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2017/02/22 (Wed.)

『孤独の中華そば「江ぐち」』と「みたか」

『孤独のグルメ』の原作者・久住昌之先生のエッセイのひとつに『孤独の中華そば「江ぐち」』という作品があります(正式にはエッセイではなく小説らしい)。

久住昌之 / 孤独の中華そば「江ぐち」

孤独の中華そば「江ぐち」

もともとは 30 年以上前、久住さんが 26 歳のときに書いた本らしいですが、その後絶版と復刊を二度繰り返し、三度目の刊行が行われたのが 2010 年。『孤独のグルメ』が最初のドラマ化をされる前のことですが、その時点では既に知る人ぞ知る存在になっていた『孤独のグルメ』から引用する形で復刊版のタイトルがつけられたのでしょう。

この「江ぐち」というのは、三鷹にかつて実在したラーメン店のことで、三鷹生まれの久住さんが若かりし頃に日常的に通っていたお店とのこと。なんたってこんな本を勝手に出したり、久住さんのバンド・スクリーントーンズで勝手にテーマソングまで作曲してしまうくらい思い入れのあったお店のようです。この本が三度目の刊行を行われた年に閉店してしまったそうですが、本書ではその「江ぐち」の在りし日の思い出が生々しく綴られています。

孤独の中華そば「江ぐち」

といっても、エッセイの内容は久住さんと悪友たちが店員に「タクヤ」「アクマ」「オニガワラ」などという渾名を勝手につけていた話とか(それも「タクヤ」は顔が久住さんの弟に似ているから、というしょうもない理由だったりする)、基本的には大学生のだらしない日常の話と、そこから脱線(しかもかなり話題が飛ぶ感じで)した話ばかり。それでも久住さんや悪友たちがお店の様子をよーく観察し、そこから妄想を膨らませたり、自分なりの「食べ方の流儀」にこだわったりするあたりが『孤独のグルメ』の原点なんだなあ...というのがとてもよく分かるエッセイになっています。

まるでドラマの「ふらっと QUSUMI」コーナーで隣の席に座って久住さんの飲み話を聞いているような、スクリーントーンズのライブで久住さんの脱線だらけの MC を聞いているような、そんな感覚が文章を読んでいても感じられます。私は紙の本を読んでいて吹き出してしまうことってまずないんですが、この本は数ページに一度くだらなすぎて吹く(笑。

孤独の中華そば「江ぐち」

このエッセイの中でも「お店のカウンターの中で店員が険悪なムードだと、料理が全くおいしく感じられない」という話をつらつらと書いていたりして(ちなみにこのエピソードは「江ぐち」のことではなく脱線した他の店の話)、漫画『孤独のグルメ』に登場したアームロック回のような経験が本当に許せないんだなあ、というのがよく分かります。
でも基本的には全編にわたって馬鹿話と妄想と脱線が繰り広げられていて、久住さんが食事している間の頭の中を覗き込んでいるような感覚。

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投稿者 B : 22:56 | Book | Gourmet | KODOGURU | Ramen | コメント (0) | トラックバック (0)

2017/02/21 (Tue.)

シグマが新レンズ 4 本を発表

シグマ、フルサイズ14mm初のF1.8レンズ「SIGMA 14mm F1.8 DG HSM」 - デジカメ Watch
シグマ、Artライン初の望遠単焦点レンズ「SIGMA 135mm F1.8 DG HSM」 - デジカメ Watch
シグマ、フルサイズ大口径標準ズーム「24-70mm F2.8 DG OS HSM | Art」 - デジカメ Watch
シグマ、小型軽量な望遠ズーム「100-400mm F5-6.3 DG OS HSM」 - デジカメ Watch

SIGMA [Art] 24-70mm F2.8 DG OS HSM

CP+ 直前のお約束、シグマが 2017 年の新レンズ群を正式発表しました。ここ数年、カメラメーカーが一通り発表した後に満を持して発表、というパターンが定着してきましたね(まあ開幕まではあと二日あるのでこれから出してくるメーカーはあるかもしれませんが)。

今回登場するのは大口径単焦点 2 本、ズーム 2 本。いずれもフルサイズ対応。2012 年に「SIGMA GLOBAL VISION」を打ち出してから 5 年、新コンセプトに基づいたレンズラインアップも一通りの焦点距離が揃ってきた感があります。

■[Art] 135mm F1.8 DG HSM

まずは定番の 135mm F1.8。シグマとしては今までラインアップになかった焦点距離ですが、中望遠の定番スペックであり、35mm F1.4・50mm F1.4・85mm F1.4 と出してきたら次はいよいよ、と期待されたところではありました。が昨秋に 85/1.4 を発売したばかりなので、思ったより早かった印象。
ライバルとしてはキヤノンの 135mm F2L やニコンの 135mm F2D が挙がるところですが、いずれも 20 年前のレンズです。他社のフルサイズ向け AF 対応 135mm だと、一番新しいものでも 2006 年の αA マウント用 Sonnar 135/1.8 まで遡る必要があるというのを改めて調べて気づきました。定番の焦点距離ながら扱いが難しく、メーカー的にも優先順位低めなレンズということなんですかね...。まああの暴力的なまでのボケがよほど必要な場面でもない限り 70-200/2.8 で代用されがちなレンズでもありますが。しかし逆に言えば、現代の 5,000 万画素クラスに最適化された 135mm 単焦点は(AF では)これ以外に選択肢がないということでもあり、他の Art ライン同様の描写力を持っているのであれば貴重な存在となりそうです。

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投稿者 B : 23:48 | Camera | DSLR | コメント (0) | トラックバック (0)

2017/02/20 (Mon.)

