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2017/01/03 (Tue.)

『孤独のグルメ Season6』制作決定

昨夜、テレビ東京にて『孤独のグルメ お正月スペシャル ~井之頭五郎の長い一日』が放送されました。

孤独のグルメお正月スペシャル~井之頭五郎の長い一日:テレビ東京

孤独のグルメ

これまでのスペシャル版と違い、出張編ではなく首都圏でのロケ。冒頭の夢シーンの撮影がテキサスを模した九十九里で行われていたあたり、Season1 における浦安パリを彷彿とさせ、ずっと追いかけてきたファン的にはニヤリとさせられる場面が数多くありました。また過去に登場したお店から、川崎の「つるや」枝川の「アトム」が再登場(ただしどちらも振られる)したのも胸熱。ただし劇中に出てきたとおり、「アトム」は本当にもう閉店してしまっているようで、寂しい限りです。やはり聖地巡礼は放送終了後なるべく早いうちに行かなくてはならないな、という思いを新たにしました。

孤独のグルメ

そして放送終了後に『Season6』の制作決定と、この一年間に放送されたスペシャル版ドラマ三本(旭川編・宮城編と今回のお正月スペシャル)の Blu-ray BOX 化が告知されました。Season6 の放送時期に関しては明言されていませんが、制作スタッフが現在『野武士のグルメ』の撮影にかかっていることを考えると、早くても 7~9 月クール、遅ければ 10~12 月クールになるんじゃないでしょうか。いずれにしても、これまでは放送一ヶ月前が情報解禁日だったので、こんなに早く(仮に 4~6 月クールの放送だったとしても三ヶ月前)告知されるというのは異例。テレビ東京としてもそれだけ期待しているシリーズということなのでしょう。もし撮影予算が増えたとしたら、今度は台湾よりも遠方でのロケもありかねないわけで、聖地巡礼組としては今から戦々恐々としています(;´Д`)ヾ。

とにかく、まずは Season6 が始まる前に残りの聖地巡礼を済ませてしまおうと思います。

孤独のグルメ スペシャル版 Blu-ray BOX

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2016/12/20 (Tue.)

『シン・ゴジラ』Blu-ray 発売日決定

「シン・ゴジラ」が'17年3月22日BD/UHD BD化。初公開映像満載の特典BD - AV Watch

今年は映画の当たり年でしたが、中でも最もインパクトが強くてパッケージの発売を心待ちにしていたのが『シン・ゴジラ』。個人的には先月くらいからそろそろ発表されないかなーとチラチラチェックしていた BD/DVD 発売が、ようやく正式にアナウンスされました。
しかもまさかの UHD BD 版も発売!こんあのアリかよォーーーーーッ!!!

...まずは俺が落ち着け(ぉ

UHD BD(Ultra HD Blu-ray Disc)は『機動戦士ガンダム サンダーボルト』などをはじめとして既に複数タイトルがリリースされていますが、まだまだ数が多いとは言えません。コアファン層の濃さを考えると、『シン・ゴジラ』は国内 UHD BD 媒体として当面最も数が出る作品となる可能性が高いでしょう。4K 解像度によるゴジラの精細な造形や大道具・小道具へのこだわりに見入ったり、HDR によるゴジラの放射熱線の輝きを体感するのにこれ以上ないメディアと言えます。まあ、私は 4K も HDR も再生できる環境を持っていないので、とりあえず将来のための先行投資として UHD BD 版を買って当面観るのは同梱されているノーマル BD になると思いますが(笑。

シン・ゴジラ

また UHD BD 版および BD 特別版にはメイキング映像等を収録した特典ディスクが付属することも見逃せません。これまでは CGWORLD 誌等で CG 制作周りの舞台裏が公開されたことはありましたが、実写パートの撮影等に関する情報はせいぜいキャスト陣のインタビュー程度で、映像として世に出ることがほぼありませんでした。本編に関してもネタバレ厳禁の秘密主義を貫いてきた製作陣のことだから、このメイキングも BD 発売まで大事に隠していたのだと思いますが、この特典ディスクは貴重な資料となりそうです。芝居の部分もさることながら、首相官邸や巨災対、自衛隊等のリアリティがどう作り込まれたのか...にはとても興味があります。

発売まであと三ヶ月、正座して待ちたいと思います。

シン・ゴジラ Blu-ray 特別版 4K Ultra HD Blu-ray 同梱

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2016/12/06 (Tue.)

『野武士のグルメ』ドラマ化

先日ドラマ『孤独のグルメ』お正月スペシャルに関する発表があったばかりですが、さらに続いて『野武士のグルメ』のドラマ化が発表されました。まさかこっちに展開するとは思ってなかった(;´Д`)ヾ。

『野武士のグルメ』は原作・久住昌之先生、作画・土山しげる先生で漫画化された、もともとは久住先生による同タイトルのエッセイ。ドラマ『孤独のグルメ』のヒット以降、年に一本ペースで久住さん原作作品のドラマ化が続いていますが、ついにここまで来ましたか。しかもテレビドラマとしての放送ではなく、NETFLIX での配信というのが現代らしい。NETFLIX の国内向けオリジナルコンテンツはまだそれほど数多く作られていませんが、このタイミングでの起用というのはかなり期待されていることの表れでしょう。
なお制作は共同テレビの『孤独のグルメ』スタッフが担当するようで、ドラマの雰囲気や食事シーンの画はこどグルを踏襲したものになるはずです。

しかしキャストがまた驚き。主人公・香住武役に竹中直人って!!漫画のキャラクターとあまりにかけ離れすぎてる(笑。個人的には、漫画のイメージを踏襲するのであれば現役時代は頑固で厳しかったであろう空気を醸し出している、ややコワモテ系の俳優さんがハマるだろうと思っていました。もし今でもご存命だったら、故・蟹江敬三さんにやってほしかったなあ。あるいは今でもご健在な俳優さんでいうと、例えば塩見三省さんとか、意外と大地康雄さんとかも似合いそう。なんか松重ゴローちゃん同様に刑事かヤクザキャラな俳優さんばかりですが(笑。
それに比べると竹中直人さんはコミカルな役も多いし、何よりキャラが濃すぎるのが気になりますが(笑)、これはもしかすると土山しげる先生による漫画版よりも久住先生ご本人によるエッセイ版を意識した配役なのかもしれません。そう思ってみると、顔のつくりとか、自由人っぽさとか、久住さんに通ずるものがあるような(笑。

二番煎じがオリジナルを超えることがないとおり、こどグルスタッフの飯テロドラマで本家『孤独のグルメ』を超えた作品はまだないのが心配なところですが、これはどうなりますかね。少なくとも主役の豪華さでは期待ができそうな気もします。配信が始まったら観てみようと思います。
でもそれはそれとして、このドラマ化によってこどグルの Season6 が少なくともあと半年くらいはなさそうなことが確定的になったのが残念でもあります。やっぱり今後は基本的にスペシャルドラマとして細く長く継続する方向なんですかね。

久住 昌之、土山 しげる / 漫画版 野武士のグルメ 2nd

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2016/12/01 (Thu.)

『孤独のグルメ お正月スペシャル』放送決定

ドラマ「孤独のグルメ」正月SPが決定!東京を舞台に五郎の"長い一日"描く - コミックナタリー

今日から 12 月、ということでそろそろドラマ『孤独のグルメ』の新春スペシャルか 1 月からの新シーズンの情報が出てくるかも...と思っていたら、案の定発表されました。来年 1 月 2 日にお正月スペシャルとして放送されるとのことです。

孤独のグルメ

サブタイトルは「井之頭五郎の長い一日(仮)」。これまでのスペシャルは基本的に出張編という位置づけで博多、旭川、宮城と遠征が続いていました。私も先日東北聖地巡礼に行ってきたところで、次のスペシャルは順番的に四国か中国地方か、でも冬なら北陸もアリだよなあとか妄想していましたが、今度はまさかの都内でのスペシャル。「長い一日」ということはもしかすると朝昼晩三食分の店が登場することになるのかもしれません。
松重豊さんは「前に行った店に行くかもしれません」というコメントを出していますが、さすがにこれは冗談だろうなあ。でも過去の名店が再登場というのも、それはそれで面白そう。仮に出てくるとしたら前振り的にランチ扱いでの登場になるでしょうから、例えば池袋の汁なし担々麺とか、まめぞのランチタイムとかだったりすると個人的にはアツいです。仕事絡みだとすると倉庫作業からの流れでアトム、というのも捨てがたい。

孤独のグルメ

ところでドラマ『孤独のグルメ』は 2015 年 10~12 月期の Season5 を最後に、連続ドラマとしての放送が行われていません。有名になりすぎたせいでなかなかお店からの撮影許可が下りなくなっているという事情もあるでしょうし、松重さんも製作スタッフも今や売れっ子で他の仕事に忙しい...という側面もあるのでしょう。しかしテレ東的には確実に稼げるコンテンツであることも間違いなく、今後は今年やったような盆と正月のスペシャルドラマとして継続していく、という方向なのではないかと思います。
ただこれまでに 4~6 月クールに放送されたことがないので、初の春クール放送として Season6 の製作がこのお正月スペシャルの放送後に予告される...という展開をファンとしては期待してしまいますが、どうですかね。

松重さんといえばこの 10 月からは火曜深夜に FM ヨコハマで『深夜の音楽食堂』というラジオ番組を持たれています。これも井之頭五郎があったからこそのキャスティングと番組名なんでしょうが、毎回イイ感じに肩の力が抜けた語り口で食べ物のこと、音楽のこと、芝居のことを語ってくれるのが嬉しい。とりあえず毎週この番組を聴きながら、年明けの放送を楽しみに待ちたいと思います。

孤独のグルメ Season5 Blu-ray BOX

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2016/09/14 (Wed.)

超高速!参勤交代 リターンズ@チネチッタ

前作がとても好きだった映画の続編が公開されたということで、さっそく観に行ってきました。

超高速!参勤交代 リターンズ

しかし『シン・ゴジラ』や『君の名は。』が大ヒットを飛ばしている一方で、それ以外の邦画はほとんど顧みられていないのか?平日夜というのを差し引いても、公開一週間以内の映画館がガラガラ、というのはちょっと心配になってしまいますね。私はほぼ中央の席を取ったんですが、同じ列には他にお客さんがいませんでした。

事前情報を仕入れずに観に行ったので、期待半分、不安半分という気持ちでした。「続編に名作なし」というように、前作の焼き直しだったらどうしよう...と。

ストーリーは前作で「超高速に参勤」した後の話。参勤したら交代(帰郷)もするわけで、湯長谷藩(現在の福島県いわき市)への岐路の出来事です。前作で佐々木蔵之介演じる内藤政醇に無理難題をふっかけた幕府老中・松平信祝(陣内孝則)が再び策を弄し、湯長谷藩で一揆を発生させて今度は往路のさらに半分の時間で参勤交代の復路を行かせる、というストーリー。

いくら時間軸が半分になったからといって、同じように制限時間の中を走って参勤交代させるだけじゃ芸がないよね、と思ったけど、参勤交代自体はけっこうあっさり完了。製作サイドも前作からどうスケールを広げるかはかなり意識したようで、帰郷後の湯長谷藩での出来事に尺の大半を使いつつ、同時に江戸での出来事を平行して描くという二面展開。当初想定していなかった流れで、飽きるどころか先が気になっていきました。
それから全体的に前作よりも殺陣のシーンが大幅に増えていて、ダイナミックかつ緊張感のある場面が要所要所に出てくるのも良かった。一方で期待通りの細かな笑いも忘れず、緩急のある内容にまとまっていると思います。

個人的には今回初登場となった大岡越前の配役が意外すぎてスクリーンに出てきた瞬間に吹き出してしまったんですが(笑)、そういうのも含めて俳優陣の個性と実力が揃っていることが、この映画をうまく引き締めていると思います。あと一般的にあまり富山出身のイメージがない西村雅彦が珍しく富山弁(シチュエーション的にかなりわざとらしい)を喋っているのもポイントです(ぉ。

大作の陰で埋もれがちな邦画だけど、私はこういうの好きです。でもさすがに三作目...はないだろうなあ(笑。

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2016/08/26 (Fri.)

シン・ゴジラ(IMAX)@T・ジョイ PRINCE 品川

『シン・ゴジラ』ですが、今週から IMAX(2D)での上映が二週間限定で再開されたということで、さっそく観に行ってきました。

シン・ゴジラ

シン・ゴジラ

足を運んだのは、品川駅高輪口にある「T・ジョイ PRINCE 品川」。旧品川プリンスシネマが T・ジョイ系列になって先月リニューアルされたばかりで、リニューアルに伴い IMAX デジタルシアターが導入されました。私は今まで IMAX は主に川崎の 109 シネマズまで観に行っていましたが、品川なら仕事帰りにも寄り道しやすいし、何と言っても今回はゴジラの初回上陸時、自衛隊が初めてゴジラに会敵するシーンが品川。まさにこの映画館のある高輪~御殿山上空から北品川のゴジラと対峙していたわけで、先日の川崎同様にシン・ゴジラ鑑賞にはこれ以上なく燃える立地でもあります。

IMAX による映像は圧巻の一言。この劇場の IMAX シアターは、かつてフィルム時代の IMAX を導入していたことがあるらしく、他の後付けで IMAX を入れた劇場よりも IMAX 上映に最適化された環境であると言えます。奥行きが短く、かつシート前後の傾斜がきつめにつけられていて、中央以外の座席でも IMAX の巨大スクリーンの映像が堪能できます(私は今回ほぼ中央の座席を確保できましたが)。TOHO の TCX もかなり大きいですが、やはり IMAX の迫力はさらに一段上と言えます。
というわけで、今回は二回目の鑑賞だし映像を分析的に見てやるつもりで赴いたはずなのに、途中からは完全に作品に没入してしまいました(笑。特に、ゴジラによって自分が暮らしている東京の景色が無残に破壊されていく光景には、二度目であるにもかかわらず涙が出そうになりました。これは BD が出たら買わざるを得ません。

T・ジョイ PRINCE 品川

さて、T・ジョイ PRINCE 品川ですが、プリンスシネマ時代をよく知っている身としては、あまりにもキレイになりすぎていてビックリしました。プリンスシネマと言えば古くさくて設備も古い映画館という印象が強くて、川崎や六本木、有楽町まで行く余裕もない(上映時間がイマイチ合わない)ときにやむなく使うという位置づけでしたが、全くその面影もなく、明るくてオシャレな雰囲気の映画館に一変していました。

T・ジョイ PRINCE 品川

飲食物の販売カウンターもイマドキのシネコンらしくリニューアル。以前はもっと小さかったし、本当に「売店」という感じだったんだぜ...。

今の私のメイン映画館は日本橋の TOHO か、川崎の 109 or TOHO といったところでしたが、今後は品川のここをメインにしてもイイかも。特に IMAX が品川と川崎にあるというのは個人的にとても捗ります。これからもちょくちょく通おうと思います。

投稿者 B : 22:55 | Japanese Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2016/08/15 (Mon.)

シン・ゴジラ @109 シネマズ川崎

遅ればせながら、観に行ってきました。

シン・ゴジラ

私は世代的に、それと出身地的に(民放が当時 2 局しかなかった)幼少期から特撮にあまり縁がなく、ゴジラシリーズも小学生の頃に映画館で『ゴジラ vs ビオランテ』を観たのが唯一。だから『シン・ゴジラ』にも当初はさほど興味を持っていませんでしたが、公開後の評価があまりに高かったので、劇場に足を運んでみたくなりました。IMAX は既に上映が終わり、4D も上映時刻が限られるようになったので、普通に 2D で鑑賞。私が観に行った回はほぼ満席で、お盆休みであることを差し引いても、公開後にクチコミで評価が広がり、少しずつ違う層に浸透していっていることを実感しました。

...結果、「庵野秀明がやりやがった」「シン・ゴジラはいいぞ」。
ゴジラなんかよりも先にヱヴァの続き作れや、とか思っててすいませんでした(ぉ

劇場公開から半月が経過して、SNS 上でも少しずつネタバレが始まっていますが、あまり核心には触れないレベルで感想を書いておきます。でも未見でこれから行こうと思っている人はこのままブラウザをそっと閉じてください。





これ、ゴジラシリーズや特撮に興味がなくても十分以上に面白いですね。旧作を観ていたり特撮ファンだったりするとさらに面白いんでしょうが。庵野監督だからエヴァっぽかったりナウシカっぽかったりする描写もところどころにあり、ニヤリとしてしまう部分もありますが、そういうの抜きにして純粋に面白かったです。また、対策本部設置などのシーンでエヴァの戦闘シーンの楽曲が引用される演出も、エヴァの影響を受けて生まれた『踊る大捜査線』からの逆輸入という感じで、これもまた燃える。

シン・ゴジラ

ゴジラの一度目の上陸は呑川を起点とし、私の自宅からそう遠くないルートを通って私の以前の職場の至近まで到着するという、個人的に超胸熱コースをたどります(笑。自分の生活圏といえるエリアだけに見覚えのある場所が数多く映っていて、これは BD が出たらカットごとにロケ地を特定して聖地巡礼したくなるほど(笑。鑑賞した 109 シネマズ川崎も二度の進行ルートのすぐ近くにあるせいか、いろんなシーンで観客からどよめきが起こったり、「あ、ここ行ったことあるよね」という話し声が聞こえてきたりして、シアター内が妙な一体感に包まれていました。これ、南東京~神奈川沿岸部在住の人ならかなり引き込まれるんじゃないですかね。
アニメでも地方をモチーフにした作品が多く、実在の施設が戦闘によって破壊されるような作品もありますが、アニメだとどうしても作り話の中の出来事感が拭えないのが、実写ベースだと(ロケ地に縁のある人限定ながら)ここまでリアリティを感じられるのか、ということに驚きました。また、侵攻中のゴジラが常に無表情で意思を感じさせないことも、恐怖感をさらに強めています。

ゴジラ出現の理由や東京への複数回の上陸の理由は最後まで明かされることなく、ラストシーンも含みを持たせた終わり方でした。伏線はいろいろと張られていたので謎解き要素も欲しかった気はしますが、「ゴジラという『災害』に日本という国がどう対処するか」がこの映画のテーマであるのならばこれでいいようにも思えるし、余白が多くて考察が捗るつくりはいかにも庵野秀明らしく、これからはそれを自分なりに解釈することが楽しみになると言えます。そのためにあと一回と言わず二、三度観に行きたくなっています。

シン・ゴジラ

ゴジラへの対処に関わる登場人物は、長谷川博己演じる矢口蘭堂が中心的に描かれてこそいますが、物語の構造はあくまで群像劇。エヴァっぽいとはよく言われているものの、エヴァがあくまで碇シンジという一人称の視点で描かれているのに対して、本作は矢口も登場人物の一人にすぎません。そういう構造そのものが「ニッポン対ゴジラ」というキャッチコピーの所以の一つなんでしょう。誰かが超能力を発揮したり想いの力云々ということもなく、全ての登場人物が自分の国や家族を守るために、義務あるいは仕事として自分の担うべき部分を淡々と遂行する。そして最後にはバックアップも含め複数立てられた想定の範囲内で、淡々とゴジラが活動を停止する。それも、自分たちが作り上げた首都のシステムそのものがゴジラを倒すということが、自分を一人の日本人として物語に感情移入させ、自信を取り戻させてくれるように感じました。

期待していた以上にいい映画でした。劇場公開中にもう一度行けるか分からないけど、少なくとも配信 or BD がリリースされたらまた観たい。

投稿者 B : 22:55 | Japanese Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2016/05/17 (Tue.)

殿、利息でござる! @TOHO シネマズ日本橋

殿、利息でござる!

殿、利息でござる!

先週末に公開されたばかりの映画を観てきました。

コメディ寄りの時代劇が好きだ、ということを自覚するようになってから、こういう映画を積極的に観るようになったんですが、この映画も『超高速!参勤交代』に似た雰囲気を感じたので面白そうだな、と。ただキービジュアルの見た目からして『超高速』以上に B 級映画感が漂っていて、ちょっと不安には思っていました。

が...騙されました。いや、これは良い意味で。阿部サダヲ主演だからってこんなにコメディ感全開にしないと客が入らないとでも思ったのか?というくらい、実際確かにコミカルなシーンは細かく仕込まれているものの、本質は「人の思いと覚悟」を軸にした感動物語。
江戸時代中期の仙台藩で実際にあった話をもとにした小説の映画化で、重い年貢と労役の負担を軽くするために「殿様に金を貸し、その利息を得る」ことを考えて実行に移した百姓達のお話です。

農民達だけで千両(約三億円)を集めなくてはならないというお題だけでもハードルが高いけど、その一つ一つの課程が面白い。登場人物もそれぞれキャラが立っていて、それを個性豊かな俳優陣が演じています。脚本以上に芝居の力がこの映画の緩急を生み出している印象。当初は笑う気マンマンで観に行ったはずだったのに、最後はこの登場人物達が織りなす物語にのめり込んでいる自分がいました。
仙台藩主・伊達重村役で出演したフィギュアスケートの羽生結弦さんの演技も観るまで不安でしょうがなかったけど(笑)、想像以上に様になっていたのは普段から鍛えられた身のこなしの成果でしょうか。

良い映画でした。よくあるコメディ邦画のひとつとして埋もれていきかねないのが日本映画の寂しいところですが、これは多くの人に観てほしいなあ。

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2016/03/03 (Thu.)

孤独のグルメ Season5 Blu-ray BOX

「おいしいは健康の証。味とは生きている実感だ」

孤独のグルメ Season5 Blu-ray BOX

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ドラマ『孤独のグルメ Season5』の Blu-ray BOX が発売されたので、今回ももれなく購入しました。

元旦の旭川出張スペシャルをもって Season5 の放送は終了しましたが、私のほうはまだまだ絶賛聖地巡礼中なため、なんだか今でもドラマが続いているような感覚。なので、もう出たの?という印象の方が強かったりしますが、モチベーションは高まりますね(何。

孤独のグルメ Season5 Blu-ray BOX

パッケージはいつもの形状ですが、今まではスリーブケースの基本色が茶系だったところ、今回はアルミのヘアライン...風印刷(ぉ)になっていて、まあ印刷とはいえ今までよりもグレードアップした印象。やっぱり通常の深夜ドラマ枠からテレ東の看板「ドラマ 24」枠に格上げされたことも影響しているのでしょうか。このドラマ自体がグッズや DVD/BD-BOX の売れ行きが良いという話も聞いたことがあるので、そういうのもあるのかもしれません。

孤独のグルメ Season5 Blu-ray BOX

中にはいつものピクチャーレーベル仕様で、BD がいつもより 1 枚多い 5 枚組で収納されています。本編が 3 枚、特典映像が 1 枚、さらに加えて今まで DVD/BD 未収録だった「真夏の博多出張スペシャル」のディスクが 1 枚。博多編のディスク発売は待望していたので、ようやくという感じです。なお、逆に今年元旦に放送された旭川出張編が含まれていないので、これは次の Season6 での収録ということになるのでしょうか。

孤独のグルメ Season5 Blu-ray BOX

映像特典はこんな感じ。まあいつもの内容ではありますが、シリーズを追うごとに映像特典のボリュームが増えています。
嬉しいのは一部ファンから「真の本編」と呼ばれている「ふらっと QUSUMI」の特別版が収録されていること。既存回の未公開シーンだけでなく、台湾編で放送には使われなかった「夜市編」まで入っています。この DVD/BD-BOX のためにわざわざ収録したのか、あるいは久住さんかスタッフの趣味か(ぉ。

それから、やはり何といってもメイキング「井之頭五郎 完食日記」。人気シリーズになるにつれて登場するお店のレベルも相当上がってきているせいか、食事シーンでカットがかかった瞬間に「これうまいね!」と素の松重豊さんの表情が緩む場面が今まで以上に増えたような。それから、代々木上原のトウガラシ料理の店「ガテモタブン」では演技中にあまりの辛さに咽せていたのはやはり本気で辛かったようです(笑。
また、大岡山の「九絵」で撮影前の仕込み中に大将から「これうまいよ、一口食べてみる?」と刺身を一切れ出されたのに対して「本番までは食べないルールにしているんです」と断っていた場面に、松重さんの役者魂を見た気がしました。

登場店の放送後の様子をインタビューする「その後のグルメ」では、放送後ではなくもう前週の予告が出た翌日からお店が混み始める、という話も出ていました。聖地巡礼者もかなり増えてきて、実際に放送前から混むのは事実なので、私はさらに早くロケの目撃情報を探して予告前に登場店を割り出すことにしました(ぉ。
今シーズンの私はなんだかんだで半分くらいは事前巡礼するようにしていて、そのせいでゴローちゃんが食べた料理がどんな感じなのかを知らずに食べていたわけですが、事前情報がないほうがむしろ食べた瞬間の松重さんのリアクションがとてもよく理解できる(笑。本放送を観たときよりも、このメイキング集での松重さんの顔を見て実感しました。事前巡礼、そういう楽しみ方もあるのか!

孤独のグルメ Season5 Blu-ray BOX

いつも楽しみにしているおまけは、今回は「Gourmet Agenda」と呼ばれる小冊子でした。
これは何かというと、

孤独のグルメ Season5 Blu-ray BOX

お店巡り用のグルメノート(笑。
「聖地巡礼だけでなく、自分自身の『孤独のグルメ』的飲食店を見つけてほしい」という番組スタッフからのメッセージと受け取りました。

お店の情報や食べたメニューだけでなく、「My ネ申セリフ」の欄まで用意されているということは、食べている最中の自分の脳内セリフまでメモっておかなくてはならないということですか(笑

孤独のグルメ Season5 Blu-ray BOX

毎回楽しみにしている吉見 P のロケハン日記は、過去作よりもさらにみっちり埋まってきました。このドラマの製作スタッフも今やすっかり売れっ子で、こどグル以外のグルメ系ドラマの多くを手がけているという時点で多忙なのに、人気ドラマになっちゃったせいで出演 NG の店も増え、さらに今シーズンは台湾、川崎(神奈川)、越谷(埼玉)、いすみ(千葉)、とどめの旭川(北海道)という遠征も多いスケジュール。ロケハンから出演交渉、撮影に至るまでむちゃくちゃ忙しかったに違いない。台湾編なんて、台北のロケを一日で済ませているんですよ...(通常は街シーンと店シーンは別日に撮影)。
この中に「スタッフ全員から 3 軒以上リサーチを出してもらう、出さなかった人は...(笑)」という記載があるあたり、お店探しに相当苦労している様子が偲ばれます。本当にお疲れさまでした>スタッフの皆様

というわけで、Season6 も期待しています。主要スタッフは現在、久住先生原作の『昼のセント酒』のドラマ製作を担当されているようなので、放送されたとしてもまた 10 月からのクールですかね。

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2016/01/04 (Mon.)

駆込み女と駆出し男

年末年始は新旧三部作も含めたスター・ウォーズ三昧の日々を過ごしていましたが、洋食ばかり食べた後に和食が恋しくなるような気分になって、前から気になっていたこの邦画を最後に鑑賞しました。

駆込み女と駆出し男

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近年の私の好みからして、邦画はコメディ寄りの時代劇か大泉洋出演作品に当たり率が高い。ならばその両方の条件が揃ったこの映画は間違いないだろう、と思っていました。

鎌倉に実在し、女の駆け込み寺として知られる東慶寺。江戸幕府も承認した離縁の調停役として、夫婦関係に困り果てた女が数多く駆け込んだと言われています。駆け込み後は 24 ヶ月を寺で過ごし、その後に離縁が成立するという仕組みだったとか。物語はこの寺に駆け込んだ女たちと、大泉洋演じる見習い医師・信次郎にまつわる 24 ヶ月を描いています。
主役が大泉洋だけに、信次郎がいろんな女たちの悩みを解決していく話かと思ったら、そうじゃないんですね。信次郎もあくまで東慶寺の重要な関係者の一人に過ぎない。この映画は、女たちの自立と成長の物語です。

大泉洋、樹木希林、満島ひかり、戸田恵梨香といった主演陣の芝居は期待したとおりとても良かったです。現代劇ともよくある時代劇とも違う、まるで落語を聞いているかのような、立て板に水の台詞回し。大泉洋については今までもそんな芝居を時折見せてくれていたので違和感はありませんでしたが、他の役者陣まで含め、とてもリズミカルな台詞が耳に心地良い。単なる映画ではない、何か違う芝居を見せられているような気分になります。
男尊女卑だった時代を描いた重めのテーマながら、いいところに笑いの要素が散りばめられており、緩急があって最後までダレずに楽しめました。やっぱり大泉洋はこういう手触りの映画がよく似合う。

いい映画でした。日本映画が嫌いでなければ、一度観ておいて損はない作品だと思います。

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2015/10/06 (Tue.)

ドラマ『BAR レモン・ハート』

昨日の放送当日になって初めて知ったんですが、あの有名なバー漫画『BAR レモン・ハート』が BS フジでドラマ化されてるんですね。

BSフジ開局15周年記念ドラマ『BARレモン・ハート』 - BSフジ

これもおそらくドラマ『孤独のグルメ』ヒットの影響ということなんでしょうが...、もはやどんなグルメマンガがドラマ化されても驚かないほどグルメドラマ全盛の昨今とはいえ、この作品がまだドラマ化されていなかった、というのは確かに盲点でした。
30 年ほど前から連載が続いている長寿作品のひとつで、歴史の長さで言えば『孤独のグルメ』よりも全然長いくらいですが、一般的なグルメマンガとは違ってグルメ要素は薄く、酒に関する蘊蓄とその酒を巡るエピソードが主役。だからこそ、この作品が今ドラマに取り上げられるとは思っていませんでした。

主役の「マスター」は中村梅雀さん。柔和でお客に酒の蘊蓄を語るのが好きなマスター役によくハマっています。個人的にはマスターのイメージは蟹江敬三さんのような、頬骨と顎が張っていて、昔は荒っぽい役もけっこうやっていたような役者さんが合うと思っていたんですが、残念なことに去年亡くなっちゃいましたからね。梅雀さんのマスターはこれはこれで、ドラマの世界観には合っていると思います。
メガネさんと松ちゃんはなんだかドラマというよりは演劇みたいな芝居で、テレビ画面を通して見るとちょっと違和感はありますが、酒の蘊蓄みたいな説明調のセリフが多いコミックの映像化としては、そういう演出意図なのかもしれません。個人的に、メガネさんがトレンチコートに帽子という出で立ちの時点でもう本郷播にしか見えなくなっているのは、完全に久住昌之脳に違いない(ぉ。

本編の後に「今すぐ行きたい BAR 情報」といって原作者の古谷三敏が登場するあたりが、いくらなんでもこどグルを意識しすぎだろ!と思わずテレビ画面にツッコミを入れてしまいました(笑

まあ、いろいろとツッコミどころはありますが、原作の「読み終わった後になんだか優しい気持ちになれる」トーンを最大限に尊重して映像化されたドラマだと思います。そういう意味では、中村梅雀さんのマスター役で良かったのかもしれませんね。今季は『孤独のグルメ Season5』に加えて、これも観てみることにします。

コミックの方は今でも執筆が続けられていて、最新巻の一つ前までは電子化もされています。そうとう久しぶりに、電子版で最初から読み直してみようかな...。


古谷 三敏 / BAR レモン・ハート (1) [Kindle]

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2015/08/25 (Tue.)

『孤独のグルメ Season5』放送決定

孤独のグルメ

「孤独のグルメ」18年ぶりの新刊が9月に発売!10月からはドラマ新シーズン - コミックナタリー

お盆前からリーク情報が出回っていましたが、ドラマ『孤独のグルメ Season5』の放送が正式発表されました。今回は、いつもの水曜深夜から金曜深夜(土曜 0:12)にお引っ越し。土曜日は一般的に休日なので、ドラマを観た翌日に聖地巡礼、ということができてしまうことになります(汗。これ土曜日の聖地はとんでもないことになるんだろうな...。

このシリーズは事前のロケハンやお店への撮影許諾にもかなりの時間を使っているそうで、この春には同じ撮影チームで『食の軍師』をやっていたところだったので、もしかしたら今年はこどグルはないのかも...と考えていましたが、がんばりますねえ。

孤独のグルメ

事前情報によると今回はついに海外ロケ回もあるとのこと。海外といっても日間賀島や博多ではなく、「パリという設定だけどどう見ても浦安ロケ」でもなく(ぉ、今度こそ本当に海外なのだと思われます。さすがの私も今回こそは聖地巡礼しきれる自信がありませんが、せめて台湾とか香港とか、行きやすい場所だと良いなあ。テレ東の制作費なんだし、欧米ロケはさすがにないですよね(震え声
とりあえず、私はずっと昔に期限切れを迎えているパスポートを取り直すところから始めようと思います(汗

孤独のグルメ

また、Season5 の放送開始に合わせてか、コミック 2 巻『孤独のグルメ 2』の発売も 9/29(火)に決定。当初は昨年の発売と言われていたものが何度かの延期の末ようやく出てくることになります。
新刊に収録されるはずの聖地のうち、「SPA!」に収録済みの回は私も鳥取とパリを除き巡礼済み。とはいえ単行本のボリュームを考慮すると残り半分くらいは現時点で未発表のエピソードになるでしょうから(描き下ろしなのか、今後 9 月までの SPA! に収録されるのか)、そちらも今から楽しみです。

久住 昌之、谷口 ジロー / 孤独のグルメ 2

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2015/04/30 (Thu.)

寄生獣 完結編 @新宿バルト 9

後編も観に行ってきました。

映画『寄生獣』

寄生獣

前編は、原作を大胆に省略したりシーンを組み替えたりしているわりにシンプルなテーマにまとめていて「悪くない」と思いました。それに対して、この完結編は...大事なところを削って余計なものを足してしまった、というのが正直な感想です。

2 時間のうちに田宮良子、広川、後藤、浦上...とたくさんのエピソードを詰め込まなくてはならないから尺が足りないのは分かります。けど、この作品の良さは結末から逆算して周到に張り巡らされた伏線だったり、各キャラクターの心理や存在理由を描いた「溜め」のシーンによって成り立っている部分が大きいので、なんというか「おいしいシーンだけ掻い摘まんでまとめました」的な話になってしまっています。
パラサイトとの戦いを通じて人間性を喪っていく新一と、逆に新一との交流を経て人間くさいキャラになっていくミギーの対比も阿部サダヲの軽い演技では浮き上がってこないし、後藤の圧倒的な強さを具体的に見せるシーンがないため(グロシーンを隠したかったのか、VFX を作りきれなかったのか)クライマックスの盛り上がりもない。市役所のシーンに新一が絡まないので、結果的にエピローグが取って付けた形になっている。極めつけは後藤との対決シーンで、産業廃棄物の設定を安易に時事ネタに絡めてしまったせいで無駄に科学的な突っ込みどころが増えてしまい、後半に行くに従って白けていくばかりでした。これではカタルシスも何もあったものじゃない。

個々のシーン単位でみれば役者陣はいい芝居をしていたし、中でも深津絵里が演じる田宮良子の演技は圧倒的。個人的には、中盤の「あのシーン」がクライマックスで、あとは盛り下がっていくばかりでした。

脚本や演出の問題もありますが、やはり 2 時間×2 回で完結させるにはテーマが大きすぎたのかもしれませんね。テレビアニメ版が 2 クールかけて丁寧に物語を描いていたのがとても良かったので、逆に粗ばかりが気になってしまいました。実写だから却ってグロシーンが描きにくくなってしまった、というジレンマもあったのだろうし、そもそも実写映画よりもテレビアニメのほうが相性が良かったということかもしれません。

まあ劇場で私の隣に座っていた二人連れの女性客は「面白かったねー」と話していたようですし、私も原作を読んでいなければ面白いと思えたのかもしれません。でもやっぱり、前編が良かっただけに完結編は「どうしてこうなった」という思いの方が強いなあ。

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2015/04/20 (Mon.)

食の軍師

「俺はいつも、かの三国志の蜀の名軍師・諸葛亮孔明を心に置いて食い物と対峙している」

食の軍師|ドラマ|TOKYO MX

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普段全くといっていいほどドラマを観ない私が、今季唯一観ているテレビドラマがこれ。もちろん...久住昌之先生繋がりです。

原作・久住昌之、作画・泉晴紀による漫画家コンビ「泉昌之」名義による同名コミックのドラマ化で、この 4~6 月クールに TOKYO MX で放送中。『孤独のグルメ』のヒットがあったからこそドラマ化された作品でしょうが、それだけではなく、共同テレビの『孤独のグルメ』ドラマチームが製作を務め、音楽を久住氏率いる THE SCREENTONES が手がけている、ある意味「純正品」と言って良い体制で作られています。かつての『花のズボラ飯』のドラマ化が倉科カナが可愛いこと以外に見るところがなかったのとはワケが違うのですよ!←

基本的には『孤独のグルメ』と同じく、ただひたすらメシを食うだけの話。だけど、そこには毎回「料理対決」が絡みます。といっても『美味しんぼ』や『ミスター味っ子』のそれとは違い、メニューの組み合わせや頼む順番による勝負であるところが、今までの料理バトル漫画にはない新しさ。
主人公・本郷播(津田寛治)は井之頭五郎とは全く違う完全なギャグキャラで、心の中の諸葛亮孔明(篠井英介)の声を聴きながらメニューの「陣」を敷きます。そこに、なぜかどの店に行っても遭遇するライバル・力石馨(高岡奏輔)と毎回(一方的な)料理対決を挑み...というお話。

それにしても、このクドく馬鹿馬鹿しい芝居をよくもまあこれだけ真正面から演じられること(笑。個人的には、異色の俳優・篠井英介氏(初めて見たのは『トリック』の最初のシリーズで、切れた演技に圧倒された)が諸葛亮孔明役、というのがツボ。メインキャスト陣の胃もたれしそうなほどクドい演技が続きますが、そこは『こどグル』スタッフ、料理のブツ撮りカットのうまそうさには抜かりがありません。これも深夜視聴注意な夜食テロドラマと言えます。

食のスタイルとしては、人とメニューがかぶることを恐れずに自分が食べたいと思うものを自由に頼み、他人が頼んだうまそうなメニューを真似ることを厭わない井之頭五郎のほうが私好みではありますが、『食の軍師』もあくまで亜流、ギャグとして観ればこれはこれでアリ。ただ、スタッフがこちらにかかりきりということは、少なくとも今年はこどグルの Season5 はないということだと思うので、それはそれで寂しいかな。
さておき、私はとりあえず原作のほうも電子書籍を平行して購読中です。

泉 昌之 / 食の軍師 (1) [Kindle]

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2014/12/17 (Wed.)

孤独のグルメ Season4 Blu-ray BOX

「おいおいおい、ここ、ひょっとしてひょっとする店なんじゃないの?」

孤独のグルメ Season4 Blu-ray BOX

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ドラマ『孤独のグルメ Season4』の Blu-ray BOX が発売されました。当然、今回もちゃんと買ったわけです。

7~9 月クールに放送されて年末に BD 発売、というのは去年と全く同じなので、ちょっとした既視感。

孤独のグルメ Season4 Blu-ray BOX

デジパック+ふろく冊子という構成も、Season1 から伝統的に続いてきているスタイルです。

孤独のグルメ Season4 Blu-ray BOX

劇中に登場した料理をあしらったピクチャーレーベルも健在。Disc 1 は箱根のステーキ丼ですね。これ、写真を見るだけで腹が減って、また食べたくなるんだよなあ...。

ただし、残念なことに特別番組として放送された「真夏の博多出張スペシャル」は本 BD-BOX には未収録でした。ちゃんと録画してあるからいいけど、これがないとちょっと寂しい。

孤独のグルメ Season4 Blu-ray BOX

毎回少しずつ趣向を変えてくる特典映像、今回はこんな感じ。メイキング映像は 1 時間にも及ぶ大作で、今やこのために BD-BOX を買っていると言ってもいいほど。Season4 ともなると松重さんとスタッフの間柄も慣れたもので、カットがかかった瞬間に面白いことを言い始める松重さんが面白い(笑。実食シーンは、それまで食事抜き状態で撮影に挑んだ松重さんが演技をしながらもマジ食いし、カットがかかった瞬間に表情が綻んで「これうまいね~!!」というのがまたいい。

また、撮影も箱根での五郎のブランコジャンプが松重さんのアドリブで生まれたシーンだったり、銀座の「なじみ亭」では当初外のシーンの予定だけだったところが雨のため急遽店内のシーンが追加されたり、日間賀島では初日が雨で寸劇シーンがまともに収録できず、五郎が自転車で島を疾走するシーンは翌朝 5 時から撮ったものだったり、まさに「現場は生き物」であることを実感できます。でも、どのシーンも本当にみんな楽しそうなんだよなあ。

あと、まさかの「ふらっと QUSUMI」未公開シーン集まで収録されているという豪華さ(笑。番組のファンであればこの豪華さが解るに違いない。

孤独のグルメ Season4 Blu-ray BOX

ふろく冊子の恒例「吉見 P のロケハン日記」も Season3 までとは明らかに趣が異なります。もう最初から最後までスケジュールがみっちり!
それもそのはず、去年までのロケハンは基本的に吉見 P が一人でやっていたのが、今年は製作スタッフ総出で、それも 1 月から始動していたとのこと。このロケハン日記に書かれている実績もかなり省略してこれ、という状況のようです。今やテレ東の看板ドラマのひとつになってしまいましたし、ともすると「マンネリ」と言われかねないし、お店はお店でこどグルの取材が来たら対応しきれないところも少なくないだろうし、ロケハンや取材交渉も一筋縄ではいかないということでしょう。

孤独のグルメ Season4 Blu-ray BOX

そして今回の付録は箸置き(笑。なんか雰囲気がカプセルトイと通ずるものがありますね。

まだ流しでしか観られていませんが、これは年末年始にじっくり楽しみたいと思います。ただ年末年始はこれを観てうまいものが食べたくなっても、開いていない店が多いのが問題なんだよなあ(´д`)。

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2014/12/04 (Thu.)

映画『寄生獣』 @TOHO シネマズ日本橋

映画『寄生獣』

寄生獣

TCX スクリーンにて鑑賞。

漫画『寄生獣』を読んだのは確か、大学時代に部室に単行本が一式置いてあったからじゃなかったかな。何気なく手に取ってみたら引き込まれ、一気に読まされてしまったのを覚えています。描写はグロいし展開はハードだけど、いろいろ考えさせられる哲学的な内容で、それまで読んできた漫画とは一線を画する作風が強く印象に残りました。
その『寄生獣』が映画化するというので...基本的にコミック原作の日本映画には否定派な私ですが、気になるわけです。で、平行して放送されているアニメ『寄生獣 セイの格率』のほうを試しに見てみたら、思っていたより全然悪くない。これなら、映画もそこまで悪くないだろうと思って、映画館に足を運んでみました。

映画は前後編の二部構成。後編は来年 4 月公開予定とのことです。前半は、パラサイトの登場から「島田事件」~広川登場まで。人間界にパラサイトの存在が公知となるまでが描かれており、後編では人類とパラサイトの全面対決が描かれることになるようです。
物語は前後編の 4 時間に収まるようかなり改変が加えられています。けっこうな数のキャラクターやエピソードが省略され、話の順序や設定まで含め大胆に再構成されているにもかかわらず、それほどひどい改悪という印象はなく、むしろうまく組み直してきたように思います。まさかアイツがアイツになる、なんて設定変更は予想していなかったので驚きましたが...。全体的に母性というか母子の関係性に焦点を当てた脚本になっていて、原作とは少し違うメッセージ性が込められています。

難点を挙げるとすれば、主役の三人かなあ。新一と里美の二人は現代風のキャラクターになっていて原作ほどの重みが感じられないし(逆に今の若者からは感情移入しやすいのかも)、何よりミギーの声が「ミギーらしくない」。阿部サダヲという俳優自体は個性的で好きなんですが、ミギーを演じるにはコミカルすぎで、感情が前面に出過ぎな印象。役回り自体が原作とは違ってマスコットキャラ寄りに位置づけられているようですが、もっと抑揚のない冷たい声で無感情に喋るほうが合っていると思います。そういう点では『セイの格率』の平野綾の声のほうがハマッていますね。

でも脇を固めている俳優陣は錚々たる顔ぶれだし、映像は全体的に重いし、戦闘シーンはかなり原作イメージ通りだし、『寄生獣』の実写映画化としては成功と言えるレベルだと思います。個人的には、ホラーは嫌いじゃないけどグロが苦手なので、漫画やアニメ以上に直視できないシーンがちょっと多かったですが...。

ここから後編はどういう展開になっていくのか。楽しみな反面、前編のテーマ改変具合からすると、もしかするとヒューマンドラマ寄りのオチにされてしまいそうなのがちょっと不安ではあります。必ずしもスッキリしない、深く考えさせられるラストになっていてくれるのを期待しています。

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2014/10/06 (Mon.)

柘榴坂の仇討 @品川プリンスシネマ

柘榴坂の仇討

柘榴坂の仇討

最近は洋画よりも邦画のほうが個人的に面白いと感じる作品が多いのですが、これもキャストを見て「面白くないわけがない」と思い、観に行ってみました。

桜田門外の変の際に井伊直弼を守れなかった彦根藩の近習、中井貴一演じる志村金吾が、仇である水戸浪士一味を追い続ける話。ラストで対峙する水戸浪士の一人・佐橋十兵衛を阿部寛が、そして井伊直弼を中村吉右衛門が演じるとなれば、これは期待できます。まあ、中井貴一×阿部寛というと『ステキな金縛り』の検事×弁護士コンビなので、イメージビジュアルで二人の並びを見た瞬間には軽く吹いてしまいましたが(笑)、そこは日本を代表する俳優二人、映画が始まった瞬間にはシリアスな気分になっていました。

一言で言うと「いい映画でした」。明治維新を経て消滅してしまった藩にそこまで義理立てする心境はちょっと理解できないかもなあ、と序盤は思っていましたが、途中に数多く出てくる元士族たちの誇り高いふるまいを通じて、志村金吾のこだわりが最後にやっと解った気がしました。彼が守ったものは、藩や主君への忠義というよりも、むしろ武士としての誇りだったのだろうなあ。だからといって刀を置いた元士族たちが誇りを棄てたのかというとそうではなくて、その誇りの発露の向きが「家族や身の回りの人を守るための生き方」だったにすぎないのでしょう。

映画を観た後に調べてみたら、この作品は浅田次郎の短編、それもほんの 38 ページしかない小説が原作になっていたんですね。話そのものは短いにもかかわらず、内容がみっちりと詰まっていて、ストーリーの短さを感じませんでした。脚本や演出・編集の良さもあるんでしょうが、それ以上に俳優陣の芝居の重みが、この映画の濃厚さを作り上げているように思いました。主役の二人の演技ももちろん素晴らしかったですが、特に井伊直弼役の中村吉右衛門、そして金吾に十兵衛の居場所を伝えた元奉行・秋元和衛を演じた藤竜也の存在が、スクリーンに見事な緊張感をもたらしています。

柘榴坂

劇場はいつもならば東宝系の設備の整ったハコを選ぶところですが、今回はあえて品川プリンスシネマを選びました。というのも、この映画のクライマックスの舞台となった「柘榴(ざくろ)坂」は、品川プリンスシネマのすぐ近くにあります。品川駅の高輪口を出て真正面、マクドナルドの脇を抜けてグランドプリンスホテル新高輪へと上っていく坂が「柘榴坂」。プリンスシネマ自体はちょっと古くさい映画館なので、最新の映像作品を積極的に観たい場所でもありませんが、この映画だけは観終わった後にそのまま柘榴坂を歩きながら、登場人物たちに想いを馳せてみたいなあ...と思って。

今はちょうど他にもお金をかけてプロモーションしている映画がいろいろと重なっている時期で、この作品は他のものの影に隠れがちですが、映画好きであれば観る価値がある作品だと思います。私は繰り返し観ても良いくらいだなあ。

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2014/09/24 (Wed.)

るろうに剣心 伝説の最期編 @TOHO シネマズ日本橋

京都大火編』に引き続き。

るろうに剣心 伝説の最期編

るろうに剣心 伝説の最期編

今回はせっかくだから江戸っぽいエリアで観よう、と思って最近お気に入りの TOHO シネマズ日本橋のシートを予約しました。設備はいいし、最近は接客の質もずいぶん向上して気持ちの良い映画館になったなあ...と思っていたら、今回私が観たスクリーン(TCX ではなく通常のスクリーン)はレンズにゴミがついていたのか?画面の一部にうっすらシミがある状態で、明るいシーンだとそれがちょっと気になってしまいました。ここは機材は良いので、あとは運用面ですね...。

さておき、るろ剣。前回がすごく良いところで終わってしまったので、続きがずっと気になっていました。まあストーリー的には昔原作を読んでいるので分かっている話ではありますが、演出の巧さですね。でも話の流れは映画化にあたっていろいろといじられているようで。演出上の改変はある程度アリだと思っていますが、志々雄の部下である十本刀の扱いが軽いのがとても残念でした。まあ映画の尺からいって全員を掘り下げることができないのは仕方ないにしても、十本刀がどういう奴らかさえ分からないうちに終わってしまいましたからね...。安慈とか、もうちょっと周辺を描いてほしかった。まだ京都大火編での刀狩りの張の扱いのほうが、いきがかり上大きかったくらいですからね。あと、四乃森蒼紫の絡ませ方はやっぱり雑な感じで、せっかくの原作のキャラが台無し(´д`)。

見どころはやっぱりアクション。特に神木隆之介演じる瀬田宗次郎の「縮地」と、藤原竜也演じる志々雄真実の炎の秘剣。CG なし(炎以外は)でスピード感含めよくここまで再現したな、という出来で、マンガがそのまま実写になって動いてる...というより、むしろ「実写版サムスピだろこれwww」的なインパクトがあります。志々雄の焔霊(ほむらだま)や紅蓮腕(ぐれんかいな)といった必殺技が実写で観られるとは、なんという胸熱。でも実写コントに見えないのは、やっぱり藤原竜也のキレた演技が画面を引き締めているからでしょうね。研究し尽くされた演技で、志々雄と瀬田の二人が、まるで週刊少年ジャンプの誌面からそのまま飛び出してきたような存在感に見えました。

重箱の隅を突いていくといろいろと突っ込みどころも多い映画だと思いますが、結果的に面白いと感じたのは、やはり悪役の二人が良かったから、に尽きると思います。個人的な法則として、悪役が主役を食ってしまうほどノリノリの映画にハズレなし。それを地で行くような映画でした。
あ、あと途中にちょっとだけ出てきた高荷恵(蒼井優)の演技も圧巻。ほぼワンシーンしか登場していないにもかかわらず、しっかり掴んでいきますね...。

原作で最も盛り上がったエピソードを映像化してしまったので、映画はこれにて完結でしょうか?いや、左頬の十字傷の由来、片方分しかまだ話に出てきていないんですよね。映画は邦画としてはかなりのヒットになっているようだし、これは『人誅編』の映画化に向けた伏線ということでしょうか。

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2014/08/02 (Sat.)

るろうに剣心 京都大火編 @TOHO シネマズ川崎

それほど期待をしすぎずに観た一作目が思ったより良かったので、続編は期待して観に行ってみました。なんか最近、日本映画は時代ものばかり観ていますが...。

るろうに剣心 京都大火編

るろうに剣心 京都大火編

物語は原作コミックで最も盛り上がった京都・志々雄真実編。これを二部作に分けて二ヶ月連続公開するというのだから、制作側の意気込みが伝わってきます。でも、他のエピソードを全部すっ飛ばしていきなりクライマックスなんだから、前作と合わせた三部作で以上完結、にするつもりなんだろうなあ。

メインキャラは前作から引き続き。敵役としては、志々雄に『デスノート』『藁の盾』など今や悪役をやらせたら右に出る者はいないんじゃないかと思える藤原竜也、宗次郎には今や若手実力派俳優に成長した神木隆之介、という間違いないキャスティング。これが 10 年前だったら、宗次郎役はむしろ藤原竜也だったんでしょうけど(宗次郎は新撰組の沖田総司がモデルであり、10 年前の大河ドラマ『新選組!』では藤原竜也が沖田総司を演じていた)、もうひと世代進んじゃったんだなあ、と実感します。

映画的には前後編の前半なので、まあいいところで終わってしまうわけですが、期待通りの出来と言って良いでしょう。一作目と同様に、かつての原作のファン(とはいえコミックスを持っていたのはせいぜい学生時代までの話で、もうディテールまでは憶えてないけど)のイメージを崩さず、世界観も演技も忠実に作り上げられています。
惜しいところがあるとすれば、いろいろとすっ飛ばしすぎたせいで、前作からの続きとして見たときに剣心とメインキャラたちとの信頼関係が薄く見えたり、逆刃刀のエピソードに重みが感じられなかったり、四乃森蒼紫の登場の仕方が唐突でかつ打倒剣心への執心の動機が薄かったり、京都での日常が描かれないので「大火から守る」ことに対する思い入れが持てなかったり、そういう深み方向が足りていないように思いました。原作を読んでいればある程度脳内補完できますが、映画から入った人に対して深みを足す表現がもう少し欲しかったかな。あと、キャスティングは蒼紫役の伊勢谷友介だけはちょっと違和感。伊勢谷友介自体は個性的で好きな俳優さんではありますが...。

本作の最大の見どころは、前作同様にやはり殺陣。スピード感あふれる殺陣は、時代劇の常識を覆すものだと思います(まあ、これはコミック原作だけど)。まあ、「一対多の斬り合いに特化した神速の抜刀術」という飛天御剣流の性質からか、乱戦系の殺陣は見応えがあったのに対して、一対一の斬り合いはちょっとワイヤーアクションとか見栄え優先の無駄な動きも多く、ちょっと中国のアクション映画っぽさが鼻についたところもありましたが。

今回は後編のための下地作りという感じで、十本刀も一部を除きまともに出てこなかったし、本気のアクションシーンが見られるのは後編のほうでしょうね。来月の公開を今から楽しみにしています。

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2014/07/03 (Thu.)

超高速!参勤交代 @TOHO シネマズ川崎

強烈なインパクトをもつタイトルを知ったときからずっと気になっていた邦画を観に行ってきました。

超高速!参勤交代

超高速!参勤交代

「超高速」と「参勤交代」という、どう考えても結びつかない二つの単語を結合させてタイトルにした時点で勝っていたと思いますが(笑)、イメージビジュアルがこれまたインパクト強い。

老中の陰謀により、参勤交代を終えて帰郷したばかりの弱小貧乏大名に「5 日以内に再度参勤交代せよ」とのお達しが。できなければ藩は取り潰しも...という状況で、通常なら 10 日かかるところを倍のスピードで、しかも資金も尽きた状態から参勤する...というストーリー。もうタイトルからしてコメディ路線ですが、期待を裏切らず細かい笑いが散りばめられている映画です。

とはいえ、俳優陣は豪華で、主役の佐々木蔵之介を筆頭に、脇を固めるのも市川猿之助、石橋蓮司、西村雅彦、伊原剛志、上地雄輔...といった実力派揃い。特に市川猿之助演じる徳川吉宗は、スクリーンの中でも圧倒的な存在感を放っていました。そういう役者陣が真剣にコメディをやるわけですから、面白くないはずがない。笑いがありつつも、最後は爽やかな印象を残して締めるのは日本映画らしいところですが、意外だった点としては、殺陣が想像以上にスピーディで迫力があったこと。むしろ殺陣があるとは思っていなかったので、思わぬ拾いものをした気分です。

それほど派手さはありませんが、最初から最後まで笑いが絶えず、観た後の気分も良い、私の好きなタイプの邦画そのものという作品でした。最近、時代劇もののコメディがコンスタントに作られている気がしますが、個人的には当たりが多い。似たような手触りの作品を他にも探してみたくなりました。

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2014/05/21 (Wed.)

『孤独のグルメ Season4』放送決定

「ごちそう食って反省してる馬鹿もなし、だ」

コミックナタリー - ドラマ「孤独のグルメ」第4シーズンの放送決定!7月より

私の人生を変えたドラマ(←大げさ)、『孤独のグルメ』の最新作・Season4 の製作が発表されました。先日 Season3 の聖地巡礼をコンプしたところでこの発表、なかなか休ませてくれませんね(汗
例によって毎週水曜深夜・テレビ東京系での放送。今までは 1 クール放送したら 2 クール休んで再開、というサイクルを続けてきましたが、今回は 3 クールの充電期間を置いて、Season3 と同じく 7 月のスタート。前回と同じ季節ですが、そこは飽きさせない工夫をしてくれることでしょう。

Season3 のサントラで「三部作の集大成」というワードが出ていたので、久住さんサイドは Season3 で一段落、というつもりでいたのではないかと思いますが、テレ東的には固定客がつき、じわじわ人気が広がってきたシリーズをそうそう手放したくはない、ということでしょう(笑

孤独のグルメ

製作発表にあたり、松重豊さんのコメントも出ていますが、

人間ドックで何も引っかからなかったのでまたやることにしました。

という、井之頭五郎ではなく松重さん本人らしいジョークがまたいい(笑。

なお、週刊 SPA! でも漫画版『孤独のグルメ』が 6 月に 2 週にわたって掲載予定とのこと。
これもまた楽しみですが、単行本 2 巻発売にはあと 10 話分くらい溜まらないと足りないのがもどかしいところ(笑

孤独のグルメ

テレ東的には息の長いシリーズとして続けていきたいんだろうと思いますが、聖地巡礼のペースを考えると、年に 1 シーズンくらいのペースがちょうどいいな(笑

お店はどのあたりになるんでしょうか。五郎がまだ降り立っていない駅でディープなエリア、というのはまだまだ存在しますし、私の生活圏でも「ここ、こどグルっぽいな」というお店の心当たりもいくつかあります。私の知っている店に来てくれたりすると、とても嬉しいんですが。

孤独のグルメ

そして Season2 以降徐々に予算も潤沢になってきているのか(笑)恒例になってきた遠征回ももちろんあるようです。「今回は都内だけでなく、いつもに増して遠方出張あり!?」ということですが、少なくとも河津・十日町よりも遠方、の可能性大。原作にゆかりのある場所としては、大阪か鳥取がありますね...。あと、うまいものの宝庫としては北海道や札幌は鉄板だけど、あえてそういうところを外すのが『孤独のグルメ』。

私も、もうここまで付き合ったからには Season4 の聖地巡礼も(海外でない限り)コンプする所存です。ただ、放送直後はお店が混みすぎでお店も大変そうだし、お目当ての料理にありつけない可能性もあるので、少し落ち着いた頃に巡ることにしようと思っています。

■関連リンク
ドラマ『孤独のグルメ Season1』聖地巡礼
ドラマ『孤独のグルメ Season2』聖地巡礼
ドラマ『孤独のグルメ Season3』聖地巡礼

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2014/05/20 (Tue.)

清須会議 [Blu-ray]

清須会議 Blu-ray スタンダード・エディション

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昨秋の映画ですが、半年経って BD が発売されたので、さっそく購入。

映画の感想自体は劇場公開時に書いたものから変わりませんが、小説版を読んだ後に映像を観るとまた違った楽しみがありますね。小説が、各登場人物の心境をモノローグで語らせる体裁だったので、それぞれのシーンで誰が何を考えていたかがより感じられ、「ああこの台詞聞いたときにこの人はこう思ってたんだろうな」という視点で観ると、いっそう深まります。

それにしても、再度観て思うのは、二枚目俳優に三枚目役を、三枚目俳優(と言ったらファンの人には怒られるかもしれませんが)に二枚目役をやる脚本を書かせたら、三谷幸喜の右に出る人はいませんね。以前、何かで読んだ話では、「自分自身の顔が二枚目ではないので、悔しいから二枚目の俳優にはちょっと崩れた役をさせてしまう」ということのようですが(笑。
そのおかげで、私にとっては佐藤浩市はもはやお父さんに負けない喜劇役者にしか見えないし(誉め言葉)、役所広司だって(ダイワハウスの CM で、ある程度喜劇のイメージがついていたとはいえ)こんなに崩された役所広司は観たことがない。ああ悔しい(笑

小説を読んだ後で、映画に対して唯一物足りなく感じた点を挙げるとすれば、中盤の旗取り合戦のシーンは小説の猪狩りにしてほしかった、ということでしょうか。猪のモノローグ、聞きたかった(笑

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2014/05/07 (Wed.)

テルマエ・ロマエ II @TOHO シネマズ日本橋

前作が思いのほか面白かったので、続編の映画も観てきました。

テルマエ・ロマエ II

テルマエ・ロマエ II

本当は、ちょっとどうしようかな...と思っていたんですが、このイメージビジュアルにやられてしまいました(笑。初代『スター・ウォーズ』のポスター(+『十戒』)のパロディとか、その時点で反則です(;´Д`)ヾ。

劇場は『アメイジング・スパイダーマン 2』と同じく、TOHO シネマズ日本橋。こちらも TCX スクリーンでの上映でした(ただしドルビーアトモスではない)。
TCX の巨大スクリーンは、ブルガリアでロケを実施したという美しい風景や細部までこだわった造作を堪能するのに十分な大きさでしたが、ソースの解像度が足りていないのか?引きで静止気味なシーンでは、ちょっと粗さを感じる部分もありました。TCX は追加料金がかかってしまうので(とはいっても 100 円だけど)、これなら通常スクリーンでも良かったような気も。

映画は冒頭からいきなり「おやくそく」のテルマエ技師ルシウスが古代ローマと現代日本を行き来して、新しいテルマエ開発のヒントを得るというパターンの繰り返し。前作からの流れを忠実に踏襲することで、2 年ぶりのこの映画の世界にもすんなり入っていけるようになっています。
しかし、中盤からはストーリー性のある流れに突入。私は原作コミックを途中までしか読んでいないのですが、この映画の展開って映画オリジナルですよね?スケールの大きな話に転換していくことでラストの大団円に繋げる、というのは前作の流れを踏襲していますが、原作との乖離が大きくなりすぎてちょっと白けてしまった部分もありました。

まあ、そういうのを差し置いても、この映画は阿部寛を中心とした役者の芝居で笑わせてくれます。この映画の主役に阿部寛を抜擢したセンスは素晴らしいと思う(笑。結局、芝居の力で最後までしっかり笑わせてもらいました。

たぶん三作目もあるんでしょうね。今作も確かに面白かったけど、そろそろ原作とは別の話になってきてしまっているので、どこまで面白さを維持できるか心配なところではあります。

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2014/01/17 (Fri.)

トリック劇場版 ラストステージ @イオンシネマみなとみらい

トリック劇場版 ラストステージ

劇場版 2』を観たときに、そろそろこのシリーズも限界かなあ...とは感じていたのですが、「これで完結」と言われるとここまで来たらもう最後まで付き合ってやろうじゃないの、と思って劇場に向かいました。

舞台はシリーズ初の海外、東南アジア。ロケはマレーシアで行われたようですね。ある企業がレアアース採掘のために東南アジアに進出しようとしたら現地民の抵抗に遭い、その現地民をまとめているのが呪術師で...という話。話の構造としては同シリーズで今までにもあったような話ですが、海外ロケと言うだけで少し雰囲気が違って見えますね。

ストーリー的には比較的分かりやすい伏線が張られているので、ミステリーとしてはそれほど難解ではないと思います。それよりも、あまりにもギャグ要素を詰め込みすぎで、途中でちょっと白けてしまった部分はありました。テレビシリーズの『トリック 3』あたりから、笑いに走りすぎている傾向はあったんですが、その傾向がさらに強まっているというか。懐古主義ではありませんが、初期の頃は「何が出てくるか分からない恐怖感」の合間に細かいネタが散りばめられていることで一息つける、そのバランスが良かったのになあ...とは思いますね。これでは、せっかくのクライマックスもタネ明かしも緊張感がなさすぎて台無し。
まあ、北村一輝をああいう役どころで起用するのか...!という新しい発見があったのは、良かったですが(笑

というわけで、鑑賞前に抱いていた予感が見事に的中してしまったなあ...と軽く残念に思っていたのですが、ラストでやられました。エンドロールに流れる『月光』、そして最後にここに戻ってくるのか、という驚き。最初から観てきた身としては、このラストが観られただけでも、映画館に足を運んだ甲斐があったというもの。『トリック』が始まった頃は、自分の人生的にもいろいろあった時期だったので、『月光』を聴きながら複雑な思いが去来しました。13 年半、という数字を改めて見せられると、時間が経ったんだなあ、と実感しますね。
時間が経ったと言えば、このシリーズが始まってから今までの主役二人の変遷も対照的。本シリーズで徹底した三枚目を演じ、その後の芝居の幅を大きく広げた阿部寛に対して、仲間由紀恵は「山田奈緒子」に囚われてしまったのかもしれないなあ、と感じます。ラストでああいう映像を見せられてしまうと、特に。

ともかく、良くも悪くも『トリック』らしい、大団円と言っていい結びだったんじゃないでしょうか。長い間、お疲れさまでした。

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2014/01/16 (Thu.)

真夏の方程式 [PlayStation Store]

真夏の方程式

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年末に発売・レンタル開始したばかりの作品で、もう一度観たいと思って TSUTAYA に行ったらやっぱり軒並み貸出中(´д`)。仕方がないのでネット配信で観るか、ということで、PlayStation Store のビデオストアで有料コンテンツを初めてレンタルしてみました。

劇場で一度観た作品ですが、その後原作を読んだこともあり、原作を知った視点でもう一度映像を見てみる価値はあるかな、と思い。原作との対比として見ると、一部の設定(登場人物)やエピソードが大胆にカットされていて、でもその分人間ドラマのほうに集中できる脚本になっているのだなあ、というのがよく分かります。ミステリーで重要な犯人捜しや謎解きの要素が薄れているのはミステリー好きとしてはちょっと物足りませんが...、ミステリーとしてではなく家族愛のひとつのありかたを描いた作品として、ある完成形を見せているなあと。原作よりもこの映画の方が好き、というファンも少なからずいそう。
でも、個人的にはこの作品の最大の見せ場はクライマックスではなく湯川と少年の心の触れ合いを描いた、中盤の「実験」のシーンだと思いますね。映像的にもじっくり作り込んであって、鑑賞後にあのシーンと玻璃ヶ浦の情景が最も心に残る、というのが製作サイドの狙いではないでしょうか。

今回は PS3 を経由して PlayStation Store での HD 配信をレンタル視聴しましたが、これが HD 版でもせいぜい 720p 配信でしかなく、解像感的にはもう一声、という感じ。DVD よりは明らかに解像感がありますが、BD に比べると今ひとつシャッキリしない。
今回はテレビでの扱いやすさ(PS3 なら常にテレビに繋がっている)から PS Store を利用しましたが、iTunes Store のほうは 1080p 配信にも対応しているので、玻璃ヶ浦の美しさを堪能したければ iTunes Store のほうが正解だったかも。今度買うほどではない映画を観るときには、PC をテレビに接続して iTunes Store を利用してみようかと。

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2014/01/10 (Fri.)

笑の大学 [DVD]

小説『清須会議』を読んだ流れで、三谷幸喜の世界観に浸りたくなってしまい、正月休み中に TSUTAYA で借りて鑑賞。

笑の大学 スタンダード・エディション [DVD]

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三谷幸喜監督作品ではなく、三谷幸喜原作・脚本の舞台を映画化した作品です。

第二次世界大戦前夜の昭和 15 年を舞台に、ある喜劇の台本の検閲を巡って繰り広げられる検閲官と脚本家のやりとり。「戦時に笑いなど不謹慎」と台本から笑いの要素を排し、戦意高揚を促す決まり文句を入れようとする検閲官・向坂(役所広司)と、直しを入れられても入れられても、要求には応えつつももっと笑える台本に書き換えてくる脚本家・椿(稲垣吾郎)。このやりとりを繰り返すうち、いつの間にか二人とも台本を直すことそのものに夢中になってしまい...というストーリー。あちこちに三谷幸喜らしい笑いが鏤められているのはもちろんのこと、生まれてこの方笑ったことがない、生真面目を絵に描いたような検閲官を演じる役所広司の、真面目であればあるほど面白い、という役どころもいかにも三谷幸喜。
でも、三谷映画と違うのは脚本がいかにも舞台的で、芝居もあえて舞台っぽさを残しているところ。手触りとしては、同じく三谷舞台の映画化である『12 人の優しい日本人』に近いものがあります。こうやって比べてみると、三谷幸喜は舞台と映画では手法を分けているんだなあ、というのが判ります。

この作品の見どころは、何と言っても役所広司の芝居に尽きるでしょう。厳格な、それも戦時中の警察官の強さと、途中からコミカルに変わっていく芝居のメリハリが面白い。それに対して稲垣吾郎の芝居はイマイチでしたが(笑、ほぼ全編二人芝居に近い状況の映画でここまで引き込まれたのは、やはり芝居の力が大きいと思います。
ラストはこれも小劇場っぽいもの悲しさが漂う結末でしたが(エンドロールの映像を見るに、最終的にはハッピーエンドだった、という解釈もできそう)、喜劇、という以上に芝居として面白い作品だと思います。三谷映画とはちょっと毛色の違う作品ですが、ファンならば見ておいて損はないでしょう。

この脚本、もともとは「二人芝居」の体裁の作品だったんですね。映画化にあたって登場人物が増やされたようですが、二人芝居の密室劇、という舞台ならでは、かつ三谷脚本が最も活きるシチュエーションの作品と言えるでしょう。舞台版では向坂を西村雅彦が、椿を近藤芳正が演じていたということで、これも観てみたかった。あまり流通していませんが、舞台の DVD も発売されているようなので、これはちょっと買ってでも観てみたいかも...。

笑の大学 [DVD]

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2013/12/05 (Thu.)

孤独のグルメ Season3 Blu-ray BOX

「俺ってつくづく酒の飲めない日本人だな...」

孤独のグルメ Season3 Blu-ray BOX

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ドラマ『孤独のグルメ Season3』も待望の Blu-ray BOX が発売されました。ここまで Season1Season2 と買ってきたので、もうドラマが続く限り買う所存(ぉ
まあ本放送のときに全て録画してあって、BD になったからといって画質が上がるわけでもありませんが、ドラマ続編製作に向けたお布施ですよこれは。

孤独のグルメ Season3 Blu-ray BOX

Season1 から変わらぬデジパック仕様で、そろそろ 3 シーズン分並べるとスター・ウォーズやロード・オブ・ザ・リングなど、私の大作映画 BD-BOX コレクションにも引けを取らない感じになってきました(笑。

ただ、ジャケットデザインの方向性は毎回がらっと変わっていて、今回は見るからに合成。ジャケット再現ロケができないというのは、それはそれで寂しいものがあります(ぉ

孤独のグルメ Season3 Blu-ray BOX

封入特典はコースター。今までの特典と比べるとちょっとインパクトが薄いかな...。

BD のピクチャーレーベルは相変わらず見事で、もうディスクをプレイヤーに入れる前からお腹が鳴ってきます。

孤独のグルメ Season3 Blu-ray BOX

シリーズを経るごとに豪華になってきているのが特典映像。今回は、第 8 話の鶯谷回のときに実施されたニコ生での実況の様子がビジュアルコメンタリーとして収録されています。この回、ニコ生も観てていたんですが、ドラマ本編のほうに集中していたのでニコ生はあまり覚えてないんですよね(笑。今改めて観るか...。

とりあえず、特典ディスクだけざざっと観ましたが、メイキング映像はだんだん内容が厚くなってきましたね。むしろこれのためにわざわざ BD-BOX を買っていると言っても過言ではないので、こういうのが嬉しいです。撮影現場の雰囲気がとても楽しそうだったり、井之頭五郎と本当は酒好きな松重豊さんとのギャップだったり。意外と現場でのアドリブで決まっていったり追加されていく部分もあるようで、西尾久の炎の酒鍋回では当初、〆に麦とろだけ食べる脚本だったところが、松重さんの「まだ食えるよ」という提案でとんかつまで食べることにしたという(笑。松重さん自身が、収録で食べることを楽しみにしているんだなあ、ということがよく伝わってくるエピソードだと思います。

孤独のグルメ Season3 Blu-ray BOX

恒例のふろく冊子に入っている吉見 P のスケジュール表は、収録の履歴をベースに BD-BOX の特典用に作られたもののようですが、このロケハンから撮影に至るまでの経緯よりもむしろ実際に取り上げなかったお店がどんなだったかが、妙に気になります。だってカレーラーメンの店を 2 軒もロケハンしているんですよ(笑

私のほうの聖地巡礼は、甘味パートが遠征系の 2 軒を除く東京近郊はもはやコンプ済み、本編の店もそろそろ折り返し地点、というところまで来ました。新潟と伊豆以外は近辺まではひととおり行ったことになるので、それをふまえて BD を観るとまた違った感慨がありますね。これから冬休みにかけてこの BD-BOX で復習しながら、残りの聖地を巡礼する算段を組みたいと思います。

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2013/11/24 (Sun.)

清須会議 @TOHO シネマズ 日劇

清須会議

清須会議

公開を心待ちにしていたこの映画。ようやく時間が取れたので、観に行ってきました。

三谷映画初の時代劇(大河ドラマで『新選組!』の脚本をやったことはありましたが)、それも史実を元にした作品ということで、どんな内容になるか楽しみにしていました。あまり事前情報を仕入れず、かつ日本史も学校の教科書に書いてあるレベルでしか知らないので、史実の「清須会議」についても名前くらいしか知りませんでした。でも、会議ものならば三谷幸喜が得意な密室劇の要素を含むんだろうし、法廷劇に近い部分もあるので、『12 人の優しい日本人』のファンとしては、期待も高まろうというもの。

こういう史実を元にした作品の場合、誰もが結末がどうなるかを知っているわけで、必然的にそのプロセスや関係者の心の動きに注目が集まるわけです。

キャストは、柴田勝家:役所広司、羽柴秀吉:大泉洋、丹羽長秀:小日向文世、池田恒與:佐藤浩市、織田信長:篠井英介、明智光秀:浅野和之など。この時代の話はこれまでもたくさんの映画や時代劇が作られてきたので、そういうものを通じてこれまで築かれてきたイメージがあるわけです。特に信長、光秀、秀吉、勝家あたりはそれぞれの時代を代表する名優たちが演じてきました。それに対して、大泉洋の秀吉はなんとなくイメージあるけど、役所広司は柴田勝家の猛々しいけど知性をあまり感じない、頑固で古い武将のイメージとはちょっと違う。というように、自分のイメージに合っているキャストもあればそうでもないものもあり、期待半分、不安半分という感じでした。
が...実際に観てみると、すごくいいじゃないですか。衣装や一部の特殊メイクによるところもありますが、やはり俳優陣の芝居がいい。秀吉は「一見お調子者だけど実は計算高く、人心掌握に長けた野心家」というイメージが想像通り大泉洋と重なっていたし、一方で役所広司は不器用だけど、実直で想いは強い...という柴田勝家をややコミカルに演じていました。脚本と演出と芝居がいい、というまさに演劇のお手本のような映画だったと思います。個人的には、鈴木京香が演じたお市の方の迫力と、中谷美紀が演じた寧の快活な芝居に圧倒されましたね。まあ、あのお市はどうみても 36 歳ではなかったと思いますが(笑。

時代劇のわりにほとんど殺陣らしい殺陣もありませんが、会話のやりとりと駆け引きで進んでいく、三谷幸喜らしい映画だと思います。大きな笑いがあまりないのでいつもの「三谷喜劇」を期待して行くと肩透かしを食うかもしれませんが、ちゃんと笑いどころは押さえてあるし、いつもはちょっと悪ノリが過ぎる(だから上映時間もやたら長くなる)と感じる部分もあるので、このくらいが実は良い塩梅なのではないでしょうか(笑。奸計が渦巻く清須会議を舞台にしながら、登場人物の誰もを嫌いになれないのは、それぞれのキャラクターがとても生々しい人間らしさを持っていて、どこか共感できる部分を感じるからだと思います。

いい映画でした。BD が出たら迷わず買おう。

三谷 幸喜 / 清須会議

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2013/10/08 (Tue.)

鍵泥棒のメソッド [Blu-ray]

鍵泥棒のメソッド [Blu-ray]

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劇場で一度観た映画ですが、なんかあまり難しいことを考えずに笑える映画が観たいな、と思って、TSUTAYA で借りてきました。堺雅人といえば『半沢直樹』の大ヒットで今や飛ぶ鳥を落とす勢いですが、私は『半沢直樹』は観ていません(^^;;。

この映画を最初に観たいと思ったのは、キャストもさることながら、劇場で香川照之が銭湯で思いっきりすっ転ぶシーンの予告編を見たことがきっかけでした(笑)。主演の三人が、いつもはあまり演じない役どころを演じる、というのも見どころの一つ。三枚目の堺雅人とか、すり切れた感じのネルシャツにジーンズという香川照之とか、そのミスマッチからしてツボ。

ストーリーもじゅうぶんに伏線が張られていて、クライマックスに向けてパズルのピースがひとつひとつ嵌まっていくような構成が、なかなか痛快。この話のオチに途中で気がつく人はそうそういないんじゃないでしょうか。私はすぐに犯人やトリックが判ってしまう陳腐なミステリーは好きではありませんが、本作は完全にやられた感じ。
脚本、演出、演技で笑わせ、観客の裏をかくというコメディの王道のような映画で、私はこういう作りの映画が大好きです。内田けんじ監督の映画って今作が初めてだけど、他の作品も観てみようかなあ。

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2013/09/24 (Tue.)

許されざる者 @新宿ピカデリー

許されざる者

許されざる者

この映画、気になっていたんですよね。何とか時間を作って劇場に足を運んできました。『終戦のエンペラー』もそうでしたが観客の年齢層が高く、私と同世代のお客さんを見つけるのが難しかったほど。映画の時代設定もさることながら、渡辺謙って今やそういう位置づけの俳優なのか...と思いました。

タイトルからも分かるとおり、これはクリント・イーストウッドの代表作でもある同名の映画のリメイク。それも、舞台を明治初期の北海道に移す、という大胆なやり方で日本映画として仕立てています。こういう手法って、ともすると安っぽいものになりかねないものですが、1880 年代の西部と明治初期の北海道、というのが意外なほどにオーバーラップする部分が多く、思っていた以上に違和感がありませんでした。

ストーリーは、ディテールは少しずつアレンジされてはいるものの、ほぼオリジナルに忠実。ああ、これ原作をかなり大切にしながら日本版に焼き直したんだろうなあ、というオリジナルへのリスペクトを感じました。

配役は、イーストウッドが演じた主役を渡辺謙、相棒のネッド(モーガン・フリーマン)にあたる役を柄本明、二人について来る賞金稼ぎの若者役が柳楽優弥(これはあまりにもイメージと違いすぎて、エンドロールで名前を見るまで気がつかなかった)、ジーン・ハックマンが演じた保安官ダゲットにあたる大石一蔵役を佐藤浩市、大石にコテンパンにやられる賞金稼ぎイングリッシュ・ボブ(原作ではリチャード・ハリスが演じた)を國村隼、という、日本を代表する映画俳優陣。映画が始まった時点では、イーストウッドと渡辺謙ではちょっとイメージが違いすぎるし、モーガン・フリーマンに対して柄本明ではちょっと世俗的すぎでは、と思っていましたが、物語が進むにつれ、ガンマンではなく元幕府の伝説の人斬りならば渡辺謙の芯の太さが必要だっただろうし、登場人物の中でもっとも人間くさいキャラである馬場金吾(ネッド)には、日本ではどこか達観した空気をまとったモーガン・フリーマンよりも柄本明のほうが相応しい。そして、渡辺謙と柄本明の関係性が徐々にイーストウッドとモーガンに見えてくるのだから、不思議なものです。
ただ、配役に関して言えば、ジーン・ハックマンが演じた保安官ダゲットの厳格で冷徹なキャラクターに対して、佐藤浩市のイメージがそこまで冷たくなりきれないところだけが、ちょっと違ったかなあ。芝居は良かったですが...。

期待半分、不安半分で観に行った割には、想像以上によくできた作品でした。映像がときに目を背けたくなるほど凄惨で、鑑賞後の後味も必ずしもいいものではない、というオリジナルの手触りをうまく踏襲していると思います。この作品がオリジナルに勝っている部分を挙げるとすれば、「西部・ガンマン・賞金稼ぎ」という日本人には馴染みが薄く、作品のどこに自分の気持ちを置いていいか分からなかったオリジナルに対して、舞台を過去の日本に置き、日本人が演じたことで登場人物への感情移入がしやすくなり、作品に入り込んでいけるようになったことが、日本人にとっては良かったんじゃないでしょうか。
すごく重たく、救われない内容の映画なので、繰り返し観たいとはあまり思いませんが(笑、劇場に足を運んだ価値はあったかな。

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2013/07/08 (Mon.)

真夏の方程式 @TOHO シネマズ 六本木ヒルズ

真夏の方程式

真夏の方程式

ドラマのシーズン 2 の放送のタイミングで今さらシーズン 1 の再放送や『容疑者 X の献身』まで観たからには、と(かつ、『容疑者 X~』が想像していたより良かったので)わざわざ劇場まで足を運んでみました。

原作のほうは『聖女の救済』までしか読んでいないので、この『真夏の方程式』のストーリーはこの映画が初。予告編を見て何となく今まで劇中ではタブー(湯川が「じんましんが出るほど子どもが嫌い」という設定)だった少年との心の交流とかが描かれるんだろうなあ、という程度の予備知識でした。

率直に言うと、映画、なかなか良かったです。比較的淡々とトリックを暴いていく作風の『ガリレオ』シリーズにあっては異色な、容疑者側の事情や心情にスポットが当たっているという点では『容疑者 X』と似たような方向性ではありますが、『容疑者 X』以上に各登場人物の持つ想いに心打たれたのは、私が人の親だからかもしれません。
ただ、ツッコミどころを挙げるとすれば、(これはドラマのシーズン 2 全般にも言えることですが)物理学者の湯川学が事件に関わっていく必然性が薄い点でしょう。このストーリーであれば、同じく東野圭吾の加賀恭一郎シリーズであっても成立する(むしろ、そっちのほうがしっくりくる)んじゃないの?という。犯行の動機には興味がなく、事件の中で発生した現象を解明したいだけ、という湯川のキャラクターも、以前に比べればずいぶん変わってきているのは、純粋に物理で驚くようなトリックを仕立てられるネタが枯渇してきた、ということと関連があるのでしょうか。物語としての『ガリレオ』も、登場人物としての「ガリレオ」も、当初とはだいぶ違うものになってしまいましたね。

ともあれ、『ガリレオシリーズ』としてどうか?という点を除けば、純粋に感動もののミステリー作品としては、とてもよくできた映画だと感じました。そして、映像がとても美しい。舞台となった「玻璃ヶ浦」は実在しない場所とのことですが、ロケは西伊豆で行われたようで、写真撮りに行ってみたいなあ...と思いました。これは確かに、映像化して見せる価値がある作品ですね。
東野圭吾の小説は、書籍の電子化に反対していることを知ってから心情的にどうにも手が出なくなってしまったんですが、原作の文庫買ってみるかなあ。電子版がリリースされたら、旧作も含めてまとめて買っちゃうところなんですが...。

東野 圭吾 / 真夏の方程式

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2013/05/28 (Tue.)

容疑者 X の献身 [DVD]

容疑者 X の献身

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なんかすごい今さら感があるんですが、テレビドラマ版『ガリレオ』をじわじわと観ていたりします。

私はもともと原作を読んでいて(それも、以前のテレビシリーズでひとしきり話題になった後に、ではあるけど)、テレビドラマがあまり好きではないこともあってドラマ版は敬遠していたのですが、それほどドラマファンでない人からも意外と評判が良いということで、ちょっと前にやっていた再放送から順に、少しずつ観てみました。
そしたら意外にもいいじゃないですか。原作を読みながら脳内に浮かんできていたイメージが、そのまま映像化されたような感じで、これほど原作に忠実に映像が作られるドラマもなかなかないんじゃないかと。あえて難点を挙げるとすれば、主役と(ファーストシーズン版)ヒロインの演技が残念な感じなのと(ぉ)、「ガリレオ先生」のキャラクターがデフォルメされすぎな点くらいでしょうか。大学教授も含め才能に秀でた理系研究職は何人も見てきましたが、所構わずいきなり数式を書き出す人には会ったことがありません(笑。というか、計算式を書かないと解けないトリックなんてほとんど出てこないし、本当に天才だったら閃きと暗算で解決できるはずだ(笑。まあ、あのシーンは水戸黄門の印籠や金さんの桜吹雪みたいなものなのでしょうが。

さておき、劇場版『容疑者 X の献身』。さすがに買うほどではないな、と思って TSUTAYA で借りてきましたが(笑、BD がなかったので DVD での視聴となりました。なので画質に関しては特に語るところはありません。

この作品、原作でもこれはシリーズ初の長編として書かれたものですが、確かに映画でじっくり描くのに相応しい内容だと思います。とはいえ、他の回に比べると派手な物理的トリックはないし、謎解きも地味。『ガリレオ』シリーズにあって最も『ガリレオ』らしくない話でもあります。でも、テレビ版以上に原作に忠実に映像化されていて(石神役の堤真一は原作の設定からすると二枚目すぎるだろ、とは思うものの)とても良い。あの「数式書き殴りシーン」がないというだけでも好ましいです(笑
原作との違いとしては...というか、これは原作を一度読んだから言えることかもしれませんが...原作ではどうにも気づきようがなかった真のトリックに対する伏線を、この映画では映像でそれなりに丁寧になぞっているな、ということに気づきました。まあ、この作品のトリックは、先日観た『探偵は BAR にいる 2』と同じく「そんな伏線もマトモにないようなところからタネ明かしするのは無しでしょう」というレベルのものなので、ミステリーとしてはどうなの、とは思います。まあ、今作に限って言えば、この良さはトリックの難解さよりも登場人物たちの苦悩と、真相が明らかになろうとなるまいと誰も幸せになれないやるせない後味だと思うので、これでいいのでしょうが。

ドラマのセカンドシーズンも視聴率は好調だそうですが、確かにこの内容なら主役の人気だけによるものではないんでしょうね。来月には映画化第二弾『真夏の方程式』も封切られるようだし、これは劇場に足を運んでも良いかも、と思っています。

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2013/05/25 (Sat.)

孤独のグルメ Season3

[孤独のグルメ]実写ドラマ早くも"Season3"へ 主演・松重豊「過剰に期待しないで」 | エンタメ | マイナビニュース

キ タ コ レ ! ! !

先週、赤羽一番街商店街のツイートでリークされて確定情報と言われていた『孤独のグルメ Season3』の放送が正式発表。7 月 10 日(水)23:58 からテレビ東京で放送されるとのことです。

もはや聖地巡礼をこの blog のメインコンテンツの一つとしてしまった立場としては(ぉ、これは嬉しい。まあ、Season2 の聖地巡礼を一ヶ所残した状態で放送開始されるのは悔しいですし、聖地巡礼以外にも自分なりの「こどグル」な名店をゆっくりと探すつもりでいたので、その猶予なくまた忙しくなるなあ、とは思います(笑

三ちゃん食堂

それにしても、2012 年 1 月に放送開始されてからほんの 1 年半で Season3 まで製作されるとは思いませんでした。特定の層に深く刺さっているということでしょうね(笑。このペースでいくと、来年の 4 月には Season4 が始まる計算に...。
ある意味「飲食店の数だけ放送できる」のでほぼ無限に作れてしまうドラマだとは思いますが、似たような内容だとマンネリ化するし、スタッフの皆さんは実はかなり苦労しながらロケハンしているんでしょうね。

平和苑

でも、これまでの流れからすると「焼肉回」「激辛回」「食べ過ぎ回」「一人●●回」あたりは今後も定番化していくんじゃないかと思っています。果たして、どんな店で我々の深夜の胃袋を刺激してくれるのでしょうか...。

割烹ちゃんこ 大内

ロケは既に横浜市日ノ出町、北区赤羽で実施済みのもよう。どの店が出るかは今のところ分かっていませんが、赤羽といえば原作コミックの第 4 話「東京都北区赤羽の鰻丼」の舞台になった街なので、期待が高まります。まあ、原作に登場したお店は使わない、というのがドラマ版の方針らしいし、「昼から飲める居酒屋回」は Season2 で既に三ちゃん食堂でオマージュをやってしまっているので、まるます家が登場することはおそらくないと思いますが。

いやー楽しみだなあ。とはいえ、私はこれから当分忙しくなりそうなので、聖地巡礼はゆっくりとしたペースでしか回れなさそうなのが残念。サンマの季節に飯岡にも行かなくてはならないし、まあマイペースでがんばります。

孤独のグルメ Season2 Blu-ray BOX

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2013/05/19 (Sun.)

探偵は BAR にいる 2 ススキノ大交差点 @チネチッタ

探偵は BAR にいる 2 ススキノ大交差点

探偵は BAR にいる 2

前作がけっこう面白かったので、続編となる今作も見に行ってきました。

2 作観て思ったのは、この作品には基本的な「型」が存在して、そういう予想を裏切らないやり方で長期シリーズ化を狙っているんだろうな、ということです。必ずゲストヒロインを登場させるあたり『男はつらいよ』『釣りバカ日誌』の現代版、的な路線でしょうか。
シリアスとコミカルが入り交じる展開と、ヘタに銃をぶっ放すよりも生々しく痛々しいアクションシーンは健在で、楽しめました。が、シリアスとコミカルの割合だったり、聖地巡礼を意識しているような?ロケーションだったり、前作に比べて一般受けを狙った方向にバランスを振ったのは賛否両論かもしれません。そもそも、今回探偵はほとんど BAR にいないし(笑

でも、個人的に気になったのは、政治的にタッチーな要素を盛り込んできた割には広げた風呂敷を畳めていなかったり、あまりちゃんと伏線が張られていないところから犯人が出てきたり、そういうところで「脚本が雑」だなあ、というところです。東野圭吾のような緻密な伏線が最後に繋がってくる話というより「流れと勢い」で話を進めてしまうのがたぶんこの作品の作風なのでしょうが、ちょっと強引な展開が鼻につきました。政治ネタは時期的に原作にはない(似たような場面はあるかもしれませんが)はずなので、このあたりの雑さは映画版の脚本が原因なんでしょうが。
というわけで、ミステリーとしてはイマイチでしたが、そもそも原作からしてこれはミステリーではなくハードボイルド小説と位置づけられているので、これはこれでいいということなのかもしれません。まあ、娯楽としては純粋に面白かったので、良し。ただ、これなら原作のほうが面白そうな予感がするので、原作読んでみるかなあ。電子出版もされているし。

そういえば、本シリーズには松重豊さんが最近にしては珍しくヤクザ役で出演しています。前作では『孤独のグルメ』のドラマ化前だったので気になりませんでしたが、今はどうしてもそういう目で見ちゃうなあ(笑。

東 直己 / 探偵はひとりぼっち

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2013/03/24 (Sun.)

孤独のグルメ Season2 Blu-ray BOX

時間や社会にとらわれず、幸福に空腹を満たすとき、つかの間、彼は自分勝手になり、「自由」になる。
誰にも邪魔されず、気を遣わずものを食べるという、孤高の行為。
この行為こそ、現代人に平等に与えられた、最高の「癒し」と言えるのである――

孤独のグルメ Season2 Blu-ray BOX

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というわけで、Season1 に続いて、買いました。もともと低予算で製作されているドラマでおそらく機材もそこそこ、画質なんかもあくまでそれなりのドラマなので BD 化されたからといって期待できるものではありません。実際に比べてみても、解像感やブロックノイズの出方など、地上波とほぼ同じ。なので、全話録画して BD-R にダビングしてある以上はそれほど買う意味もないんですが、特典映像が楽しみだったのと、むしろ「Season3 もぜひ作ってください!」という支援のつもりで購入(笑

孤独のグルメ Season2 Blu-ray BOX

パッケージは Season1 の Blu-ray BOX のデザインを踏襲。
ロゴが Season1 とは違っていますが、背表紙に使われているロゴは Season1 と同じなので、ラックに並べるとちゃんとシリーズ感が出るようになっています。

孤独のグルメ Season2 Blu-ray BOX

ディスクが劇中の料理写真を使ったピクチャーレーベル仕様なのも Season1 同様。
Season1 では井之頭五郎本人の名刺がおまけとして入っていましたが、Season2 では「ユタカビール」(ユタカは松重豊さんから取っていると思われる)のポスターをイメージしたステッカー。これ、何かと思ったら映像特典の中に答えがありました。劇中に登場する店舗で使われているダミー(店内のポスターやビール瓶のラベルなど、スポンサーの関係上使えない商標などを隠すための小道具)をモチーフにしたステッカーのようです。よく見ると小ネタがたくさん仕込まれていて、面白い。そういえば三鷹の「樹」で貼ってあった『溝口憲司のめし屋放浪記』ポスターも、単にスタッフがお遊びで作ったわけではなくて、同様のダミーをそのまま残してあるものだったようです。こういう小物にネタをたくさん仕込む気持ちはよく分かるので、楽しい(笑

孤独のグルメ Season2 Blu-ray BOX

映像特典は今回ももちろん「ふらっと QUSUMI」大盛り(笑

ただ、今回は特典ディスクの内容が Season1 と比べてかなり豪華になっています。スクリーントーンズのライヴ映像はたくさん収録されているし、公式 MAD「GORO'S ネ申セリフ集」も健在。そして、何より見たかったメイキング映像が今回はちゃんと入ってる!普通のドラマと違って食事処ドキュメンタリー(笑)的なドラマなので、裏側はどういう感じになっているのかは知りたいと思っていました。けっこうなハードスケジュール(撮影的にも、松重さんの食的にも)ということもよく分かりましたし、何より「松重さんが食事シーンで NG を出したのは後にも先にも京成小岩の四川料理であまりの辛さにむせたときだけ」というのに驚きました(笑

また、Season1・2 に登場したお店に「放送後の反響はどうだったか」をインタビューした「その後のグルメ」も、聖地巡礼で飯岡のサンマのなめろう以外のお店はコンプした身としては、とても嬉しい。どのお店も「放送後は紹介されたメニューばっかりになった」とか「みんなドラマどおりの順番で注文する」とか「ドラマ観て来る人はみんな行儀良く譲り合ってくれる」とか、出てくる言葉がほぼ同じなのが印象的でした。皆さん、その節はどうもお世話になりました(笑

孤独のグルメ Season2 Blu-ray BOX

今回もついてきた「井之頭五郎の手帳風 孤独のグルメ Season2 BOOK」には、今回は甘味パートのお店の情報もちゃんと入っていました。甘味パートも特徴的なお店が多く、「ひとりヘンゼルグレーテル気分」とか「美味にて候」とかの名言も飛び出した甘味パートだけに、当然網羅しておかなくてはいけないでしょう。

孤独のグルメ Season2 Blu-ray BOX

この冊子の表紙裏には、同番組の吉見 P のスケジュール表が。さすがに本物ではないと思いますが、公式サイトにある「吉見 P の孤独のロケハン Season2」と併せて見ると、製作の雰囲気が見えてくるようです。撮影も大変でしょうが、お店のリサーチや取材交渉(けっこう NG も出るもよう)なども含めると本当に大変そう。
個人的には、大井町で長年バイトしていたこともあって「大井町 NG」と書かれているのがどのお店だったのか、とても気になります。原作のほうでは大井町の「朋友」(既に閉店済み)が登場したそうですが(単行本未収録)、私が大井町界隈でこどグルっぽいと思うのは丸八とんかつか昔ながらのピザ屋・オリガノあたりかな。大井銀座商店街の路地には、こどグルっぽいお店が軒を連ねているので、Season3 があるなら改めて取り上げてほしいところです。

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2013/02/23 (Sat.)

孤独のグルメ Blu-ray BOX

「Blu-ray BOX!そういうのもあるのか」

孤独のグルメ Blu-ray BOX

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というわけで、昨年末に予告されていた Season1 の Blu-ray BOX が発売されたので、着実に確保しました。DVD-BOX は、放送より画質的が劣るものはさすがに買う気がしなかったけど、BD-BOX が出るのか、そうかそうかそうなれば話は違う。これまで、Season1&2 に登場した 24 店のうち 22 店まで制覇した私としては買わないわけにはいかないだろう、という妙な責任感(ぉ)で購入。

孤独のグルメ Blu-ray BOX

もうね、パッケージデザインなんかは予想通りすぎてスタッフの愛が感じられまくりなわけですが、

孤独のグルメ Blu-ray BOX

Le Gourmet solitaire(フランス語)!そうきましたか!!(笑

フランス語になるだけで、なんか急に高級感。まあ、フランスといっても劇中ではどう見ても浦安ロケだったけどな(ぉ

孤独のグルメ Blu-ray BOX

パッケージを開くと、ディスクは劇中に登場した料理写真を使ったピクチャーレーベル仕様。このパンチのあるニンニクだれは目にしただけでまた唾液が分泌されてきます。

そして、「輸入雑貨 井之頭 五郎」の名刺(笑

孤独のグルメ Blu-ray BOX

各話タイトル、後半の一部に「大盛り」の文字が。しかも、Season1 の中でも特にうまそうだった名店(実際、うち二店は私もリピートしたくらい)についている、というのが、分かってるなあ。ゴローちゃんの食べっぷりをさらにノーカット版で見せてくれるのか!と期待が高まるわけですが、

孤独のグルメ Blu-ray BOX

ちょwww本編じゃなく「ふらっと QUSUMI」大盛りwww

まあタイムライン上では「ふらっと QUSUMI」が始まると「本編キター」というツイートが飛び交っていたくらいだし、これはこれでアリか。観てみたところ、「ふらっと QUSUMI」がいつもの緩くダラダラした雰囲気のまま尺が長くなっていました(笑。でも、久住さんのあのうまそうに綻んだ表情と、くだらないコメントは癖になるんだよなあ。

その他の映像特典は、スクリーントーンズによるテーマ曲『STAY ALONE』のライヴ映像と、公式 MAD「GORO'S ネ申セリフ集」、あと本編には登場しない、久住さんお気に入りの店で収録された「ふらっと QUSUMI 特別編 @吉祥寺」の三本。公式 MAD は冒頭にちょっとしたメイキング的なシーンが入っていましたが、クランクアップ時の松重豊さんのコメントが開口一番「おつかれさまでした」でも「ありがとうございました」でもなく「ごちそうさまでした」だったのが、このドラマの本質を表しているなと(笑。ただ、メイキングはもっと見たかったので、特典映像のボリュームは、本放送を BD-R にダビングしてある身としては、もっと腹にドスンとくるくらいでも良かった気はします。

孤独のグルメ Blu-ray BOX

こちらは初回限定の特別ふろく「井之頭五郎の手帳風 孤独のグルメ BOOK」。ドラマに登場したお店がひととおり、写真と地図つきで紹介されていました(静岡おでんの「ロコディッシュ」のみ閉店済みのため、姉妹店の「NEO」を掲載)。

全てのお店にひととおり行ったなあ、食べたなあ、店内はこんな感じだったよなあ...と感慨にふけりながらドラマを再視聴し、特典を楽しむ、というのはなかなか悪くないですね。残念ながら画質的には地上波放送時のものと大差ないように感じましたが、もともと低予算ドラマで機材や照明にお金をかけられていないのは映像を見れば分かったことだし、そこは高望みできないでしょう。でも、ファンならば保存版として持っておきたい BOX じゃないかと思います。

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2012/12/15 (Sat.)

孤独のグルメ Season1&2 Blu-ray BOX 発売決定

おおおお、マジですか。DVD-BOX の発売は予想できたけど、BD-BOX が出るとは嬉しい予想外。まあ、主な視聴者層を考慮すると、今さら DVD-BOX はないんじゃない?とは思っていたので、やっと「あるべき姿」になったとも言えますが。

で、さらに嬉しいのは今回 Season1 も BD-BOX 化されるということなんですよ!!!1!

DVD情報 | 孤独のグルメ:テレビ東京
DVD & Blu-ray 情報 | 孤独のグルメ Season2:テレビ東京

私は Season1、Season2 ともにエアチェックを BD-R 化してあるし、BD-BOX でこれ以上高画質になることを喜ぶような内容の番組ではないわけですが(笑)、このドラマはむしろメイキングとか映像特典が楽しそうなので、BD-BOX が出るなら改めて買っても良いかな。このテのドラマの BD-BOX にしては高すぎる値段じゃないし、ここまで付き合った以上は BD-BOX をそろえるべきじゃないの、という義務感に駆られているところです(ぉ。

孤独のグルメ Blu-ray BOX

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孤独のグルメ Season2 Blu-ray BOX

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2012/11/12 (Mon.)

のぼうの城 @TOHO シネマズ スカラ座

のぼうの城

のぼうの城

ここ一年ほど邦画づいている私ですが、これもまた楽しみにしていた作品のひとつ。時間を作って観に行ってきました。
史実に基づいた同名のベストセラー小説の映画化で、犬童一心・樋口真嗣のダブル監督。でもそれ以上に野村萬斎主演というのが心に響いて、期待していました。

狂言師・野村萬斎という人は、それほど頻繁にテレビに出てくる人ではないながらも、個人的には NHK・E テレの『にほんごであそぼ』を見て感銘を受けていました。従来の狂言師の枠にとらわれず、日本の伝統芸能を多くの人に伝えるイノベーター(革新者ではなく「優れたものを普及させる者」という意味で)なのだろうな...と思っていたので、その人がこの荒唐無稽な物語の中心にどう据わるのか、に興味がありました。
そして脇を固める俳優陣がまた実に良い。佐藤浩市、山口智充、平泉成、西村雅彦、市村正親、上地雄輔、山田孝之...という曲者揃いの配役が、実に活き活きと芝居をしていたのも印象的でしたね。

この映画の見せ場のひとつはストーリー上も最も重要な意味を持つ「水攻め」。樋口監督の起用もまさにそこを狙ったもので、先日「特撮博物館」を見てきたところでもあり、「らしい」映像に仕上げられていました。まあいくらなんでもやりすぎ感のある演出ではありましたが(笑)、このあたりはリアリティよりもスペクタクル重視でいいんじゃないでしょうか。戦闘シーンも、けっこう残虐な描写もありましたが、それぞれのキャラクターの見せ場がしっかり用意されていて楽しめました。日本の時代劇というよりはむしろ『ロード・オブ・ザ・リング』や中国映画の戦闘シーンを見ているような爽快さ、と言えば良いでしょうか。

でも、この映画の見どころはそれらの殺陣や特撮表現よりも、むしろ人間ドラマのほうにあると言って良いでしょう。主人公「のぼう」の戦いは荒唐無稽な戦略でも緻密な戦術でもなく、人心掌握がすべてと言っても良いもので、そこに至る人々の触れあいと心の動きを丁寧に描写しているのが印象的でした。のぼうの飄々とした、それでいて腹の底の読めないキャラクターに見事にマッチした野村萬斎の芝居と、のぼうに翻弄され、あるいは惚れ込む各キャラクターの芝居がとても良かった。芝居が良いことが、この映画の完成度をここまで高めているのだと思います。

要所要所に仕込まれた笑いもあり、グッとくるシーンや印象的な台詞もあり。男なら意気に感じるところがあるのではないでしょうか。今年観た邦画は全般的にどれも良かったですが、この作品はその中でも白眉の出来だと思います。BD が出たら買っても良いかな。

和田 竜 / のぼうの城

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2012/10/31 (Wed.)

麒麟の翼 ~劇場版・新参者~ [Blu-ray]

麒麟の翼 ~劇場版・新参者~ [Blu-ray]

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劇場で観た映画ではありますが、先日人形町に写真散歩に行ったら、そういえば BD が出ていたのを思い出して、もう一度観てみました。
自分でこの界隈を散策してから観ると、この作品の味わいがまた一段と深まりますね。それぞれのロケーションの位置関係とか、ああこれはここからこうやって撮ったのねとか、映画とはいえこの画はよく撮れたな...と感心させられるカットとか、そういうのがとても印象に残ります。特に、背景がごちゃっとしがちな街並みなのが、抑揚をつけつつ印象的にまとまっている画作りが良い。
そして、要所要所で登場する井之頭五郎松重豊を見るにつけ、ああこどグル Season2 で人形町が舞台になったのはもしかして映画とも関係があるのか?と思ったり(ありません

このシリーズを観ていて思うのは、世の中にはトリックを暴いたり、犯人との駆け引きを描いたり、犯人の心理に焦点を当てたり、刑事の熱い心を表現したり、警察組織の歪みをあぶり出したり、そういう刑事ドラマやミステリー映画は多いですが、被害者の叶えられなかった願いを描写する作品、それも直接的にではなく捜査という周辺から徐々に確信に迫っていく作品は、かなり珍しいのではないかということです。それが、このシリーズを「泣けるミステリー」に昇華させていると思います。中井貴一演じる被害者・青柳武明の役どころが実に深くて、話の筋が分かっていても泣ける。

映画を観ていて、ああそういえばこのロケーションはカメラに収めていないな、とか、ここってこういうアングルから撮ったらもっとおもしろいのか、とか、改めて人形町・日本橋エリアを撮影したい欲求がふつふつと。また時間を作って撮りに行きたいですね。

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2012/09/30 (Sun.)

鍵泥棒のメソッド @品川プリンスシネマ

最近邦画づいている私ですが、今回は以前から気になっていたこの作品を見てきました。

鍵泥棒のメソッド

鍵泥棒のメソッド

そんなに大量の広告を投下している作品でもありませんが、堺雅人と香川照之という二人が共演していて、しかもコメディという、私の好きな要素しかないような作品なので、面白くないわけがないじゃないですか。どちらかというと『踊る THE FINAL』よりも楽しみにしていたと言っても過言ではないかもしれません。

ストーリーは、自殺願望の売れない俳優が、記憶を失った凄腕の殺し屋と入れ替わって...というお話。『コラテラル』だったり『ザ・マジックアワー』だったり、殺し屋とカタギが出会って始まる作品には個人的にハズレはないと思っています。片方が殺し屋であることによる緊張感と、心温まるストーリーや笑いとのコントラストが気持ちを盛り上げるのでしょうか。

香川照之といえば、こないだ『るろ剣』でも悪役をやっていたばかりでしたが(というか、これもまだ上映中ですよ)、今回も悪役(まあ、二重の意味でこれが悪役と言えるのかどうか...)。これまでは深みのある善人の役として引っ張りだこだった印象が強いですが、意外にも悪役は悪役でハマる。何とも引き出しの多い役者さんだと思います。むしろ善人役のときよりも活き活きとした「キレた演技」がこれまた面白くて、つい見入ってしまいます。
対する堺雅人も、舞台っぽい芝居がこの喜劇にこの上なくマッチしていて、笑いどころでしっかり笑わせてくれました。この人も、舞台俳優出身だけあって、こういうコメディのほうが本当は合っていますね。

ストーリーのほうは、終盤でのどんでん返しで大前提を覆されたあたりはすっかりやられてしまいましたが、基本的に誰も不幸にならない、コメディらしい良いオチだったのではないかと。最後まで緊張感がありつつ、笑いもふんだんにあり、とても楽しかったです。
三谷幸喜の次々と追い打ちをかけるような笑いとはちょっと方向性が違いますが、コメディ好きならば楽しめるんじゃないでしょうか。個人的には、今年観た映画の中でも上位に加えたくなる作品でした。

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2012/09/15 (Sat.)

踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望 @チネチッタ

長く引っ張った『踊る大捜査線』シリーズも、いよいよ今回が最後。ここまで 15 年付き合ったからには最後まで見届けるよ!と、劇場に足を運んできました。

踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望

『踊る大捜査線』は、ある意味サラリーマンのバイブルだと今でも思ってます。「ゲンバ至上主義」みたいなものは一つ間違えると目先の戦術論に陥り、戦略を立てる役回りを否定することにもなりかねない(つまり、小事は救えても大事に敗れる)ので、自分に都合の良い解釈をするのは危険だと思いますが、室井と青島両方のバランス感覚を身につければ、組織を良き方向に導くこともできるのでは、と思ったり。私も個別最適の積み上げが全体最適になるわけではないことを実感するようになってからは、はむしろ室井視点で観ることのほうが多くなったかなあ。そういう意味で、このシリーズは基本的にサラリーマン論なのだろうと理解しています。

前作『ヤツらを解放せよ!』は、劇場で観ている間は楽しかったんですが、後から反芻すると結局犯人像がそれまでの劇場版と大差なかったり、脚本的にイマイチだな...と感じる部分も多く、BD 買うほどじゃないなあ、という感想になっていました。それに青島俊作ももう 45 歳(!)だし、そろそろアツく走り回る役どころも厳しかろう、そして今回も劇場版パターンの犯人像だったら萎えるなあ、と過大な期待を抱かずに観に行きました。

そしたら今回は今までとはずいぶんストーリーが違うじゃないですか。まあ本庁と所轄の力関係だったり、組織のルールだったり、腐敗した上層部だったり、そういう構造は同じなんですが、犯人像とその動機がずいぶん違う。最後だからこそ今までのエピソードの多くで障壁となっていた上層部の腐敗にメスを入れられたということでしょうが、今までのシリーズを見続けてきた者にとっては溜飲の下がる思いでした。

踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望

突っ込みどころを言えば、SW リスペクト的なサブタイトルが蛇足っぽく見えたり、実行犯の配役はちょっとあり得ないと思ったり、クライマックスでのあのオチの付け方にはさすがに引くわ、という感じだったり、そもそも和久さん(いかりや長介)が出ないと締まらないよなあ、だったり、まあいろいろとあるんですが、最終的には「これで本当に終わり」という大団円が描かれていて、15 年の締めとしてはこれで良かったんじゃないかと。

そして和久さんの代わりに今回の作品を締めてくれた室井の言葉が、グッと胸に響きました。

「組織の中に生きる人間にこそ、信念が必要だ」

やっぱり、『踊る大捜査線』はサラリーマン讃歌なんだなあ。

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2012/09/04 (Tue.)

るろうに剣心 @109 シネマズ川崎

るろうに剣心

るろうに剣心

「週刊少年ジャンプ」の黄金期を支えた作品のひとつで、高校~大学にかけてコミック全巻揃えていた私としては、実写化と言われるとどうしても気になってしまうわけで。この手のコミックやアニメの実写映画化は、言い換えれば死屍累々の歴と言っても良いわけで(ぉ)、半ば怖いもの見たさ的な部分はありました。でも、予告ポスターを見ていたら、主要な脇役陣の多くを私が好きな俳優さんたちが固めているじゃないですか。で、先に観てきた人たちの感想を聞くと、「これはアリ」的なポジティブな意見が多く。ならば観に行くしかあるまい、と思って時間を作って行ってきました。

ストーリー的には、原作コミックの序盤を中心に、いろいろなエピソードを混ぜ合わせて再構成したような感じ。黒幕は武田観柳ですが、その手下が鵜堂刃衛だったり外印だったり戌亥番神だったり、ごちゃ混ぜです(しかも外印と戌亥番神は設定が違いすぎて映像見ただけじゃ判らなかったし)。誰かが「ドラゴンボールでいえばピラフの手下にベジータ、セル、ピッコロ etc. がいる感じ」と表現していましたが、まさにそんな感じ(笑

そんな感じなので、ストーリーや設定上の細かい突っ込みどころを挙げていけばキリがないんですが、それを補って余りあるほど芝居と演出が良かった。監督の大友啓史氏って誰かと思ったら、NHK の大河ドラマ『龍馬伝』の人じゃないですか(って龍馬伝観てないけど!)。

そして脇を固める俳優陣の演技が良くて、中でも白眉だったのは武田観柳役の香川照之。今まで悪役のイメージがあまりない人ですが、今までに見たこともないような「キレた演技」で存在感を示してくれました。憎たらしいけどどこか憎めない役どころで、クライマックスのガトリングガンをぶっ放すシーンなんかはまさに「怪演」という形容がぴったりじゃないでしょうか(笑
高荷恵役が蒼井優というのには最初驚きましたが、これまた珍しい役どころにも関わらず、妖艶な恵になり切っていたのは見事。ただ、脚本上「したたかな女狐」的なエピソードがほとんどなくて、最初から最後まで「ちょっと小ずるいけどいい人」のポジションになってしまったのはもったいなかったですが。
あと、斉藤一役の江口洋介。ハマり役といえばハマり役なんですが、今の江口洋介が演じるには、彼は役者として深みが出すぎているというか。斉藤一にしては親しみやすすぎるキャラクターで、もっと研ぎ澄まされた厳しさと鋭さが出ている若手の俳優さんのほうが良かったのでは...と思いましたね。

演出に関して言えば、最大の見所は殺陣。技を出すたびに「飛天御剣流・龍槌閃!」とか言われたらドン引きだなあと思っていたらさすがにそれはなくて(笑、比較的静かな、だけどものすごいスピード感のある殺陣で「飛天御剣流らしさ」が表現されていたのは良かったです。寄りめの構図やカメラワーク、カット割り、暗めの画づくりあたりで誤魔化されているような気がしなくもなかったですが(笑)全体的に見応えがありました。ただ、動きが速すぎていつ何の技を出しているのかよく判らなかったので、改めてスローで観たいかも。

主役の佐藤健に関しては、CM くらいでしか観たことがなかったので(テレビ観ない人なので...)キャストを知ったときには「どうなの」と思いましたが、この配役はアリ。ただ、実写で「おろっ」と言われた瞬間にはさすがに身悶えてしまいましたが(笑、「おろっ」「ござる」は当然繰り返し出てくるので、すぐに慣れました(ぉ

全体として、純粋に剣客ものの映画としてみるとちょっと辛い部分もあるでしょうが、「『るろ剣』の実写映画化」として観るぶんにはなかなかよくできた作品じゃないかと思います。続編が作られることを意識した作品なんだろうなと思いますが、続編が見たいかと言われると見たい。特に御庭番衆編と人誅編あたりは見たいですね。要するに、けっこう面白かったということです。

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2012/08/30 (Thu.)

孤独のグルメ Season2

「孤独のグルメ」ドラマ2期決定!放送時間拡大&繰上げ | ホビー | マイナビニュース

なんというグッドニュース!!!俺歓喜。

テレビ東京のドラマ『孤独のグルメ』の Season2 の放送が決定。テレ東的には好評だったようなので続編の企画は上がってるだろうな、と思っていましたが、どんなに早くても年明け 1 月からのクールだろうと予想していたので、1 年経たずの Season2 放送は本当に驚きましたが嬉しいです。初回放送前には松重豊さんの井之頭五郎は悪くないけどちょっとイメージ違うよなあ、と感じていたのに、今やゴロー役はこの人しかいない、というくらいに定着してしまいましたからね。
久住昌之氏原作コミックのドラマ化は TBS の『花のズボラ飯』に続き、同じクールでの放送というのも驚き。ちょっとした久住昌之ブームと言えるのかもしれません。

ただちょっと心配なのは、同じ深夜枠とはいえ放送時間が拡大されるらしいというところ。同じスタッフなので大丈夫だとは思いますが、尺が延びることで変に蛇足的なつくりにならないか、という不安はありますね。

ちなみに第 1 回は、山手線の北側が舞台になることが多いこの作品にしては珍しい、新丸子(神奈川県川崎市)。今までドラマに登場したお店の中で、最も私の家から近い(というか他の店が遠すぎる)ので、ここは間違いなく聖地巡礼しなくてはなりますまい。

でもその前に、Season1 の聖地巡礼があと 1 ヶ所だけ残っているので、Season2 が始まる前にコンプリートしに行かないと。

孤独のグルメ DVD-BOX

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2012/07/18 (Wed.)

ステキな金縛り [Blu-ray]

ステキな金縛り Blu-ray スタンダード・エディション

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発売日に Amazon から届いていたのに時間がなくて 1 ヶ月以上も放置していましたが、先日の三連休に時間を作って鑑賞。

劇場公開時に観に行っていて、かつそれから半年あまりしか経っていないので、内容に関してはそれほど感想に違いはないんですが、改めて観るとこの映画の西田敏行の芝居はやっぱりイイ。三谷作品での西田敏行は今まで基本的にギャグキャラでの登場が多く、今回も「落ち武者役」という最大の出オチに近い起用をされていますが(笑)、ギャグパートは当然ながら、シリアスなシーンでの泣かせる演技とのコントラストが素晴らしい。全編コメディ、でも最後にホロリと泣かせる、という三谷幸喜の作風にこれほど合っている役者もほかにいないんじゃないでしょうか。

ただ劇場から通算 2 回目の視聴となると、途中に挟み込まれた過去の三谷映画とのクロスオーバー的演出や、ところどころの笑いが冗長だな、と感じてしまう部分がちょっと鼻についたかな。約 2 時間半の長丁場ですが、これでもかなりカットされたシーンがあるというから驚きます。もうちょっとコンパクトにまとめた 2 時間バージョンを本編(劇場公開版)として、BD で完全版という手法でも良かったんじゃないかと。

私も歳を取ったのか、最近の三谷作品にはキャストも脚本もてんこ盛りすぎてそろそろお腹いっぱい・・・と感じることも少なくなくなってきましたが、ほぼただ独り笑い抜きで良い芝居してる中井貴一とか、日本でトボケキャラをやらせたら右に出る者はいない阿部寛の安定感とか、38 歳にしておそらく女優歴上もっとも可愛げのある役を演じる深津絵里とか、豪華なキャスト陣それぞれの芝居、という観点でもなかなか楽しめる作品だと思います。

三谷映画といえば、新作が来年予定されているようで。

信長の死後、秀吉と勝家が頭脳戦!小説「清須会議」を三谷幸喜が映画化、来秋公開 | エンタメ | マイナビニュース

三谷幸喜の時代劇というと、賛否両論だった 2004 年の NHK 大河ドラマ『新撰組!』がまだ記憶に新しいところですが、今回の映画はどんな作品になるのでしょうか。

三谷 幸喜 / 清須会議

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2012/05/09 (Wed.)

テルマエ・ロマエ @シネマメディアージュ

原作を読み、アニメを観たら軽くハマッてしまったので、映画も観てきました。

映画『テルマエ・ロマエ』

テルマエ・ロマエ

古代ローマの浴場設計技師・ルシウスが、現代日本の銭湯にタイムスリップして・・・というコメディ作品。古代ローマとテルマエ(公衆浴場)については大真面目に研究して描かれているだけに面白いという。
そして、実写版のキャストはルシウス役に阿部寛、ハドリアヌス帝に市村正親、次期皇帝候補ケイオニウスに北村一輝、皇帝の側近アントニヌスに宍戸開、という妙に豪華キャスト、かつみんな顔が濃い(笑。主要な古代ローマ人役がみんな日本人というムチャな映画ですが(笑)これなら面白くならないわけがないと思い、密かに劇場公開を楽しみにしていました。
しかしここのところ観てる邦画には何故かきまって阿部寛が出演している法則(笑。いや、こういうくだらないことを大まじめにやる作品には、今や阿部寛は外せないと思います(^^;;

映画の序盤は原作のエピソードをテンポ良くこなしていく感じでしたが、あまりにもテンポが良すぎて原作を知らないと少し置いて行かれる感がありそうというか、古代ローマ側の描写が短く、「これは阿部寛ではなくローマ人のルシウスだ」という認識が脳内で仕上がらないうちに現代日本のシーンに行ってしまうため、最初のほうは「阿部寛が銭湯の脱衣所で牛乳を飲んでいる絵」にしか見えず(笑、やや違和感がありました。でも、何度か古代ローマと現代日本との往来を繰り返すうちに、「この人は古代ローマ人のルシウス」という認識が確立され(笑、それらしく見えていく不思議。いや、やっぱりこの映画はガチのヨーロッパ人にやらせるより、顔が濃くて真剣にコメディがやれる日本人をキャストして正解だったと思う(^^;;

でも個人的にはヒロインとして置かれた上戸彩はちょっと余計だったかなあ、という気がします。原作でも途中からヒロインは登場するんですが、基本的にこの作品は「浴場設計技師ルシウスと風呂の物語」だと思うので、蛇足に見えてしまった感は否めず。また、単に原作の映像化という意味では Flash アニメを使ったノイタミナのアニメ版のほうがシンプルで再現性も高かったと思うので、この映画版は原作とはある意味別の作品だと理解して観たほうが純粋に楽しめるかと思います。
とはいえ、阿部寛以外のローマ人役日本人キャストの演技はほぼ笑い抜きの重厚なものだし、阿部寛のシリアスなんだけどどこかとぼけた芝居っぷりも健在。古代ローマの風景もこうして見るとスクリーン向きだし、サントラも『アイーダ』をはじめとするクラシック・オペラから選曲されたもので、この映画が大まじめに作られた作品だということがよく分かります。とはいえ、観客の立場としてはあまり深く考えずに楽しんだ者勝ちの映画でしょう。アタマを空っぽにして楽しめば、まるで銭湯にでも浸かった後のようにスッキリできる映画だと感じました。

ヤマザキマリ / テルマエ・ロマエ I

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2012/03/16 (Fri.)

麒麟の翼 〜劇場版・新参者〜 @品川プリンスシネマ

劇場公開から 1 ヶ月半ほど経って上映も終わりかけの雰囲気ですが、この映画を観てきました。

映画『麒麟の翼 〜劇場版・新参者〜』

先日試用した U-NEXT でテレビ版を視聴したら面白かったので、ちょうどやっていた劇場版も観てみようと思いました。私は基本的にテレビをあまり観ないので、特にドラマの話題とか放送予定なんかは全く把握しておらず、このドラマの存在も U-NEXT を試すまでほぼ知らなかったのですが、東野圭吾原作・阿部寛主演で面白くならないわけがない。テレビ版もとても面白かったです。もちろん原作と演技だけじゃなくて、演出や音楽も良い。

事件が発生し、当初は真犯人ではない人が容疑者とされ、それで事件解決とされそうになるが、所轄の刑事である主人公・加賀恭一郎が真実の断片に気づき、事件関係者たちの嘘を一つ一つ解いていって・・・というのは、テレビ版と劇場版に共通したフォーマット。また、捜査を通じて被害者の人間性に焦点を当て、家族、特に親子の関係を描くことがこのシリーズのテーマと言えます。成就しなかった被害者の想いを思うと救われないんですが、事件の解決段階で表現されるカタルシスが、何とも言えない鑑賞後の感動を生んでいます。「泣けるミステリー」のキャッチコピーは伊達ではないと感じました。

テレビ版ではけっこう細かい笑いを仕込んでいた(シリアスなのになんだか笑える、というのは、演出もさることながら『トリック』における上田次郎のイメージが強すぎるのだと思う)のに比べれば、この劇場版では笑いの要素はグッと抑えられ、全編を通して非常にシリアス。内容的には劇場の大画面で観るほどの派手さはありませんが、そういう作り方が映画らしく、観ていて「テレビ版とは違うんだな」という心持ちにさせられました。
また、テレビ版では本編には出てこなかった(スペシャル版に登場)加賀恭一郎シンパの捜査一課メンバーとして松重豊が登場するのですが、かつては『踊る大捜査線』 での爆発物処理班班長をはじめコワモテイメージだった同氏も、私にとっては何をやっててももうすっかり井之頭五郎にしか見えない(;´Д`)ヾ。阿部寛の上田次郎もそうですが、そういう独特のキャラは俳優にとって良し悪しですね・・・。

作品のタイトルとなった『麒麟の翼』は、東京都中央区日本橋のまさに「日本橋」にある麒麟像を指しています。この『新参者』シリーズ自体、この日本橋~人形町~水天宮エリアが舞台になっているのですが、私は前職でオフィスがこの界隈にあったので、映像を見ているだけで懐かしい気分に浸れました。まあ、当時の私の場合は基本的に客先常駐で自分のオフィスに戻るのは月に 1~2 度、しかも通勤の途中に街をうろつくこともまずなかったので、この作品を通じて初めて気づいたこのエリアの魅力がたくさんありました。映像の撮り方が巧いのもあるでしょうが、フォトジェニックな景色や被写体が多く、暇を見つけて一度写真散歩に来てみたい、と強く思いました。

今回観賞した品川プリンスシネマは、相変わらず画質はイマイチだし音はナローレンジだしでクオリティを求める劇場では全然ないんですが、仕事帰りに寄れるという一点でたまに利用しちゃいますね。この映画はカリッとした画質とか迫力の音質を求めるようなものではないので、多少レトロなこの映画館のほうが雰囲気は合っていたように思います。

東野圭吾の小説で連作ものはまだガリレオシリーズくらいしか読んだことがありませんが、ドラマと映画を観た限りでは私はこの加賀恭一郎シリーズのほうが私好みな気がします。ミステリー小説と言えばススキノ探偵シリーズも読まないとと思いつつ手をつけられていないんですが、どっちから読むかなあ・・・。

東野 圭吾 / 麒麟の翼

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2011/11/23 (Wed.)

サラリーマン NEO 劇場版(笑)@シネマメディアージュ

最初、話を聞いたときには完全にネタだと思ってました。

『サラリーマンNEO 劇場版(笑)』公式サイト

NHK で放送しているコント番組『サラリーマン NEO』の映画化。始まってまず感じたのは、サラリーマン NEO の映像が劇場のスクリーンで流れているこの違和感(笑)。この違和感そのものが笑いのネタになっているような気さえします。大画面やサラウンドが活きる映像でもないので、別に映画化じゃなくて 2 時間のドラマスペシャルでも良かったような気がするんですが、公共放送である NHK でそんなものに 2 時間も枠を割いてくれるわけがない、ということでしょうか(ぉ。

サラ NEO はサラリーマンの日常生活における「あるある」を、サラリーマンをデフォルメしたような登場人物やシチュエーションでコント化した番組で、サラリーマンならばきっと笑える(逆にサラリーマンでなければ何が面白いのか分からないかもしれない)番組だと思います。お笑い芸人を使わずに、俳優がガチでやってるからこそ余計に面白いというのもあり。先日も「バカみたいなことを真剣にやることの面白さ」という話をしましたが、それを地でいく番組ではないでしょうか。さすがにシーズン 6 にもなってくるとネタが枯渇してきたのか、最近は以前に比べるとパワーが落ちたんじゃないかと感じるコントもありますが・・・。

この映画は、とある新人サラリーマンに関するストーリーに、サラリーマン NEO のいつものコントをコラージュのように貼り合わせたような作品になっています。なので、ちゃんとしたシナリオがある中で、いつの間にかいつものコントが始まっているという(笑。サラ NEO の映画化ってどうやってやるのかと思っていましたが、確かにこういうやり方くらいしかないでしょうね(^^;;
ただ、主演である小池徹平(シーズン 5 まではサラリーマン NEO には出演していなかった)の演技がどうにも浮いてしまっていたのが非常に残念。「ネオビール株式会社に入ったばかりの新入社員」という設定なので、会社の他のメンバーとノリが違うことを表現するために意図的に浮かせている部分もあるが、芝居の質が違うというか、コントのテンポに乗れていないというか、観ていて醒めてしまう感覚で、なんだかなあ、とは思いました。まあ、脇を固めているのがいつものサラ NEO メンバーなので、その点では安心して観ていられましたが・・・。

正直なところ、劇場のスクリーンで観る必然性がある作品ではないでしょうし(笑)、個人的にはいつものオムニバスコントのほうがエッジが立っていて面白いとは思いますが、バカなことを真剣にやっている姿を、真剣にバカになって観ることで、いいストレス解消になる映画ではないでしょうか。

ちなみに、サラ NEO の顔とも言える「あのキャラ」がどこでどう登場するかと思ったら、あそこでああやって出てくるか!という展開に仰天させられました(笑。

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2011/11/13 (Sun.)

ステキな金縛り @109 シネマズ川崎

何とか時間を見繕って映画館に行ってきました。

ステキな金縛り

私は自他共に認める法廷劇好きですが、この映画は三谷幸喜、コメディ、法廷劇(≒密室劇)、という私の好きなものだけが乗ったオードブル状態(笑)の映画なので、公開を楽しみにしていました。というか、三谷映画では毎回キレた演技を見せてくれる西田敏行が、「落ち武者」という現実離れした役所を演じるというだけで観に行く価値はあると思う(^^;;

とある殺人事件の被疑者について、アリバイを証明できる唯一の証人はなんと落ち武者の幽霊だった・・・という、三谷幸喜らしいハチャメチャな設定の映画(笑)。で、三谷幸喜と言えば密室劇、密室劇と言えば三谷幸喜なわけですが、今回は、基本的には法廷という密室劇スタイルを取りながらも、ロケを含めた密室以外の場所もところどころに出てくるという、設定や演出的には最も三谷幸喜らしい作品でありながら、今までにないチャレンジも随所に見られるという、とても見応えのある作品だと思います。

私が思うに、三谷幸喜という人は「人を笑わせたり驚かせたりすることに全力を尽くすタイプ」だと思います。私もけっこうそういうタイプなので、だからこそ共感ができるというか(笑)。バカみたいなことを真剣に、しかも緻密にやるからこそ余計に面白いという、「笑いの『間』」みたいなものは、他の人の作品にはありそうでなかなかない。
ただ、落ち武者の幽霊という「現実にはあり得ない設定」も、真剣な芝居の中でいつの間にか受け容れそうになってしまうタイミングで、現実の視点に引き戻す演出やカット割りの入れ方はとても巧いと思いました。この観客と作品の距離感の取り方が、絶妙な笑いの『間』を生み出しているのかもしれません。

でも、ただでさえ細かいネタをたくさん仕込むのに、同監督の他作品からのカメオ出演も多くて、結果 2 時間半近い大作になってしまったのは、もう少しコンパクトにまとめても良かったんじゃないかと思いました。それでも、私は長さを感じることなく最後まで楽しめましたが、三谷映画初見の人には笑いどころが分からないシーンもちらほらあるかもしれません。

この映画は相変わらず観客を全力で笑わせることだけを考えたような作品ですが、もうひとつ、三谷映画の良いところは、人に対するやさしさに溢れているところじゃないかと思います。特にラストシーンは序盤の伏線から何となく想像が付いていたけど、あの演出は反則だなあ。
ただ、主人公エミの父親役は堺雅人とか、もうちょっとちゃんと演技できる俳優を使ってほしかった・・・。

劇場に行く前は仕事でちょっとイライラした気持ちになっていたりもしたのですが、2 時間半全力で笑って、とてもスッキリした気分にさせてくれた作品でした。個人的にはこれまでの三谷映画 5 作品の中で、最高傑作と言って良いんじゃないかと思う。

それにしても深津絵里、これで今 38 歳ですよ・・・少し前に比べて痩せたような印象はあるけど、この作品での姿が今までで最もかわいいんじゃないかとさえ思いました(*´Д`*)。

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2011/09/27 (Tue.)

探偵は BAR にいる @TOHO シネマズ川崎

久しぶりに邦画を観てきました。

探偵は BAR にいる

大泉洋、好きなんですよ。という割に『水曜どうでしょう』は観ていなかったりするけど(笑。コメディがやれる芸達者な俳優が好き、と言った方が良いかな。さらに刑事もの・探偵ものの小説やドラマも好きなので、話題になっていたこともあり、観に行ってきました。

舞台は札幌の歓楽街・すすきの。私は以前長期出張で札幌のすすきの界隈に滞在していたこともあり、あの街の懐の広さとパワフルさはよく知っています。残念ながら、すすきのの歓楽街を堪能したことはないのですが(笑。でも、同じ大歓楽街といっても、どこか狂気じみた歌舞伎町は私は苦手ですが、すすきのの雰囲気はあまり嫌いになれないかな。

物語は、そのすすきのの片隅にあるバー「ケラー・オオハタ」にかかってきた電話から始まります。
バーという場所は、扉一枚を隔てて日常から非日常へと誘ってくれる場所。私は結婚してからめっきり行かなくなってしまいましたが、以前はよく通っていました。浮世から切り離された「閉じた空間」の心地良さは、他の場所では得難いものがあります。
依頼人からの電話をそんなバー(それも、昭和から時間が止まったかのようなレトロなバーとマスター)の黒電話で受けるところから始まるところから、世界観に引き込まれていきました。映像的にも、引きの画は間違いなくすすきのなんだけど、個別の画はいかにも映画的な、物語の世界。見るからにフィルム撮影の画質でしたが、グレインの感触とか、24 コマの「間」の感じがその世界観を膨らませていて、60 コマのデジタル撮影では生々しすぎたでしょう。大画面で観るような迫力の映像やアクションはありませんでしたが、画作りや演出が映画的で、確かにこれは劇場で観る価値がある映画だ、と感じました。

脚本としては伏線がキレイに張られすぎていて、ちょっと先が読めてしまう展開ではありましたが、十分に楽しめたし、こういう話は好きかな。少し物足りなかったのは、主人公である〈俺〉の背景説明が省かれすぎていて「大泉洋そのもの」に見えてしまい、「依頼人は必ず守る」という〈俺〉のポリシーが唐突に感じてしまったあたりでしょうか。
でも、序盤は(オカルトはありませんが)『トリック』あたりにも似た、緩い笑いをまぶしたような展開で、最後までこんな感じにゆるゆる行くのかなあ、と思っていたら、途中で起きたある事件から急激に引き締まった展開になって、背筋を正されるという(笑。おかげで最後までダレるようなこともなく、うまいなーと思わされました。

公開直後からさっそく 2 作目の制作が決定しているという、明らかにデキレースな展開ではありますが(笑、うまくすれば毎回ヒロインを替えながら続ける 007 のような(むしろ『男はつらいよ』や『釣りバカ日誌』のようなといったほうがいいか)息の長いシリーズになりそうな気もします。ひとまず次回作は観てみたい。事前情報ほとんどなしで観に行った映画でしたが、そのくらい気に入りました。

また、本作は小説が原作となっているそうで、そっちもちょっと読んでみたくなりました。15 年以上続いているシリーズのようですが、初期の 2 作『探偵はバーにいる』『バーにかかってきた電話』は Reader Store でも販売されているようなので、買おうかな。

東 直己 / 探偵はバーにいる

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2010/07/03 (Sat.)

踊る大捜査線 THE MOVIE 3 @品川プリンスシネマ

今日から公開のこの映画、たまたま時間ができたので、さっそく観に行ってきました。

踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!

踊る大捜査線 THE MOVIE 3

『踊る』シリーズ、好きなんですよ。最近冬場に着ているモスグリーンのコートは、実は青島リスペクトなのです(笑。レプリカじゃなくてちょっと似てるってだけのコートですが・・・。

ということで、OD3。これから観に行く人も多そうなのであまり詳しく書きませんが、いやー楽しかった!ネット絡みの犯罪、本庁と管轄の対立、複数の出来事が同時並行で発生しつつも最後には一つに収斂していって・・・という大筋の流れは従来の「THE MOVIE」と同じフォーマット。なので安心して観ていられるわけですが、いろんな意味で今までの『踊る』の集大成的な、非常に内容の濃い映画に仕上がっています。

そんな感じなので一瞬「マンネリ?」とも思いかねないところですが、前作から 7 年の時間が経ち、新・湾岸署が建設され、青島俊作は係長に昇進。そして、和久さん(故・いかりや長介)は既に故人であり、その甥・和久伸次郎が刑事として湾岸署に配属・・・という変化が、本作ではかなり大きな意味をもつことになります。
あ、あとなんか真下君のキャラが素のユースケ・サンタマリアになっていたような(笑。

ということで、ストーリーは映画を観てのお楽しみにしておきますが、この映画相変わらず細かいネタの仕込みが多い。過去の作品からちゃんと繋がっている話とか、他の作品や誰かへのオマージュとか、台詞から小道具に至るまでネタが散りばめられ過ぎていて、一回の鑑賞ではたぶん全ては見つけきれません。パンフレット(ネタバレを防ぐために封がされている)を見て初めて発見したネタもあるくらいで、これは全てを愉しもうと思ったらその辺の映画館じゃなくて BD+HDTV で観たほうが良いんじゃないかと思ったくらい。

オチにそれはどうなの?という部分もありましたが、150 分近くあるにもかかわらず、時間を全然気にせずに楽しめました。あと、すみれさんは年々キレイになっていくなあ・・・(*´Д`*)。

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2009/10/14 (Wed.)

20 世紀少年 <最終章> ぼくらの旗 @品川プリンスシネマ

仕事帰りに観てきました。

20 世紀少年 <最終章> ぼくらの旗

8 月末くらいに公開記念として金曜ロードショーで 2 週連続放送していたので、それをきっかけに劇場に行った人が私の周りにけっこう多かったりします。私も第 1 章のときから気になっていたんですが、仕事がようやく落ち着いたのでここ数日で第 1 章・第 2 章を録画と DVD で鑑賞して劇場へ。
原作は軽く立ち読みしたことがあるくらいで詳しくは知らないのですが、やっぱりあの原作を忠実に再現したキャスティングと堤幸彦監督のクレジット(ともちろん浦沢直樹の原作)だけでも観たいと思っていました。

完結した作品とはいえネタバレは控えますが、この作品かなり楽しめました。やっぱりこういう伏線バリバリの謎解き系作品は、堤幸彦監督にやらせるとハマりますね。あの独特の「間」といい。
三部作とはいえ尺に対して登場人物があまりにも多いので、行動の動機があいまいなキャラも少なくないですが、全作通して 7 時間を超える長編にもかかわらず、息つく暇もなくうまくまとめられています。エンタテインメントとして非常によくできていると思います。

ここ数日で全作まとめて観たので、Twitter のホーム画面右上の「友だちを検索」を見ただけでもあの覆面が脳裏に浮かんでくるという、すっかり中毒症状に(´д`)。映画を純粋に楽しむために原作は読まずに観ましたが、きっと原作はもっと面白いだろうし、読んでみるかなー。

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2009/07/25 (Sat.)

