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2012/09/04 (Tue.)

るろうに剣心 @109 シネマズ川崎

るろうに剣心

るろうに剣心

「週刊少年ジャンプ」の黄金期を支えた作品のひとつで、高校~大学にかけてコミック全巻揃えていた私としては、実写化と言われるとどうしても気になってしまうわけで。この手のコミックやアニメの実写映画化は、言い換えれば死屍累々の歴と言っても良いわけで(ぉ)、半ば怖いもの見たさ的な部分はありました。でも、予告ポスターを見ていたら、主要な脇役陣の多くを私が好きな俳優さんたちが固めているじゃないですか。で、先に観てきた人たちの感想を聞くと、「これはアリ」的なポジティブな意見が多く。ならば観に行くしかあるまい、と思って時間を作って行ってきました。

ストーリー的には、原作コミックの序盤を中心に、いろいろなエピソードを混ぜ合わせて再構成したような感じ。黒幕は武田観柳ですが、その手下が鵜堂刃衛だったり外印だったり戌亥番神だったり、ごちゃ混ぜです(しかも外印と戌亥番神は設定が違いすぎて映像見ただけじゃ判らなかったし)。誰かが「ドラゴンボールでいえばピラフの手下にベジータ、セル、ピッコロ etc. がいる感じ」と表現していましたが、まさにそんな感じ(笑

そんな感じなので、ストーリーや設定上の細かい突っ込みどころを挙げていけばキリがないんですが、それを補って余りあるほど芝居と演出が良かった。監督の大友啓史氏って誰かと思ったら、NHK の大河ドラマ『龍馬伝』の人じゃないですか(って龍馬伝観てないけど!)。

そして脇を固める俳優陣の演技が良くて、中でも白眉だったのは武田観柳役の香川照之。今まで悪役のイメージがあまりない人ですが、今までに見たこともないような「キレた演技」で存在感を示してくれました。憎たらしいけどどこか憎めない役どころで、クライマックスのガトリングガンをぶっ放すシーンなんかはまさに「怪演」という形容がぴったりじゃないでしょうか(笑
高荷恵役が蒼井優というのには最初驚きましたが、これまた珍しい役どころにも関わらず、妖艶な恵になり切っていたのは見事。ただ、脚本上「したたかな女狐」的なエピソードがほとんどなくて、最初から最後まで「ちょっと小ずるいけどいい人」のポジションになってしまったのはもったいなかったですが。
あと、斉藤一役の江口洋介。ハマり役といえばハマり役なんですが、今の江口洋介が演じるには、彼は役者として深みが出すぎているというか。斉藤一にしては親しみやすすぎるキャラクターで、もっと研ぎ澄まされた厳しさと鋭さが出ている若手の俳優さんのほうが良かったのでは...と思いましたね。

演出に関して言えば、最大の見所は殺陣。技を出すたびに「飛天御剣流・龍槌閃!」とか言われたらドン引きだなあと思っていたらさすがにそれはなくて(笑、比較的静かな、だけどものすごいスピード感のある殺陣で「飛天御剣流らしさ」が表現されていたのは良かったです。寄りめの構図やカメラワーク、カット割り、暗めの画づくりあたりで誤魔化されているような気がしなくもなかったですが(笑)全体的に見応えがありました。ただ、動きが速すぎていつ何の技を出しているのかよく判らなかったので、改めてスローで観たいかも。

主役の佐藤健に関しては、CM くらいでしか観たことがなかったので(テレビ観ない人なので...)キャストを知ったときには「どうなの」と思いましたが、この配役はアリ。ただ、実写で「おろっ」と言われた瞬間にはさすがに身悶えてしまいましたが(笑、「おろっ」「ござる」は当然繰り返し出てくるので、すぐに慣れました(ぉ

全体として、純粋に剣客ものの映画としてみるとちょっと辛い部分もあるでしょうが、「『るろ剣』の実写映画化」として観るぶんにはなかなかよくできた作品じゃないかと思います。続編が作られることを意識した作品なんだろうなと思いますが、続編が見たいかと言われると見たい。特に御庭番衆編と人誅編あたりは見たいですね。要するに、けっこう面白かったということです。

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2012/08/30 (Thu.)

孤独のグルメ Season2

「孤独のグルメ」ドラマ2期決定!放送時間拡大&繰上げ | ホビー | マイナビニュース

なんというグッドニュース!!!俺歓喜。

テレビ東京のドラマ『孤独のグルメ』の Season2 の放送が決定。テレ東的には好評だったようなので続編の企画は上がってるだろうな、と思っていましたが、どんなに早くても年明け 1 月からのクールだろうと予想していたので、1 年経たずの Season2 放送は本当に驚きましたが嬉しいです。初回放送前には松重豊さんの井之頭五郎は悪くないけどちょっとイメージ違うよなあ、と感じていたのに、今やゴロー役はこの人しかいない、というくらいに定着してしまいましたからね。
久住昌之氏原作コミックのドラマ化は TBS の『花のズボラ飯』に続き、同じクールでの放送というのも驚き。ちょっとした久住昌之ブームと言えるのかもしれません。

ただちょっと心配なのは、同じ深夜枠とはいえ放送時間が拡大されるらしいというところ。同じスタッフなので大丈夫だとは思いますが、尺が延びることで変に蛇足的なつくりにならないか、という不安はありますね。

ちなみに第 1 回は、山手線の北側が舞台になることが多いこの作品にしては珍しい、新丸子(神奈川県川崎市)。今までドラマに登場したお店の中で、最も私の家から近い(というか他の店が遠すぎる)ので、ここは間違いなく聖地巡礼しなくてはなりますまい。

でもその前に、Season1 の聖地巡礼があと 1 ヶ所だけ残っているので、Season2 が始まる前にコンプリートしに行かないと。

孤独のグルメ DVD-BOX

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投稿者 B : 23:20 | Japanese Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2012/07/18 (Wed.)

ステキな金縛り [Blu-ray]

ステキな金縛り Blu-ray スタンダード・エディション

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発売日に Amazon から届いていたのに時間がなくて 1 ヶ月以上も放置していましたが、先日の三連休に時間を作って鑑賞。

劇場公開時に観に行っていて、かつそれから半年あまりしか経っていないので、内容に関してはそれほど感想に違いはないんですが、改めて観るとこの映画の西田敏行の芝居はやっぱりイイ。三谷作品での西田敏行は今まで基本的にギャグキャラでの登場が多く、今回も「落ち武者役」という最大の出オチに近い起用をされていますが(笑)、ギャグパートは当然ながら、シリアスなシーンでの泣かせる演技とのコントラストが素晴らしい。全編コメディ、でも最後にホロリと泣かせる、という三谷幸喜の作風にこれほど合っている役者もほかにいないんじゃないでしょうか。

ただ劇場から通算 2 回目の視聴となると、途中に挟み込まれた過去の三谷映画とのクロスオーバー的演出や、ところどころの笑いが冗長だな、と感じてしまう部分がちょっと鼻についたかな。約 2 時間半の長丁場ですが、これでもかなりカットされたシーンがあるというから驚きます。もうちょっとコンパクトにまとめた 2 時間バージョンを本編(劇場公開版)として、BD で完全版という手法でも良かったんじゃないかと。

私も歳を取ったのか、最近の三谷作品にはキャストも脚本もてんこ盛りすぎてそろそろお腹いっぱい・・・と感じることも少なくなくなってきましたが、ほぼただ独り笑い抜きで良い芝居してる中井貴一とか、日本でトボケキャラをやらせたら右に出る者はいない阿部寛の安定感とか、38 歳にしておそらく女優歴上もっとも可愛げのある役を演じる深津絵里とか、豪華なキャスト陣それぞれの芝居、という観点でもなかなか楽しめる作品だと思います。

三谷映画といえば、新作が来年予定されているようで。

信長の死後、秀吉と勝家が頭脳戦!小説「清須会議」を三谷幸喜が映画化、来秋公開 | エンタメ | マイナビニュース

三谷幸喜の時代劇というと、賛否両論だった 2004 年の NHK 大河ドラマ『新撰組!』がまだ記憶に新しいところですが、今回の映画はどんな作品になるのでしょうか。

三谷 幸喜 / 清須会議

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投稿者 B : 22:00 | Japanese Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2012/05/09 (Wed.)

テルマエ・ロマエ @シネマメディアージュ

原作を読み、アニメを観たら軽くハマッてしまったので、映画も観てきました。

映画『テルマエ・ロマエ』

テルマエ・ロマエ

古代ローマの浴場設計技師・ルシウスが、現代日本の銭湯にタイムスリップして・・・というコメディ作品。古代ローマとテルマエ(公衆浴場)については大真面目に研究して描かれているだけに面白いという。
そして、実写版のキャストはルシウス役に阿部寛、ハドリアヌス帝に市村正親、次期皇帝候補ケイオニウスに北村一輝、皇帝の側近アントニヌスに宍戸開、という妙に豪華キャスト、かつみんな顔が濃い(笑。主要な古代ローマ人役がみんな日本人というムチャな映画ですが(笑)これなら面白くならないわけがないと思い、密かに劇場公開を楽しみにしていました。
しかしここのところ観てる邦画には何故かきまって阿部寛が出演している法則(笑。いや、こういうくだらないことを大まじめにやる作品には、今や阿部寛は外せないと思います(^^;;

映画の序盤は原作のエピソードをテンポ良くこなしていく感じでしたが、あまりにもテンポが良すぎて原作を知らないと少し置いて行かれる感がありそうというか、古代ローマ側の描写が短く、「これは阿部寛ではなくローマ人のルシウスだ」という認識が脳内で仕上がらないうちに現代日本のシーンに行ってしまうため、最初のほうは「阿部寛が銭湯の脱衣所で牛乳を飲んでいる絵」にしか見えず(笑、やや違和感がありました。でも、何度か古代ローマと現代日本との往来を繰り返すうちに、「この人は古代ローマ人のルシウス」という認識が確立され(笑、それらしく見えていく不思議。いや、やっぱりこの映画はガチのヨーロッパ人にやらせるより、顔が濃くて真剣にコメディがやれる日本人をキャストして正解だったと思う(^^;;

でも個人的にはヒロインとして置かれた上戸彩はちょっと余計だったかなあ、という気がします。原作でも途中からヒロインは登場するんですが、基本的にこの作品は「浴場設計技師ルシウスと風呂の物語」だと思うので、蛇足に見えてしまった感は否めず。また、単に原作の映像化という意味では Flash アニメを使ったノイタミナのアニメ版のほうがシンプルで再現性も高かったと思うので、この映画版は原作とはある意味別の作品だと理解して観たほうが純粋に楽しめるかと思います。
とはいえ、阿部寛以外のローマ人役日本人キャストの演技はほぼ笑い抜きの重厚なものだし、阿部寛のシリアスなんだけどどこかとぼけた芝居っぷりも健在。古代ローマの風景もこうして見るとスクリーン向きだし、サントラも『アイーダ』をはじめとするクラシック・オペラから選曲されたもので、この映画が大まじめに作られた作品だということがよく分かります。とはいえ、観客の立場としてはあまり深く考えずに楽しんだ者勝ちの映画でしょう。アタマを空っぽにして楽しめば、まるで銭湯にでも浸かった後のようにスッキリできる映画だと感じました。

ヤマザキマリ / テルマエ・ロマエ I

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2012/03/16 (Fri.)

麒麟の翼 〜劇場版・新参者〜 @品川プリンスシネマ

劇場公開から 1 ヶ月半ほど経って上映も終わりかけの雰囲気ですが、この映画を観てきました。

映画『麒麟の翼 〜劇場版・新参者〜』

先日試用した U-NEXT でテレビ版を視聴したら面白かったので、ちょうどやっていた劇場版も観てみようと思いました。私は基本的にテレビをあまり観ないので、特にドラマの話題とか放送予定なんかは全く把握しておらず、このドラマの存在も U-NEXT を試すまでほぼ知らなかったのですが、東野圭吾原作・阿部寛主演で面白くならないわけがない。テレビ版もとても面白かったです。もちろん原作と演技だけじゃなくて、演出や音楽も良い。

事件が発生し、当初は真犯人ではない人が容疑者とされ、それで事件解決とされそうになるが、所轄の刑事である主人公・加賀恭一郎が真実の断片に気づき、事件関係者たちの嘘を一つ一つ解いていって・・・というのは、テレビ版と劇場版に共通したフォーマット。また、捜査を通じて被害者の人間性に焦点を当て、家族、特に親子の関係を描くことがこのシリーズのテーマと言えます。成就しなかった被害者の想いを思うと救われないんですが、事件の解決段階で表現されるカタルシスが、何とも言えない鑑賞後の感動を生んでいます。「泣けるミステリー」のキャッチコピーは伊達ではないと感じました。

テレビ版ではけっこう細かい笑いを仕込んでいた(シリアスなのになんだか笑える、というのは、演出もさることながら『トリック』における上田次郎のイメージが強すぎるのだと思う)のに比べれば、この劇場版では笑いの要素はグッと抑えられ、全編を通して非常にシリアス。内容的には劇場の大画面で観るほどの派手さはありませんが、そういう作り方が映画らしく、観ていて「テレビ版とは違うんだな」という心持ちにさせられました。
また、テレビ版では本編には出てこなかった(スペシャル版に登場)加賀恭一郎シンパの捜査一課メンバーとして松重豊が登場するのですが、かつては『踊る大捜査線』 での爆発物処理班班長をはじめコワモテイメージだった同氏も、私にとっては何をやっててももうすっかり井之頭五郎にしか見えない(;´Д`)ヾ。阿部寛の上田次郎もそうですが、そういう独特のキャラは俳優にとって良し悪しですね・・・。

作品のタイトルとなった『麒麟の翼』は、東京都中央区日本橋のまさに「日本橋」にある麒麟像を指しています。この『新参者』シリーズ自体、この日本橋~人形町~水天宮エリアが舞台になっているのですが、私は前職でオフィスがこの界隈にあったので、映像を見ているだけで懐かしい気分に浸れました。まあ、当時の私の場合は基本的に客先常駐で自分のオフィスに戻るのは月に 1~2 度、しかも通勤の途中に街をうろつくこともまずなかったので、この作品を通じて初めて気づいたこのエリアの魅力がたくさんありました。映像の撮り方が巧いのもあるでしょうが、フォトジェニックな景色や被写体が多く、暇を見つけて一度写真散歩に来てみたい、と強く思いました。

今回観賞した品川プリンスシネマは、相変わらず画質はイマイチだし音はナローレンジだしでクオリティを求める劇場では全然ないんですが、仕事帰りに寄れるという一点でたまに利用しちゃいますね。この映画はカリッとした画質とか迫力の音質を求めるようなものではないので、多少レトロなこの映画館のほうが雰囲気は合っていたように思います。

東野圭吾の小説で連作ものはまだガリレオシリーズくらいしか読んだことがありませんが、ドラマと映画を観た限りでは私はこの加賀恭一郎シリーズのほうが私好みな気がします。ミステリー小説と言えばススキノ探偵シリーズも読まないとと思いつつ手をつけられていないんですが、どっちから読むかなあ・・・。

東野 圭吾 / 麒麟の翼

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2011/11/23 (Wed.)

サラリーマン NEO 劇場版(笑)@シネマメディアージュ

最初、話を聞いたときには完全にネタだと思ってました。

『サラリーマンNEO 劇場版(笑)』公式サイト

NHK で放送しているコント番組『サラリーマン NEO』の映画化。始まってまず感じたのは、サラリーマン NEO の映像が劇場のスクリーンで流れているこの違和感(笑)。この違和感そのものが笑いのネタになっているような気さえします。大画面やサラウンドが活きる映像でもないので、別に映画化じゃなくて 2 時間のドラマスペシャルでも良かったような気がするんですが、公共放送である NHK でそんなものに 2 時間も枠を割いてくれるわけがない、ということでしょうか(ぉ。

