなドライバーの運転するタクシーを捕まえてしまった殺し屋の物語。
噂には聞いていたけど、やっぱりあの『Ray』を奇跡のように演じたジェイミー・フォックスが、トム・クルーズを半ば喰ってしまってますね。全く別の世界に生きてきた二人が、タクシーという「密室」を通じて互いに少しずつ影響を与え合っていく、その機微が完璧に描かれてました。おそらく最後はどちらかが××ことになるんだろうな、という展開は読めたけど、最初の伏線をああいう形で使うかー。そして、××××××が事切れる間際の科白・・・このように「完成された」作品を観たのは久しぶりな気がしました。

トム・クルーズが初めての悪役(『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』のレスタトは悪役じゃなかったんだろうか?)ということで派手なアクションシーンを想像しがちなのとは裏腹に、かなり淡々と進むストーリーだけど、男なら何となく分かる気がするんじゃないかな、という作品でした。

投稿者 B : 23:59 | Foreign Movie | Movie | コメント (1) | トラックバック

2006/02/26 (Sun.)

機動戦士 Ζ ガンダム II -恋人たち-

機動戦士 Ζ ガンダム II -恋人たち-

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10 月に劇場公開されて、第 III 部公開時期を意識したとはいえ 4 ヶ月で DVD 化。早いなー。
劇場公開時にも感じたけど、『恋人たち』という主題を語るためとはいえ他のエピソードや戦闘シーンも描かなくてはならない短い尺にいろいろ詰め込んでいるせいか、登場人物たちが常に発情してるように見える(;´Д`)ヾ。まあ、トミノ監督の描くロマンスなんて、こんなもんだろうけど・・・。
個人的には、復活したアムロの強さが光っていたのとラストのアクシズ登場シーンが圧巻(新設定のハマーン専用ガザ C も登場する)でした。で、公開まであと 1 週間と迫った第 III 部、「誰も知らないラスト」ということで最後の展開が TV 版から変更されるらしいけど、どんな話になっていることやら・・・。

投稿者 B : 11:21 | GUNDAM | Movie | コメント (0) | トラックバック

2006/02/11 (Sat.)

ラヂオの時間

ラヂオの時間

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というわけで、昨日に引き続き先週の録画(´д`)。

ラジオ局のスタジオという密室にほぼ限定されたシチュエーションで繰り広げられるドタバタ劇。オチへ持って行くまでの強引なまでの飛躍っぷりは映画というより舞台っぽいなー、と思っていたら、もともと東京サンシャインボーイズの舞台用に作られた脚本だったのね。でも、三谷作品にしてはメッセージ性の強かった『みんなのいえ』に比べると、「らしさ」が出ていてこちらのほうが好み。個人的に、多少無理のある展開でも舞台的な演出が好き、というのもあるんだけど。

『THE 有頂天ホテル』よりも限られた密室という意味では、こちらのほうが持ち味が出ているような。改めて廉価版 DVD を買ってもいいかな、と思える作品でした。

余談だけど、この作品と『みんなのいえ』の共通のテーマでもある「ものをつくるということは、得てしていろんなこととの折り合いをつけた妥協の末に成り立っているものだけど、つくり手はみんな本当に目指すものづくりを一度はしたいと思っている」というところ、最近とみに共感できる気がします。

投稿者 B : 23:55 | Japanese Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2006/02/10 (Fri.)

みんなのいえ

みんなのいえ

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三谷映画って密かに『THE 有頂天ホテル』まで観たことがなかったので、映画の発売に合わせて廉価版が発売になった過去作品の DVD でも買ってみようかな、と思っていたら先週フジでオンエアやってたので、録画でいいか、と(ぉ。

「いえ」という「場」がテーマではあるけど、舞台は特にクローズドな場所でもないし、笑いも得意の計算し尽くされたドタバタじゃなくて細かい笑いが中心だったりするので、持ち味が活かせていない感じ。それぞれの俳優の使い方は巧いし、内容も万人向けのほのぼのした作品だけど、もうちょっと惜しいかな。

投稿者 B : 23:51 | Japanese Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2006/01/31 (Tue.)