劔岳 点の記 @シネマメディアージュ

まさに地元の映画を東京に戻ってきてから観るのもどうよ、と思いつつ。

劔岳 点の記

富山は今、この映画のちょっとしたフィーバー状態になっていて、映画館だけでなく空港にもグッズが並べられている始末。まあ、地元が映画化されたり県出身者の監督作品だったりするといつも盛り上がる土地柄なので、、いつものことですが。

剣岳を含む立山連峰は富山県民に愛され、劇中にもあるとおりある種信仰の対象にもなっている山々で、私も幼い頃から(小中学校くらいまでですが)何度も登った山なので、強い思い入れがあります。あの山並みや岩肌などの自然を目にすると、特に信仰心がない私でも自然と敬虔な気持ちになるのだから、不思議なものです。剣岳はその連峰の中でも最も険しい山として有名で、一般人は雄山は登るけど剣には登れないもの、ということは県民の常識だったりします。
そんな立山連峰が主役の映画とあっては、邦画は普段滅多に観ない私でも、一度観ておかなくてはならぬというもの。

明治時代に測量士たちが日本地図を作るために立ち向かった困難を描いた作品、というととても地味な内容と思いそうなものですが、その通り話自体はシンプルで、かなり地味です。ただ、シンプルなストーリーだけに、それに賭けた登場人物たちの熱い想いと、立山連峰の壮絶なまでの美しさが強く印象に残る名作だと思いました。私を含め観客が 17 人という状況が残念でなりません(´д`)。まあ、お台場という土地柄、この映画を好みそうな客層がいないだけかもしれませんが・・・。

この映画の主役はそのもの剣岳ではありますが、登場人物の主役でいうと台本上は浅野忠信となっているものの、むしろその次に重要な人物である宇治長次郎を演じた香川照之が素晴らしかった。個人的に以前から好きな俳優さんでしたが、やっぱりこういう素朴で実直だけど熱い役はハマりますねー。富山弁も、全国区で通じるように多少アレンジされていましたが、かなりよく勉強されているようで、馴染んだ訛りで深い言葉を投げかけられると、ついジーンと来てしまいました。聞くところによると、登山シーンの撮影はあまりに厳しく、途中荷物を減らさなくては登山・撮影を続行できない状況になり、やむなく台本(撮影そのものに使わない物の中で、最も重い)を棄てて撮影したそうで、台詞回しは(大まかな話の流れだけ頭に入れた上で)役者から自然に出てきた言葉だとすると、それも納得です。

富山に縁がない人にはここまで響かない作品かもしれませんが、個人的には近年観た邦画の中で最も素晴らしい作品だったと言っても過言ではありません。富山県外の映画館ならたぶん空いてますし(笑)、興味があればぜひ。

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2009/01/29 (Thu.)

ザ・マジックアワー [Blu-ray]

ザ・マジックアワー [Blu-ray]

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発売してすぐに買ったのに、なかなか時間が取れなくて。ようやく観れました。劇場で観たときにも思いましたが、やっぱりこの映画おもしろいです。

三谷幸喜らしい伏線や演出にあふれていて、やはり初見では気づかなかった仕込みをいくつも発見できたので、BD で観てよかったと思います。例えば、村田(佐藤浩市)が本物のデラ富樫の顔真似をしてみせるシーン(この時点で村田は本物のデラ富樫の顔を知らない)で、大オチで初めてわかることになる本物の顔に実はけっこう似ていたり、とか・・・。細かいネタ仕込みが半端じゃないので、数回観ても飽きないんじゃないでしょうか。

でもやっぱりこの映画のいちばん良いところは、三谷幸喜をはじめ制作サイドの「映画に対する愛と尊敬」にあふれているところだと思います。三谷幸喜自身は舞台系の脚本家出身ですが(それと同時にかなりの映画マニアでもありますが)、今やもう映画を愛し、映画に愛される、映画界の一員なのだなあと感じました。
三谷作品の例に漏れずテンポがよくて長さを感じさせないですし、また何度か観てみようと思います。

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2008/11/24 (Mon.)

サラリーマン NEO

昨日、勤労感謝の日に BS hi で一日中再放送していて、録画してつい見ふけってしまった番組。

サラリーマン NEO

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少し前から存在は知ってたんですが、この番組おもしろいわー。生瀬勝久と沢村一樹がメインで出演しているというだけでおもしろいのに、他のキャストもかなり豪華というか味のある俳優陣が揃ってる。このクオリティが NHK で出せるというのがちょっと信じられないんですが。変に芸人やアイドルを使っておらず、純粋に芝居やシチュエーションで笑いを取るスタイル(「セクスィー部長」あたりはキャラ頼みの部分もあるけど)が、シットコム好きの私のツボにはまりました。

やばい、DVD-BOX 買ってしまいそう・・・。

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2008/08/06 (Wed.)

ローレライ [DVD]

小説版を読んだので、買ってあった DVD を鑑賞。

ローレライ スタンダード・エディション

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これ原作とは話の流れこそ同じですが、全然違う作品ですね。ハッキリ言って地雷(´д`)。

映画では描き足りなかった『亡国のイージス』よりもさらに長編の小説を、たった 2 時間の映画にまとめるなんてハナから無理だと思ってはいましたが、それにしてもあちこちデフォルメしすぎ。戦う意味も見つけられないまま戦場に出てしまった、悩める折笠征人は単なる熱血特攻兵だし、高須が原作の高須+土谷+フリッツの混合キャラになっているし、この物語で最も重要キャラの一人であるフリッツは幼少時代に死んだことになっているし、台無しな感じ。単におじさんたちが喜びそうな「熱い戦場ドラマ」になってしまっているのに加えて、設定だけ見ればトンデモな「ローレライ・システム」が絡んでくるもんだから、B 級になるのも当然と言ったところ。
でもって(悔しいからもうネタバレ覚悟で書いちゃいますが)艦長ほかクルーが捨て身の覚悟で折笠とパウラを離脱させたにも関わらず、最後は《伊 507》ももしかしたら沈んでいなかったかもしれない、という結末に至っては、興ざめもいいとこです。原作のあの感動は何だったのかと・・・。

これだけ実力派の俳優陣を揃えておきながら、ここまで B 級に仕上げられるのはある意味才能じゃないかと。映画は「潜水艦ものにハズレなし」だと思ってたんだけどなー。
あ、でも、時岡軍医役の國村隼だけは良かったです。カメラ好きとしては特に。

ということで、映画だけ見てダメだった人は、原作を読んでみると評価が変わるかも。ただ、長いので、けっこう気合いは要りますが。

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2008/08/01 (Fri.)

ザ・マジックアワー @TOHO シネマズ 川崎

一年ぶりに劇場で映画を観ました。

ザ・マジックアワー

もう上映期間も終わりに近いみたいですが、観たかった映画なので、なんとか時間を作って鑑賞。月初なので¥1,000 でした。

誰も見たことのない佐藤浩市が見られる映画と言ったら良いんですかね。こんなに笑わせてくれる佐藤浩市見たことない。だって、あの佐藤浩市が笑いながらマシンガンを乱射したり、天丼(漫才の)をやるんですよ!私は昔から佐藤浩市という役者さんがけっこう好きだったので、こういう映画に出てくれるのはけっこう嬉しかったり。

ストーリー的にはいつもの、誰かが言った口から出任せでみんなが勘違いして・・・的な展開で、例によって細かい笑いがたくさん仕込まれた映画なんですが、いつもと違って(三谷幸喜のコメディ映画の割には)スリリングな脚本で、メリハリがあった分いつもより面白かったですね。やっぱり西田敏行が出ると画面が締まるなー。
三谷作品なのでたぶんまだ見落としている伏線や、気づいていない台詞に仕込まれた裏の意味や皮肉みたいなのがたくさんあるんだと思います。一番わかりやすいところでは「映画みたい」「映画だったら」という台詞が何度か出てくるんですが、この意味の読み方だけでも何通りかありそう。

日本の有名な俳優さんたちがたくさんカメオ出演しているあたりはそろそろお腹いっぱいな感がありますが、万人受けする上質なコメディ映画だと思います。BD が出たらまた観よう。

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2008/06/02 (Mon.)

県庁の星

地上波にて。

県庁の星

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邦画って「劇場に観に行ったり DVD を買ったりするほどじゃないけど、テレビでやるなら観てもいい」系の作品が多い気がしますが、これもそんな作品の一つ。でも案外面白かったです。
比較的ありがちなエリート→挫折→大切なことを思い出して復活、というサクセスストーリーで、先が読める展開ではあるんですが、こういうのはけっこう嫌いじゃないです。織田裕二のキャラの変わりっぷりはなかなか見物で(後半は軽く青島入ってましたが・・・)、先が読めるだけに単調な展開になりがちなストーリーにメリハリを与えていると思います。

サクセスストーリーというと最後は主人公が大成功して、となるものですが、そこは官僚が題材になっている作品だけあって、「個人がどんなにがんばっても政治がらみになると一人が影響与えられる範囲なんてせいぜいこんなもんだよね、でも着実に影響は与えられているよね」というオチだったのには好感が持てました。その前段の「意志決定の場でちゃぶ台返し的大見得を切る」シーンにはちょっと「ないない」と思ってしまいましたが・・・。まあ、それでも観終わった後の余韻が悪くなかったので、私的には良い映画だったということなのかもしれませんが。

現場で目前の業務を回しながらエンドユーザーと付き合うことと、大局を観ながら根本改善を図ることのどちらも大事、というのがよく分かる最近の私にとっては、良い時期に良い映画を観れたんじゃないかと思います。

投稿者 B : 23:58 | Japanese Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2008/04/20 (Sun.)

亡国のイージス [DVD]

文庫版を読んでから一ヶ月余、買っていた DVD をようやく観れました。

亡国のイージス

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ゲオで¥1,200 くらいだったかな。レンタルで返却の手間を考えたら安いかなと。

あちこちの評価はあまりよろしくない映画ですが、「小説の映像化」という意味ではうまくいっていると思います。《いそかぜ》の映像化、大御所の役者陣の重厚な演技、は確かに見どころ。福井晴敏の詳細な描写の賜物なのか、映画スタッフの再現力が抜きん出ていたのかは分かりませんが(もしかしたら映画スタッフの表現力と私の想像力が等しくステレオタイプなだけ、という可能性も否定できませんが)、特に《いそかぜ》艦内の描写が福井晴敏の文章から私の脳内に投影されていたカット割りそのままの形で映像化されていたのには驚きました。

ただ、これは原作を読んだ前提の話で、一本の映画作品として見たときにあまりにも説明不足で、小説の内容を脳内補完しながらでなければ視聴者は置いて行かれるな、という印象を受けたのも事実。
原作では上巻のの大半をかけて描かれる登場人物の背景や人間関係の描写がなく、「事件」が突然に発生するので、さまざまな物事の必然性が感じられないんですよね。また、福井作品のキモといえば「理念の名を借りたエゴが次第に本性を現していくさま」だと理解しているんですが、それもなく・・・。例えば宮津艦長(映画での設定は副長)も複雑な心境の描写がなく、最後に簡単に改心したように見えたし、それぞれの登場人物の行動の動機が不明確すぎるんですよね。

読者が仙石と同じように《いそかぜ》に思い入れを持つようになるまでの流れが全く描かれていないので、クライマックスでも気持ちが盛り上がらないというか。物語の舞台となる《いそかぜ》が自沈するシーンもあまりにあっさりしすぎていて・・・。
ある意味夢オチにも共通する最後のどんでん返しが省略されていたのは、物語のテーマをブラさないという意味ではやむを得なかったかと思いますが、それにしてもあまりにもチープな和製アクション映画にまとまってしまったというか。少なくとも福井が描きたかったテーマとは全然違っていたなあという印象です。

原作を読んでから観て本当に良かったと思いました。『ローレライ』も既に原作と DVD を買ってあるんですが、原作から読もう(´д`)。

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2007/03/23 (Fri.)

キトキト!

たまたま看板で見て知って、観に行こうか思案中の映画。

キトキト!

このタイトルを見てどこの話か判る人は富山に所縁のある人くらいじゃないでしょうか。「キトキト」とは富山弁で「新鮮な」「活きがいい」「キラキラした」などの意味ですね。私は海育ちなので特に馴染み深い言葉です。
石田卓也・大竹しのぶ主演の親子モノのストーリーで、舞台は高岡と新宿。高岡といえば一昨年『8 月のクリスマス』のロケにも使われてますし、最近映画づいてますね。

単館系の作品なので、やってる劇場も少ないですが、ちょっと観に行こうか考え中。

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2007/03/12 (Mon.)

トリック 劇場版 2

トリック 劇場版 2

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劇場公開中に観に行こうと思いつつ逃してしまい、DVD の発売時にもなんとなくスルー(ぉ)してしまった作品でしたが、ビックのワゴンセールでちょっと安く出ていたのでつい購入。
なんとなくスルーしてしまっていた予感どおり、案の定けっこうイマイチな出来でした・・・設定も構成もネタもオチもどれも今までのシリーズで使ったことがあるようなものばかりで、面白かったのといえば阿部寛の芝居くらい。里見(野際陽子)も矢部(生瀬勝久)もムリヤリ出したような感じだし、分かりやすくしようとしすぎているのかネタに詰まっているのかは分かりませんが、やっぱりこのシリーズは深夜枠でやっていた頃のテレビシリーズ(2 まで)が一番面白かったなあ。

好きなシリーズだったのでかなり残念ですが、シリーズものは最初が一番面白いというお手本のような作品。

投稿者 B : 21:28 | Japanese Movie | Movie | コメント (0) | トラックバック

2006/08/19 (Sat.)

THE 有頂天ホテル スペシャル・エディション

THE 有頂天ホテル スペシャル・エディション

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年明けに観に行った映画がさっそく DVD 化。邦画は高いのでスタンダード・エディションで良いかな、と思いつつ、店頭で凝った装丁に乗せられてついスペシャル・エディションを購入(;´Д`)ヾ。

一度観た映画だけど、三谷作品はある意味オチが分かっていても笑えるというか、二度目以降は伏線の張り方や画面隅での役者の細かい演技とか、そういう面でも楽しめる気がします。まあ、改めて観てみると、序盤の細かさに対して後半のタネあかしがベタすぎるかな、という気もするけど、密室(舞台がホテル内に限定されているという点で、これも密室劇)での群像劇という三谷作品の集大成的な作品に仕上がっているなあと。

普段ならあまり観ない特典ディスクですが、三谷幸喜のコメンタリー入り「カットされたシーン」はなかなか面白かった。

投稿者 B : 23:42 | Japanese Movie | Movie | トラックバック

2006/02/11 (Sat.)

ラヂオの時間

ラヂオの時間

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というわけで、昨日に引き続き先週の録画(´д`)。

ラジオ局のスタジオという密室にほぼ限定されたシチュエーションで繰り広げられるドタバタ劇。オチへ持って行くまでの強引なまでの飛躍っぷりは映画というより舞台っぽいなー、と思っていたら、もともと東京サンシャインボーイズの舞台用に作られた脚本だったのね。でも、三谷作品にしてはメッセージ性の強かった『みんなのいえ』に比べると、「らしさ」が出ていてこちらのほうが好み。個人的に、多少無理のある展開でも舞台的な演出が好き、というのもあるんだけど。

『THE 有頂天ホテル』よりも限られた密室という意味では、こちらのほうが持ち味が出ているような。改めて廉価版 DVD を買ってもいいかな、と思える作品でした。

余談だけど、この作品と『みんなのいえ』の共通のテーマでもある「ものをつくるということは、得てしていろんなこととの折り合いをつけた妥協の末に成り立っているものだけど、つくり手はみんな本当に目指すものづくりを一度はしたいと思っている」というところ、最近とみに共感できる気がします。

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2006/02/10 (Fri.)

みんなのいえ

みんなのいえ

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三谷映画って密かに『THE 有頂天ホテル』まで観たことがなかったので、映画の発売に合わせて廉価版が発売になった過去作品の DVD でも買ってみようかな、と思っていたら先週フジでオンエアやってたので、録画でいいか、と(ぉ。

「いえ」という「場」がテーマではあるけど、舞台は特にクローズドな場所でもないし、笑いも得意の計算し尽くされたドタバタじゃなくて細かい笑いが中心だったりするので、持ち味が活かせていない感じ。それぞれの俳優の使い方は巧いし、内容も万人向けのほのぼのした作品だけど、もうちょっと惜しいかな。

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2006/01/20 (Fri.)

12 人の優しい日本人

12 人の優しい日本人

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ある女性による殺人事件の裁判に、12 人の陪審員が招集された――。

前回紹介した『十二人の怒れる男』のパロディ。個人的には知ったのは元祖よりもこちらのほうが先だったりします。昔ちょっとだけ芝居をやっていた頃、とある友人から「演劇やるなら『12 人の優しい日本人』を演ってほしいなー」と言われたのが、この作品の存在を知ったきっかけでした。

その後、この作品に関わることなく演劇の世界から遠ざかってしまったのですが、DVD の時代になって再会した『12 人の優しい日本人』。邦画 DVD って安くないんですが、これは迷うことなく買ってしまいました。

実はこれ、東京サンシャインボーイズ時代の三谷幸喜の脚本なんです。
確かに密室、群像、特定シチュエーションといえば三谷脚本の代名詞。三谷作品の原点といえる作品かもしれません。

『怒れる男』以上にステレオタイプな 12 人の男女と、もし日本に陪審員制度があったら・・・という設定で繰り広げられるコメディ。しかしオリジナルと最も異なる設定は、被告人が若くて美しい女性だった、ということ。それだけではなく、オリジナルにはないあともう一転がある(それも最も三谷幸喜らしい展開で)、オリジナルを知っている人にも先が読めない展開が、『怒れる男』のパロディでありながら全く別の作品として楽しませてくれる脚本に仕上げています。
キャストも最近悪役の多い相島一之が真面目なサラリーマン役だったり、若かりし頃の豊川悦司が謎の自称弁護士として登場していたりと見どころ多し。

オリジナルとは違って見終わった後に残るものもさしてないんですが、むしろそれが三谷作品のエンタテインメント性なんでしょうね。


ところでつい最近知ったんですが、現在この『優しい日本人』を久々に再演しているらしいですね。

パルコプロデュース公演 12 人の優しい日本人

って東京公演は年末に終わってるしorz 今回のキャストも面白そうな顔ぶれだし、もっと早く知ってればチケット取ったのになー・・・。

投稿者 B : 20:52 | Japanese Movie | Movie | コメント (2) | トラックバック

2006/01/14 (Sat.)

THE 有頂天ホテル @チネチッタ

THE 有頂天ホテル

三谷作品好きなんです。

とはいっても、三谷映画を劇場で観たのは今回が初めてだけど・・・。


三谷ファミリー勢揃いで、三谷幸喜お得意の密室劇(密室、というかホテル内という限定シチュエーション)かつ群像劇。全ての役どころと伏線がちゃんと結末に必要な意味をもっているという、計算し尽くされた脚本で、最後は大団円という三谷脚本のお手本みたいな作品でした。
演出が他の三谷ドラマや映画と比べても舞台的だったので、個人的には 3 階建てくらいの凝ったセットを使った舞台版で観てみたいような気もします。

劇場で心おきなく笑ったのって久しぶりかも。『笑の大学』とか『オケピ!』の DVD も観てみるかなー。

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2005/11/06 (Sun.)

スウィングガールズ スペシャル・エディション

発売日に買ってもう何度も観た作品。昨夜地上波で放送されていたんだけど、子どもの世話等で細切れにしか観られなかったので、ラックから DVD を引っ張り出してきて再鑑賞。

スウィングガールズ スペシャル・エディション

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観ているとつい楽器がやりたくなってしまう映画。出演者たち本人が楽しんでやっているのがよく伝わってくる作品で、音楽をやったことのある人ならこの映画が醸し出す演奏することの楽しさは共感できるモノがあるんじゃないでしょうか。
スタンダードナンバーにロック曲を織り交ぜる曲やアレンジのセンスとか、ところどころ散りばめられた笑いのセンスとか、個人的にはツボにはまるつくり。不純な動機でつくられたダメバンドが成長してクライマックスのステージへ、という構成や、途中のハチャメチャぶりなんかは『ブルース・ブラザース』のフォーマットなのかな、という気もするけど。

邦画はあまり観ない私ですが、この映画は好きだなー。主演の上野樹里も、最近よくドラマなんかでも見かけますが、それぞれ全然違う役どころをそれぞれ違和感なく演じ分けられる若手では珍しいタイプで、将来が楽しみな女優さんです。

投稿者 B : 13:41 | Japanese Movie | Movie | コメント (3) | トラックバック