サラ NEO はサラリーマンの日常生活における「あるある」を、サラリーマンをデフォルメしたような登場人物やシチュエーションでコント化した番組で、サラリーマンならばきっと笑える(逆にサラリーマンでなければ何が面白いのか分からないかもしれない)番組だと思います。お笑い芸人を使わずに、俳優がガチでやってるからこそ余計に面白いというのもあり。先日も「バカみたいなことを真剣にやることの面白さ」という話をしましたが、それを地でいく番組ではないでしょうか。さすがにシーズン 6 にもなってくるとネタが枯渇してきたのか、最近は以前に比べるとパワーが落ちたんじゃないかと感じるコントもありますが・・・。

この映画は、とある新人サラリーマンに関するストーリーに、サラリーマン NEO のいつものコントをコラージュのように貼り合わせたような作品になっています。なので、ちゃんとしたシナリオがある中で、いつの間にかいつものコントが始まっているという(笑。サラ NEO の映画化ってどうやってやるのかと思っていましたが、確かにこういうやり方くらいしかないでしょうね(^^;;
ただ、主演である小池徹平(シーズン 5 まではサラリーマン NEO には出演していなかった)の演技がどうにも浮いてしまっていたのが非常に残念。「ネオビール株式会社に入ったばかりの新入社員」という設定なので、会社の他のメンバーとノリが違うことを表現するために意図的に浮かせている部分もあるが、芝居の質が違うというか、コントのテンポに乗れていないというか、観ていて醒めてしまう感覚で、なんだかなあ、とは思いました。まあ、脇を固めているのがいつものサラ NEO メンバーなので、その点では安心して観ていられましたが・・・。

正直なところ、劇場のスクリーンで観る必然性がある作品ではないでしょうし(笑)、個人的にはいつものオムニバスコントのほうがエッジが立っていて面白いとは思いますが、バカなことを真剣にやっている姿を、真剣にバカになって観ることで、いいストレス解消になる映画ではないでしょうか。

ちなみに、サラ NEO の顔とも言える「あのキャラ」がどこでどう登場するかと思ったら、あそこでああやって出てくるか!という展開に仰天させられました(笑。

投稿者 B : 00:45 | Japanese Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2011/11/13 (Sun.)

ステキな金縛り @109 シネマズ川崎

何とか時間を見繕って映画館に行ってきました。

ステキな金縛り

私は自他共に認める法廷劇好きですが、この映画は三谷幸喜、コメディ、法廷劇(≒密室劇)、という私の好きなものだけが乗ったオードブル状態(笑)の映画なので、公開を楽しみにしていました。というか、三谷映画では毎回キレた演技を見せてくれる西田敏行が、「落ち武者」という現実離れした役所を演じるというだけで観に行く価値はあると思う(^^;;

とある殺人事件の被疑者について、アリバイを証明できる唯一の証人はなんと落ち武者の幽霊だった・・・という、三谷幸喜らしいハチャメチャな設定の映画(笑)。で、三谷幸喜と言えば密室劇、密室劇と言えば三谷幸喜なわけですが、今回は、基本的には法廷という密室劇スタイルを取りながらも、ロケを含めた密室以外の場所もところどころに出てくるという、設定や演出的には最も三谷幸喜らしい作品でありながら、今までにないチャレンジも随所に見られるという、とても見応えのある作品だと思います。

私が思うに、三谷幸喜という人は「人を笑わせたり驚かせたりすることに全力を尽くすタイプ」だと思います。私もけっこうそういうタイプなので、だからこそ共感ができるというか(笑)。バカみたいなことを真剣に、しかも緻密にやるからこそ余計に面白いという、「笑いの『間』」みたいなものは、他の人の作品にはありそうでなかなかない。
ただ、落ち武者の幽霊という「現実にはあり得ない設定」も、真剣な芝居の中でいつの間にか受け容れそうになってしまうタイミングで、現実の視点に引き戻す演出やカット割りの入れ方はとても巧いと思いました。この観客と作品の距離感の取り方が、絶妙な笑いの『間』を生み出しているのかもしれません。

でも、ただでさえ細かいネタをたくさん仕込むのに、同監督の他作品からのカメオ出演も多くて、結果 2 時間半近い大作になってしまったのは、もう少しコンパクトにまとめても良かったんじゃないかと思いました。それでも、私は長さを感じることなく最後まで楽しめましたが、三谷映画初見の人には笑いどころが分からないシーンもちらほらあるかもしれません。