クローサー

クローサー

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劇場公開時からちょっと観たいと思っていた作品。
スター・ウォーズ』新三部作のパドメや、今春公開の新作『V フォー・ヴェンデッタ』など、キャラクターとしての個性が強すぎてロマンスから離れている印象があった(個人的には SWEP2/3 はロマンスとは言えないと思っている)ナタリー・ポートマンが最近では珍しく「女性らしい」キャラクターを演じているので、気になっていました。

タイトルやポスター、ジャケットのイメージから、しっとりとしたラブロマンスを想像していたんですが、正直見事に裏切られました。4 人の男女がくっついたり離れたりする様子を、キーとなるシーンだけ切り出して組み立てた作品で、まず心の動きを中抜きしたフレームワークを理解するまで映画に入り込めず・・・。
最後まで自分の気持ちを素直に持ち続けた女たちと、最後まで独占欲と嫉妬に駆られてお互いを試し、騙すばかりだった情けない男たち、が全てだったのかなー。映画のつくりが解った上で見返せば、それぞれのダイアログに込められた意味など新たな発見があるのかもしれないけど。

結局私はこのテの映画が苦手なのかも、というのが鑑賞後の印象でした。逆にもう少し地味なキャストで単館系の興行だったほうが合っていたんじゃないかと。
でも、ここまで自分の愛に対してストレートなナタリー・ポートマンって、きっと『レオン』以来くらいだと思うので、そういう意味では観た価値はあったのかな。

投稿者 B : 22:40 | Foreign Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2006/01/24 (Tue.)

キングダム・オブ・ヘブン 特別編

やっと観れた(;´Д`)ヾ。

キングダム・オブ・ヘブン 特別編

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またしてもオーランド・ブルームが人の嫁さんに手を出す話(´д`)。でも今度は弓矢使わないのね(ぉ。

主人公バリアンの行動の動機が理解し難かったり(妻子を亡くして自棄になっているところへ、「私はお前の父親だ」といって現れた騎士に連れられてエルサレムに向かい、そのままエルサレムの騎士になってしまう)とか、エルサレムを巡るキリスト教圏とイスラム教圏の宗教戦争がなかなか理解できなかったり(サラディンなんて高校の世界史で聞き覚えがある程度だし)、と日本人的にはイマイチ入り込めない部分も散見。
後者はクライマックスの「エルサレムの価値とは?」 「無だ。──だが、全てだ。」 で、なんとなく理解できたような気になったけど、前者は最後まで理解できずじまいだったな。

歴史スペクタクルも大規模な攻城戦もそろそろ見飽きた感はあるけど、今作の映像表現はその中でもかなりクオリティが高く(実写と CG の境界線のなさは近年の大作の中でも特に秀でていた)、映像・音響のリファレンスになりそうな作品ですね。十字軍時代の中近東情勢を勉強してから観直すと、またいろいろな発見がありそうな気もします。先に特典ディスクを観ておけば良かったかな。

同じ「キングなんとか」でも、『キング・アーサー』よりは面白かった(´ー`)。

投稿者 B : 22:38 | Foreign Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2006/01/20 (Fri.)