神々の山嶺

先日亡くなった谷口ジロー先生の追悼の意味も込めて、代表作を一つ読んでみました。

夢枕獏、谷口ジロー / 神々の山嶺

神々の山嶺

名作と呼ばれるいくつもの作品の中から、表紙に凄みを感じた『神々の山嶺(いただき)』を選びました。そういえばこれ、去年映画化されたときにちょっと気になっていたのですが、結局そのままスルーしてしまったんですよね。映画評なんかを読む限りではキャストは良いけど...という感じらしいので、観なくて正解だったかもしれません。
本作は夢枕獏氏の同名の小説を漫画化した作品で、夢枕獏氏自身からの指名で谷口ジロー先生の作画になった、と後書きに書かれていました。フィクションではありますが、実在する登山家をモチーフにした非常にリアリティと重さのある作品です。

何故山に登るのかとの問いに「そこに山があるから」と答えたという登山家ジョージ・マロリー。エベレスト山頂付近で遭難し、人類史上初のエベレスト登頂を果たしたかどうかは今でも謎に包まれています。そのときに携えていたと言われるカメラをネパールの首都カトマンドゥで偶然手に入れた日本人写真家・深町誠がその真相を追ううちに、行方不明となっていた伝説の日本人登山家・羽生丈二と出会い、彼の登山人生に引き込まれていくというストーリー。

神々の山嶺

羽生はその人生を賭けてエベレストを、それも単に登頂するわけではなく「誰も成し遂げたことのないルートと方法で」登ろうとします。作品の大半はエベレストのみならず日本や世界の険山(それも冬季)の描写に割かれます。暖房の効いた室内で読んでいても、まるで自分が冬山にいるかのような寒さや厳しさを感じてしまうほど描き込まれたコマが延々と続き、読むのにさえエネルギーを消費する感覚があります。これと比べると『孤独のグルメ』はあえて背景を白抜きにしているコマも多く、緊張感の出し方が全く異なることがよく分かります。

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投稿者 B : 22:00 | Book | Comic | コメント (0) | トラックバック (0)

2017/02/19 (Sun.)

冬鳥たち

カワセミ

[ Canon EOS 7D Mark II | SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM ]

この時季は例年、週末ごとに野鳥を撮りに出かけています。
主目的はカワセミですが、他にも目についた冬鳥をぼちぼちと。カワセミ自体は留鳥だけど、木が落葉しているこの時季が一番見つけやすく、撮りやすい。

カワセミ

[ Canon EOS 7D Mark II | SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM ]

この子のダイブシーンをずっと狙っているんですが、未だ果たせず。今年の子は一発必中型の狩りをするようだし、留まる枝も高めのところが多くて、例年以上に撮るのが難しい。
桜の季節になると見つけるのが難しくなってくるので、そろそろなんとかモノにしたいところです。

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投稿者 B : 21:33 | EOS 7D Mark II | Photograph | SIGMA APO 50-500/F4.5-6.3 DG OS HSM | コメント (0) | トラックバック (0)

2017/02/18 (Sat.)

CROSS クラシックセンチュリーの互換リフィル

先日 PARKER ジョッターを買ったところですが、思いがけずもっと高級なボールペンが出てきました。

CROSS / クラシックセンチュリー 3302 メダリスト

CROSS クラシックセンチュリー

何故か奥さんの編み物セット(昔はよく編んでいたけど、最近はむしろ長女の趣味の一つになっている)から発掘されてきました。これ確か自分の就職祝いだかなんだかでもらったやつや。自分でも完全に忘れてたけど(;´Д`)ヾ。少なくとも数年単位で埋もれていたことになります。

もう十数年前にもらったものなので、そこそこ年季が入った感じはありますが、この流麗なデザインとシルバー×ゴールドのカラーリングは色褪せないですね。もらった当時は自分自身が若すぎて似合ってない自覚があったけど、そろそろ年相応になってきたかなあ...。

CROSS クラシックセンチュリー

ただこのデザインは好きなんですが、インクのもったりと重い書き味はあまり好きではありません。また、ペン先がボディラインから微妙に飛び出したように見えるのも微妙。
というわけで、低粘度インク採用の他社製リフィルに入れ換えるか、と改造を考えていたところ、国内メーカー製で互換リフィルが存在するらしいじゃないですか。

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投稿者 B : 21:08 | MONO | Stationery | コメント (0) | トラックバック (0)