この映画は相変わらず観客を全力で笑わせることだけを考えたような作品ですが、もうひとつ、三谷映画の良いところは、人に対するやさしさに溢れているところじゃないかと思います。特にラストシーンは序盤の伏線から何となく想像が付いていたけど、あの演出は反則だなあ。
ただ、主人公エミの父親役は堺雅人とか、もうちょっとちゃんと演技できる俳優を使ってほしかった・・・。

劇場に行く前は仕事でちょっとイライラした気持ちになっていたりもしたのですが、2 時間半全力で笑って、とてもスッキリした気分にさせてくれた作品でした。個人的にはこれまでの三谷映画 5 作品の中で、最高傑作と言って良いんじゃないかと思う。

それにしても深津絵里、これで今 38 歳ですよ・・・少し前に比べて痩せたような印象はあるけど、この作品での姿が今までで最もかわいいんじゃないかとさえ思いました(*´Д`*)。

投稿者 B : 23:11 | Japanese Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2011/09/27 (Tue.)

探偵は BAR にいる @TOHO シネマズ川崎

久しぶりに邦画を観てきました。

探偵は BAR にいる

大泉洋、好きなんですよ。という割に『水曜どうでしょう』は観ていなかったりするけど(笑。コメディがやれる芸達者な俳優が好き、と言った方が良いかな。さらに刑事もの・探偵ものの小説やドラマも好きなので、話題になっていたこともあり、観に行ってきました。

舞台は札幌の歓楽街・すすきの。私は以前長期出張で札幌のすすきの界隈に滞在していたこともあり、あの街の懐の広さとパワフルさはよく知っています。残念ながら、すすきのの歓楽街を堪能したことはないのですが(笑。でも、同じ大歓楽街といっても、どこか狂気じみた歌舞伎町は私は苦手ですが、すすきのの雰囲気はあまり嫌いになれないかな。

物語は、そのすすきのの片隅にあるバー「ケラー・オオハタ」にかかってきた電話から始まります。
バーという場所は、扉一枚を隔てて日常から非日常へと誘ってくれる場所。私は結婚してからめっきり行かなくなってしまいましたが、以前はよく通っていました。浮世から切り離された「閉じた空間」の心地良さは、他の場所では得難いものがあります。
依頼人からの電話をそんなバー(それも、昭和から時間が止まったかのようなレトロなバーとマスター)の黒電話で受けるところから始まるところから、世界観に引き込まれていきました。映像的にも、引きの画は間違いなくすすきのなんだけど、個別の画はいかにも映画的な、物語の世界。見るからにフィルム撮影の画質でしたが、グレインの感触とか、24 コマの「間」の感じがその世界観を膨らませていて、60 コマのデジタル撮影では生々しすぎたでしょう。大画面で観るような迫力の映像やアクションはありませんでしたが、画作りや演出が映画的で、確かにこれは劇場で観る価値がある映画だ、と感じました。

脚本としては伏線がキレイに張られすぎていて、ちょっと先が読めてしまう展開ではありましたが、十分に楽しめたし、こういう話は好きかな。少し物足りなかったのは、主人公である〈俺〉の背景説明が省かれすぎていて「大泉洋そのもの」に見えてしまい、「依頼人は必ず守る」という〈俺〉のポリシーが唐突に感じてしまったあたりでしょうか。
でも、序盤は(オカルトはありませんが)『トリック』あたりにも似た、緩い笑いをまぶしたような展開で、最後までこんな感じにゆるゆる行くのかなあ、と思っていたら、途中で起きたある事件から急激に引き締まった展開になって、背筋を正されるという(笑。おかげで最後までダレるようなこともなく、うまいなーと思わされました。

公開直後からさっそく 2 作目の制作が決定しているという、明らかにデキレースな展開ではありますが(笑、うまくすれば毎回ヒロインを替えながら続ける 007 のような(むしろ『男はつらいよ』や『釣りバカ日誌』のようなといったほうがいいか)息の長いシリーズになりそうな気もします。ひとまず次回作は観てみたい。事前情報ほとんどなしで観に行った映画でしたが、そのくらい気に入りました。

また、本作は小説が原作となっているそうで、そっちもちょっと読んでみたくなりました。15 年以上続いているシリーズのようですが、初期の 2 作『探偵はバーにいる』『バーにかかってきた電話』は Reader Store でも販売されているようなので、買おうかな。

東 直己 / 探偵はバーにいる

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2010/07/03 (Sat.)