12 人の優しい日本人

12 人の優しい日本人

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ある女性による殺人事件の裁判に、12 人の陪審員が招集された――。

前回紹介した『十二人の怒れる男』のパロディ。個人的には知ったのは元祖よりもこちらのほうが先だったりします。昔ちょっとだけ芝居をやっていた頃、とある友人から「演劇やるなら『12 人の優しい日本人』を演ってほしいなー」と言われたのが、この作品の存在を知ったきっかけでした。

その後、この作品に関わることなく演劇の世界から遠ざかってしまったのですが、DVD の時代になって再会した『12 人の優しい日本人』。邦画 DVD って安くないんですが、これは迷うことなく買ってしまいました。

実はこれ、東京サンシャインボーイズ時代の三谷幸喜の脚本なんです。
確かに密室、群像、特定シチュエーションといえば三谷脚本の代名詞。三谷作品の原点といえる作品かもしれません。

『怒れる男』以上にステレオタイプな 12 人の男女と、もし日本に陪審員制度があったら・・・という設定で繰り広げられるコメディ。しかしオリジナルと最も異なる設定は、被告人が若くて美しい女性だった、ということ。それだけではなく、オリジナルにはないあともう一転がある(それも最も三谷幸喜らしい展開で)、オリジナルを知っている人にも先が読めない展開が、『怒れる男』のパロディでありながら全く別の作品として楽しませてくれる脚本に仕上げています。
キャストも最近悪役の多い相島一之が真面目なサラリーマン役だったり、若かりし頃の豊川悦司が謎の自称弁護士として登場していたりと見どころ多し。

オリジナルとは違って見終わった後に残るものもさしてないんですが、むしろそれが三谷作品のエンタテインメント性なんでしょうね。


ところでつい最近知ったんですが、現在この『優しい日本人』を久々に再演しているらしいですね。

パルコプロデュース公演 12 人の優しい日本人

って東京公演は年末に終わってるしorz 今回のキャストも面白そうな顔ぶれだし、もっと早く知ってればチケット取ったのになー・・・。

投稿者 B : 20:52 | Japanese Movie | Movie | コメント (2) | トラックバック

2006/01/18 (Wed.)

十二人の怒れる男

十二人の怒れる男

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17 歳の少年による殺人事件の裁判に、12 人の陪審員が招集された――。

自分が blog で映画ネタをやるとしたら、ぜひ紹介したいと思っていた作品です。
米国での裁判の方式として採用されている陪審員制をテーマにした、法廷劇(というか陪審員室だけど)の名作中の名作。日本でも 3 年以内に裁判員制度が施行されるようですが、そういう意味でも一度観ておきたい作品だと思います。

作品はほぼ完全に陪審員室のみ(プラス、化粧室のシーンくらいはあるけど)の密室劇。シーンの切り替えもほとんどなく、12 人の議論のみでドラマが展開していく緊迫感がたまりません。そして、アメリカ人男性を無作為に 12 人一カ所に集めたらこうなりそう、というステレオタイプな登場人物たちが、客観的なつもりで実はごくごく主観的に審議している事件の真相。徐々に明かされていく真実と、一人ひとり覆されていく主張・・・淡々と進むストーリーながら、ここまで引き込まれる映画もなかなかないんじゃないかな。

モノクロで画質も期待できない古い作品だけど、映画の面白さは画質やサラウンドじゃないことを改めて認識させてくれる作品だと思います。

投稿者 B : 23:22 | Foreign Movie | Movie | コメント (2) | トラックバック

2006/01/14 (Sat.)

THE 有頂天ホテル @チネチッタ

THE 有頂天ホテル

三谷作品好きなんです。

とはいっても、三谷映画を劇場で観たのは今回が初めてだけど・・・。


三谷ファミリー勢揃いで、三谷幸喜お得意の密室劇(密室、というかホテル内という限定シチュエーション)かつ群像劇。全ての役どころと伏線がちゃんと結末に必要な意味をもっているという、計算し尽くされた脚本で、最後は大団円という三谷脚本のお手本みたいな作品でした。
演出が他の三谷ドラマや映画と比べても舞台的だったので、個人的には 3 階建てくらいの凝ったセットを使った舞台版で観てみたいような気もします。

劇場で心おきなく笑ったのって久しぶりかも。『笑の大学』とか『オケピ!』の DVD も観てみるかなー。

投稿者 B : 20:27 | Japanese Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック