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シャープな描写とボケ味の両立 -シグマ モノフェローズイベントレポート (3)

SIGMA

[ Canon EOS 7D / SIGMA APO 70-200mm F2.8 EX DG OS HSM ]

シグマのイベント、プレゼンの後はシグマ製レンズを使っての撮影会でした。

このレビューはWillVii株式会社が運営する国内最大級家電・ゲームレビューサイト「みんぽす」のモノフェローズイベントに参加して書かれています。本レビュー掲載によるブロガーへの報酬の支払いは一切ありません。レビューの内容につきましてはみんぽすやメーカーからの関与なく完全に中立な立場で書いています。(唯一事実誤認があった場合のみ修正を行います)「モノフェローズ」に関する詳細はこちら。(WillViii株式会社みんぽす運営事務局)
みんぽす

撮影アドバイスはプロカメラマンの斎藤巧一郎先生、モデルは馬琴さん(赤いジャケットの方)と紗々さん(白いニットの方)。撮影には桜新町のハウススタジオ・HUDSON を利用しました。私はスタジオでの撮影は立ち会ったことはあるけど自分で撮るのは初めてなので、ちょっと緊張。

何本かレンズを試用させていただいたので、順を追って簡単なレビューを。
ちなみに、私が持参したボディは EOS 7D とα700。αマウントのほうがレンズの競争率は低いかと思って(ぉ

APO 70-200mm F2.8 EX DG OS HSM

SIGMA

[ Canon EOS 7D / SIGMA APO 70-200mm F2.8 EX DG OS HSM ]

いやー、このレンズには驚きました。さすが「他社の新型 70-200/F2.8 の出来があまりにも良かったから設計をやり直した」という逸話を持つだけはあるというレンズです。この写真はレンズを EOS 7D につけてとりあえず一発撮ってみただけの写真ですが、それだけでズバンとこの画(ちょっと露出が失敗気味ですが)が撮れてしまうんだもの。
柔らかくボケた背景の中に、被写体だけをピシッと描き出す。そんな表現が相応しいレンズだと思います。これは気持ちいい。


SIGMA

[ Canon EOS 7D / SIGMA APO 70-200mm F2.8 EX DG OS HSM ]

70-200mm というのはポートレートに使ってよし、イベントやスポーツに使ってよし、風景(広角にはなりませんが)を撮ってよし、というスナップ写真以外には万能なレンズで、私もキヤノンの EF70-200mm F4L USM を非常に愛用しています。これもシャープで発色が良くてボケも素直、かつ軽くて扱いやすいので、私が最も使っているレンズと言っても良いですが、それと比べても(レンズのグレードが一段違うので、この比較はフェアではありませんが)このシグマの 70-200/F2.8 は明らかにレベルが一つ、いや二つ違う描写をします。被写体と背景の分離や暗部の描写などはさすが F2.8 といったところで、撮った写真を PC のディスプレイに表示した瞬間にハッと息を呑んでしまったほど。
キヤノンのほうの新型 70-200/F2.8 を使ったことがないので、比較してどうか、というのは分かりませんが、単体の性能として十分に魅力的だと感じました。これなら、プロスポーツ等の撮影でなければ十分検討に値するように思います。

SIGMA

[ Canon EOS 7D / SIGMA APO 70-200mm F2.8 EX DG OS HSM ]

F2.8・・・なので、開放で撮るとそれなりにピントはシビアですが、光学ファインダを覗くだけで違いが分かるこのレンズ。もし撮影会の後にカメラ屋巡りが予定されていたら、かなり危なかったかもしれません(ぉ。
「いい 70-200」を使ったときの良さは、ある程度カメラ経験のある人ほど共感してもらえるんじゃないですかね・・・。

30mm F1.4 EX DC HSM

SIGMA

[ Sony α700 / 30mm F1.4 EX DC HSM ]

私の中では「ダカフェレンズ」と呼んでいるこのレンズ。一度試してみたいと思っていました。このレンズはその名の通り、あの有名な『ダカフェ日記』でもよく使用されているレンズ(というか、ダカフェ日記がシグマとタイアップしてますね)で、独特の柔らかく優しい描写をしてくれます。私もスペックがかぶる EF28mm F1.8 USM を持っていなければ、このレンズを買っていたと思います。

とりあえず被写体に寄り気味になり、F1.4~1.8 くらいの設定にしてシャッターを切れば誰でも「ダカフェ風」のふんわり優しい雰囲気の写真が撮れてしまう魔法のレンズで、これからデジタル一眼レフを買ってお子さんを撮りたい新米ママにカメラの購入相談をされたら、私はまずキットレンズ(標準ズーム)の次にこのレンズを推しますね。

SIGMA

[ Canon EOS 7D / 30mm F1.4 EX DC HSM ]

ただ、そこは 30mm という広角気味のレンズ(APS-C 専用なので、実質的には 45~48mm 相当の標準画角になりますが)なので、良くも悪くもポートレートを撮ろうと思ったら、かなり寄らなくてはなりません。家族の距離感ならば手を伸ばせば触れるくらい近いのが普通でしょうが、今回のようにモデルさんの撮影の場合、懐に入り込むくらいの気持ち(なんの格闘技だよ)で近寄らないと、凡庸な構図になってしまいます。
私は家族や友人以外の被写体にこうやって正対して撮るようなシチュエーションが初めてだったので、モデルさんに目線をもらうだけで照れてしまうというか、なんか勘違いしてしまいそうになるほどで(汗)このレンズを使ってモデルさんに近寄るのにはかなり勇気が要りました・・・。

SIGMA

[ Sony α700 / 30mm F1.4 EX DC HSM ]

APS-C 用の標準単焦点という位置づけのレンズなので、近接ポートレート以外にもスナップやブツ撮りにも使える、とても使い勝手の良いレンズじゃないでしょうか。F1.4 なので絞り開放時の非常に浅い被写界深度も楽しめます。
描写に関しては、上の 70-200/F2.8 が被写体の輪郭を鋭く描写したのに対して、この 30mm は大きなボケの中に被写体がふわっと浮き上がってくる、とでも言えばいいのでしょうか。写真全体が柔らかい印象になり、人肌も滑らかに描写してくれるので、スナップ用途なら若干ハイキー寄りのセッティングで撮れば良い雰囲気に仕上がると思います。

MACRO 70mm F2.8 EX DG

SIGMA

[ Sony α700 / MACRO 70mm F2.8 EX DG ]

別名「カミソリマクロ」と呼ばれるこのレンズ。シグマ社内でも「描写のシャープさで言えばシグマレンズの中で最高」と作っている人たちが言うほどですから、性能は折り紙付きです。
しかしマクロレンズでありながら接写以外でも良好な描写で、普通にブツ撮りや中望遠レンズとしても使えてしまいそうな印象。

SIGMA

[ Sony α700 / MACRO 70mm F2.8 EX DG ]

マクロ撮影のセオリーとして、植物を接写してみました。拳大よりも二回りほど小さなサイズのサボテンですが、これだけ大写しにすることができます(これでもまだ等倍まで寄っていないので、実際にはもっと大きく撮れる)。しかしこれだけ寄って開放だとピントが非常にシビアで、この写真も微妙にピントの芯がよく見えませんね・・・。

SIGMA

[ Sony α700 / MACRO 70mm F2.8 EX DG ]

接写のサンプルをもう一枚。カミソリマクロの本領発揮とでも言うべき作例です。
接写時のピント合わせは手ブレもさることながら、呼吸をしたときの微妙な身体の揺れでもピントが外れてしまうので、三脚を使用するか、デジタルであることを活かしてとにかく枚数を撮るなり高感度にしてシャッタースピードを稼ぐなり、という工夫は必要ですね。

このレンズ、私は EF-S60mmEF100mm(初代)という二つのマクロレンズを持っているので持て余しそうですが、使いようによってはこの中間の焦点距離というのは使い勝手が良いかもしれません。APS-C ならば 105~112mm 相当の画角なので、100mm マクロの感覚で使えるでしょうし、1 本目のマクロとしては良い選択肢になると思います。

■オフショット編

SIGMA

[ Sony α700 / 30mm F1.4 EX DC HSM ]

撮影会の本来の主旨とは少しずれますが、この怪しげなオジサン(ぉ)はサイカ先生。先日の友の会でも持ち込んでいた、ikan の一眼レフ用グリップとフォローフォーカス装置(今のところ、まだ国内に 1 台もしくは数台しかないそうです)を使って動画を撮影しているところですが、すごい画ですね・・・。

SIGMA

[ Sony α700 / 30mm F1.4 EX DC HSM ]

この装置は、撮影中は常に「俺撮影業者だから!」オーラを出していないと間違いなく職質される危険なグッズだと思います(ぉ。でも、傍から見ているだけでも滑らかな動作で、普段一眼ムービーをあまり撮らない私ですら、ちょっと使ってみたくなりますね。

ところで、ここまで健全な写真ばかりでちょっと飽きましたかね?

ということで、最後に一枚だけ、サービスショットを貼っておきます。

いいですか?会社で見てませんか?

では、いきますよ?

SIGMA

[ Sony α700 / 30mm F1.4 EX DC HSM ]

(ぉ

モデルは今回の撮影会の準備にいろいろと骨を折ってくださった、しょういちさん。黙ってればけっこう二枚目なのに、基本的に面白いことしかしない人です(注:褒めてます)。
こんなネタ写真でも、背景をほどよくボカしてくれる、シグマの 30mm は化け物か!(ぉ

オチがついたところで(笑)、撮影会のレポートを締めたいと思います。シグマの山木社長をはじめスタッフの皆さん、斎藤先生、モデルのお二方、そして WillVii スタッフの皆さん、どうもありがとうございました。

■関連エントリー
山木社長が自ら語る、シグマの歴史と今 -シグマ モノフェローズイベントレポート (1)
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コメント

  1. 掲載ありがとうございます…!!笑

    そろそろ着ぐるみを仕込むぐらいやらないと
    インパクトが薄いかなあと、感じ始めています(笑。

  2. B より:

    いつも他の方の blog でサービスっぷりを拝見していたのですが、実物を見れて感激しました(ぉ

    どんどんエスカレートしていったら引っ込みが付かなくなるから注意してくださいね!期待してます(ぇ

  3. SAIKA より:

    プレッシャーを感じつつ、ムービーファイナルバージョン、さきほど完成〜
    お疲れ様でした

  4. B より:

    おお、お疲れさまでした。

    ちなみに 49mm のフィルタばかり売れた理由は私も不明です。
    ケンコーの 49mm は自分でも使ってますが、そんなにレビューもオススメもしたわけじゃないんですよね・・・。

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