踊る大捜査線 THE MOVIE 3 @品川プリンスシネマ

今日から公開のこの映画、たまたま時間ができたので、さっそく観に行ってきました。

踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!

踊る大捜査線 THE MOVIE 3

『踊る』シリーズ、好きなんですよ。最近冬場に着ているモスグリーンのコートは、実は青島リスペクトなのです(笑。レプリカじゃなくてちょっと似てるってだけのコートですが・・・。

ということで、OD3。これから観に行く人も多そうなのであまり詳しく書きませんが、いやー楽しかった!ネット絡みの犯罪、本庁と管轄の対立、複数の出来事が同時並行で発生しつつも最後には一つに収斂していって・・・という大筋の流れは従来の「THE MOVIE」と同じフォーマット。なので安心して観ていられるわけですが、いろんな意味で今までの『踊る』の集大成的な、非常に内容の濃い映画に仕上がっています。

そんな感じなので一瞬「マンネリ?」とも思いかねないところですが、前作から 7 年の時間が経ち、新・湾岸署が建設され、青島俊作は係長に昇進。そして、和久さん(故・いかりや長介)は既に故人であり、その甥・和久伸次郎が刑事として湾岸署に配属・・・という変化が、本作ではかなり大きな意味をもつことになります。
あ、あとなんか真下君のキャラが素のユースケ・サンタマリアになっていたような(笑。

ということで、ストーリーは映画を観てのお楽しみにしておきますが、この映画相変わらず細かいネタの仕込みが多い。過去の作品からちゃんと繋がっている話とか、他の作品や誰かへのオマージュとか、台詞から小道具に至るまでネタが散りばめられ過ぎていて、一回の鑑賞ではたぶん全ては見つけきれません。パンフレット(ネタバレを防ぐために封がされている)を見て初めて発見したネタもあるくらいで、これは全てを愉しもうと思ったらその辺の映画館じゃなくて BD+HDTV で観たほうが良いんじゃないかと思ったくらい。

オチにそれはどうなの?という部分もありましたが、150 分近くあるにもかかわらず、時間を全然気にせずに楽しめました。あと、すみれさんは年々キレイになっていくなあ・・・(*´Д`*)。

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2009/10/14 (Wed.)

20 世紀少年 <最終章> ぼくらの旗 @品川プリンスシネマ

仕事帰りに観てきました。

20 世紀少年 <最終章> ぼくらの旗

8 月末くらいに公開記念として金曜ロードショーで 2 週連続放送していたので、それをきっかけに劇場に行った人が私の周りにけっこう多かったりします。私も第 1 章のときから気になっていたんですが、仕事がようやく落ち着いたのでここ数日で第 1 章・第 2 章を録画と DVD で鑑賞して劇場へ。
原作は軽く立ち読みしたことがあるくらいで詳しくは知らないのですが、やっぱりあの原作を忠実に再現したキャスティングと堤幸彦監督のクレジット(ともちろん浦沢直樹の原作)だけでも観たいと思っていました。

完結した作品とはいえネタバレは控えますが、この作品かなり楽しめました。やっぱりこういう伏線バリバリの謎解き系作品は、堤幸彦監督にやらせるとハマりますね。あの独特の「間」といい。
三部作とはいえ尺に対して登場人物があまりにも多いので、行動の動機があいまいなキャラも少なくないですが、全作通して 7 時間を超える長編にもかかわらず、息つく暇もなくうまくまとめられています。エンタテインメントとして非常によくできていると思います。

ここ数日で全作まとめて観たので、Twitter のホーム画面右上の「友だちを検索」を見ただけでもあの覆面が脳裏に浮かんでくるという、すっかり中毒症状に(´д`)。映画を純粋に楽しむために原作は読まずに観ましたが、きっと原作はもっと面白いだろうし、読んでみるかなー。

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